家の売却時の内覧で答えにくい質問をかわすには

住んでいる家を売却する際には、買い手の方が家を見に来た時に話しをする機会があります。買主候補の応対は仲介を依頼した不動産会社の営業が行うのが基本ですが、直接質問をされてしまうことがあります。

そのような時にどのように答えたら良いか困る時があります。ちゃんと正直に答えるべきなのか、答えなくても問題ない質問なのか、わからないことがあると思います。中には、失礼な質問をしてくる人もいるので、すべてに答えなければならない必要はありません。

しかし、ちゃんと答えないと、後々、トラブルの原因となる質問もあります。どんな質問には答えないと問題になるのかお話しします。

1. 買主候補が知りたい内容

売主が言いたくなくて、買主が知りたいことというのがいくつかあります。売主からすると、そんなことを言うと買ってもらえなくなるという心配がありますし、買主の立場で考えると買ってから後悔するようなことがないように先に知っておきたいこととなります。

どのようなものがあるかというと、
・同じマンションの住民で困った人がいるか
・隣近所で問題となるような人はいないか
・夜間に騒音などで困ったことはないか
・保育園の待機状況は深刻か
・学区内の小学校、中学校は問題ないか
・通学路に危険な場所はないか
・新築時の購入価格はいくらだったか
・売却する理由
が主なものとなります。

それぞれの対応についてお知らせいたします。

 

1-1. 同じマンションや近所にトラブルメーカーがいる場合

最初のこの3つはどのような買い手にもあてはまります。

・同じマンションの住民で困った人がいるか
・隣近所で問題となるような人はいないか
・夜間に騒音などで困ったことはないか

問題が何も無ければ良いのですが、自分自身気になっていたりすると、例えそれが売却理由でなかったとしても上手くかわすのは難しいかもしれません。ただし、個人の主観での判断となる事柄ですので、あなたが気になっていたとしても、買主は気にならないかもしれません。

逆にあなたが気にならなくても、買主の方は気にするかもしれません。このような時は、予め不動産会社の営業担当者に相談して対応を決めておくと良いと思います。

営業担当者は数多くの物件を担当しているので、どのくらいが問題になるのかある程度正確な判断をしてくれると思います。問題だと思われる場合は、質問が無くてもこちらから話をしておいた方が良いかもしれません。

どのように買主に知らせるかについては、事前に不動産会社の営業担当者と良く話し合って決めておきましょう。

 

1-2. 学校に関する質問

小さなお子さんがいる家庭やこれから子供を持つ予定のある人が気にするのが、次の3つです。

・保育園の待機状況は深刻か
・学区内の小学校、中学校は問題ないか
・通学路に危険な場所はないか

これらの情報については、ご存知でない場合も多いと思います。お子さんがおられなければ気にすることはなかったと思いますし、例えお子さんがおられたとしても、私立の学校など学区内の学校に通っていなければ、正確な判断はできません。

このような場合は、ありのままに正直にお話をされるのが良いと思います。聞きかじりの情報を伝えるなど、曖昧な話はされない方が無難です。

滅多にあることではありませんが、相手の捉え方しだいでは、後々問題となることがあるかもしれません。

 

1-3. その他の良くある質問事項

次の2つも買主にしか聞けない情報です。

・新築時の購入価格はいくらだったか
・売却する理由

最初の質問は、新築と比べてどれだけ得になったのか知りたいという気持ちから来たものだと思います。現在は中古マンションの価格は下落傾向にあるので、価格が上がっていることは少ないと思いますが、場所やマンションの出来によっては価格が上がっている場合もあります。

そのような時に、買い値よりも高く売ることを負担に思われる方がおられますが、私はそのように思う必要はまったくないと考えています。私がバブル期の終わりに社会人となったせいかもしれないですが、買ったときよりも売る時の方が価値が上がっていることに特に抵抗は感じません。

むしろ、良い物件を持っていると考えます。今後も価値が上がるかどうかはわかりませんが、少なくともすぐに価値が下がる可能性は低いと思われますので、お買い得な物件だと思います。

このような時は堂々と話すと良いと思います。あなたが堂々と伝えれば相手も同じようにお買い得な物件だと考える可能性が高いです。伝え方で印象が大きく変わりますので、その点に留意して行動されることをお勧めします。

逆に大きく価格が下がっている場合もあります。そのような時はお買い得感を中心に話をされると良いでしょう。大抵の物件は販売価格に応じた設備が付いていることが多いので、キッチンやトイレ、洗面台などは、現在の相場のもの以上の高級なものが付いていることが多いと思います。

販売時に高額な物件だったなら、建物の構造もそれなりの良いものになっていると思いますので、そのような点もアピールポイントとすると良いと思います。相手のペースに巻き込まれないようにして、アピールできる部分はキチンと伝えるようにしてください。

もうひとつ、買主が気にする点は売却する理由です。これは、買主が自分も同じ理由で気に入らなくなるかもしれないと考えてでてくる質問です。おそらく、あなたが手放す理由はひとつではないと思いますので、その中から当たり障りのない理由を伝えるようにすれば良いと思います。

転勤が理由であればそのように答えれば何も問題はないと思います。ご近所付き合いなどが理由の場合は、ストレートに答えるよりも、例えば、通勤が大変だとか、子供がもっと大きな部屋を欲しがっている、趣味の関係で防音室が欲しいなど、他の理由を回答する方が良いと思います。

嘘を付くと後味が悪いですし、バレた時に問題になるかもしれませんので、いくつかある理由の中から、相手に当てはまらなそうなものを選んで回答されると良いでしょう。

どんな理由を答えると良いか、予め不動産会社の営業担当者と相談しておくことをお勧めします。

 

2. 知らせないと問題となる質問

知っていたら絶対に買わなかったということについては、質問のあるなしに関係なく伝えておいた方が良いでしょう。例えば、自殺があったと殺人事件があった物件と知らずに買って失敗したという話がネット上に存在していますが、実際にはこのようなケースはあまりありません。

自殺や殺人事件の現場となってしまった物件のことを事故物件といいますが、事故物件であることは買主に伝えなければならないと法律で決まっているからです。これは賃貸住宅の場合も同じです。ですので、知らずに購入してしまったということは通常は起こりません。

ただ、事故物件であるという告知の義務は、通常、事故があってから最初の貸し出し時、または売り出し時のみとなります。つまり、事故物件を買った人が売却をする場合は、事故物件という告知をしなくてはならない義務は通常ないとされています。

ただ、気にする気にしないは人によりますので、知らせた上で気にしない方を選ばれた方が良いと思います。特にマンションで同じ棟の中で事故があった場合にも、通常、告知をしなければなりませんが、どこまで気にするかは買主次第ですので、伝えた上で気にしない方を探す方が良いように思います。

 

3. まとめ

内覧時にはニコニコと笑顔で対応するようにしてください。その上で基本的に買主候補と二人きりとならないように注意をしてください。これは、事前に営業担当者と良く打ち合わせをしておく必要があります。

しかし、買主候補にとって売主は情報の宝庫です。営業担当者に聞くよりも、実際に住んでいる人に聞く方が確かな答えが得られるので、売主さんに質問がくることが多いです。何も問題が無ければ、回答は簡単ですが、そうではない場合には気詰まりだと思います。

もし、前述のような質問をされると困る場合は、担当の営業と事前に良く相談して回答方法を決めておくと良いでしょう。回答をするのも、担当の営業からのみとすることなどを、事前に買い手の方に伝えておくと良いでしょう。