マンション売却の流れと高く売るためのコツ

マンションを高く売るための秘訣は、業者選定の販促面、買主や担当者への配慮を怠らないことです。金額や販売期間にこだわらなければ、仲介業者に全て任せるだけでマンションは売れます。しかし、マンションを少しでも高く売れる人は、多くの人たちが見過ごしているポイントを丁寧に押さえています。

マンション売買は買主や仲介業者といった「人を相手にした売却行動」であると認識し、買主や不動産業者への配慮を欠かさないことで、高く売れやすい状況を自ら作り上げるのです。

1. マンション売却のコツ:地元の不動産会社を選ぶ

マンションを高く売るために最初にすることは、物件から近い地元の不動産会社を選ぶことです。マンションの良し悪しを決めるのは内装だけではありません。周辺環境を含めたあらゆる要因によって、物件の良さは総合的に決まります。近隣環境を熟知している地元の不動産会社であれば、さまざまな点から物件の良さを考慮できるため、価格が高くなりやすいのです。

また、地元に詳しい不動産会社は独自の販売ルートを確立している場合があります。一般のルートより高額で売ることができたり、売れ残りづらくなったりと、特色のある独自ルートは全国各地に事業展開している大企業にはない強みです。

1-1. 築年数と駅からの距離だけじゃないメリットがあるかも

実際に暮らして初めてわかるようなことでも、物件から近い地元の不動産会社は把握しています。地元の不動産会社は背景の良さや、治安や騒音などの正確な状況がわかっています。地域性や環境に詳しいからこそ、地元の不動産屋にならマンションの売却金額が上がることもあるでしょう。

1-2. 近隣の情報に詳しい

  • スーパー
  • 公園
  • 学校
  • 病院
  • コンビニ
  • 役所
  • 銀行

上記が移動圏内にどのくらいあるのかによって、売却金額に良い影響があります。こういった近隣の情報に詳しい不動産会社であれば、マンションを高く売りやすいです。また、国道や高速道路といった大きな道路が近くにある場合、交通量や騒音などの問題も冷静に査定されるため、後でトラブルになりにくいでしょう。

1-3. その地域ならでは情報を持っている

不動産会社がマンションを買主にアピールするシーンを想像してみましょう。地元で人気のイベントや、電車およびバスの正確な本数といった、その地域ならではの情報を買主に伝えることで、高い価格でも売れやすくなります。この地域で事業をしているからこそわかる情報は多岐にわたるため、地元の不動産会社を選ぶことが大切だと言えるのです。

1-4. その地域限定で探している人もいる

子供を転校させたくないために、狭い学区内でマンションを探す人もいます。地域限定で物件を探している人に的確な物件紹介ができるのも、地元の不動産会社の強みです。これも独自ルートとして、高くマンションを売れるケースのひとつです。

1-5. 売買を専門にしている業者を選ぶ

不動産会社といっても、会社によって強みが異なります。マンションを高く売りたい場合は、マンションの売買に強い会社を選びましょう。賃貸に強かったり、一戸建ての取り扱いに強かったりする会社よりは適切なサポートが期待できます。マンションの売買に強い不動産会社を探すコツは、広告や店頭で扱っている中古マンション物件を見ることです。販売の力の入れ具合や物件数を見ていきましょう。

1-6. 町内会で信頼される存在のこともある

事業を長く続けている地元の不動産会社であれば、地域の暮らしを手引きする存在として、町内会でも信頼されていることが多いです。不動産会社が買主に信頼されている時や、買主の知人に地元住人がいて不動産会社が信頼されている場合は、希望売値の通りに販売できやすくなるため、結果的に高く売れることになるでしょう。

2. マンション売却のコツ:査定依頼は複数社にする

マンションを少しでも高く売るためには、査定依頼を複数の会社にしましょう。なぜなら、物件の価値を冷静に判断することにつながるだけでなく、相性の良い不動産会社を見抜く機会にもなるからです。

マンション売買では、不動産会社との関係性が悪くなって嫌になるケースがたくさんあります。あらかじめ相性の良さそうな会社を吟味するためにも、マンションの査定は複数の会社に依頼するようにしましょう。

2-1. 不動産会社との相性で選ぶ

マンションを複数の会社で査定した後は、査定額に納得した会社の中から、相性が良さそうな不動産会社に売却を依頼します。ストレスなく査定が済んだのか、実績は十分か、安心して物件を任せられそうかをチェックしましょう。

2-1-1. あなたのことを理解してくれる担当者がいるか

親身になって話を聞き、物件を高く売るために努力するような担当者がいるかどうかは重要です。物件の本当の価値を、あなたに代わって買主に伝えられる担当者を探しましょう。優秀な担当者ほど経験豊富で知識があり、連絡したらすぐに返信してきます。担当者とのコミュニケーションこそ、マンションを売る際の重要ポイントになります。

2-1-2. 合わない担当者は変えましょう

担当者の対応に不満があれば、担当者を変更しましょう。信頼できない担当者に大切な物件を任せ続けてもストレスになるため、遠慮はいりません。直接担当者に言いづらければ、担当者の上司に不満を伝えたり、本社にクレームを入れることで必ず対応してもらえます。それで遺恨が残りそうな場合は、不動産会社ごと変更するのもひとつの手段です。

3. マンション売却のコツ:査定額だけで選ばない

不動産会社は査定額だけで選んではいけません。査定額は売値の上限値であり、買主が現れなければ減額することになります。稀なケースですが後から売却金額が上がることもありますので、あくまで目安として認識しましょう。

3-1. 査定額は売れる価格とは違う

査定額は売値の上限値であることから、少し低めの金額で売れることを想定しましょう。マンション売買では築年数や地域要因によって価格が下がるケースがあります。マンションを売りに出してもなかなか売れなかった場合は、この傾向が顕著です。

また、不動産会社の中には最初に査定価格を高くしながら「まず依頼を受けること」を目的にしている会社もあります。このような会社は後からガクッと金額を下げるように言ってくるため注意が必要です。不動産会社を決める際には、査定額の根拠をしっかり確認すると良いでしょう。

反対に、初期の査定時にはなかったプラス要因があると売却金額が増えることもあります。特に地域開発計画の推進などによって、周辺環境の先行きが明るくなった場合に起こりやすいです。この場合は、投資のひとつとしてマンション購入を考える買主が殺到しますので、売買を有利に進めることができます。

3-2. 売却金額は購入者との交渉で決まる

マンション売買においては購入者が値切ってくると想定しましょう。「中古マンションを値切るノウハウ」がインターネット上に出回っているほど、売却金額の交渉は一般化しています。購入者からは、値引きできるポイントがないか細部までチェックされます。

値切られないためには、あらかじめ不動産会社の担当者には物件の細かな点まで伝えておき、最初から売却金額の妥当性を明らかにするといいでしょう。念のため、値引きに応じられる最低金額も決めておくと安心です。

4. マンション売却のコツ:1社だけに任せる

いくつもの会社にマンションの査定を頼んだ後、まずは信頼できる1社だけに任せましょう。複数の不動産会社から買主を同時募集する方が効率的に見えますが、実際は連絡事項が多くなって混乱しがちになります。

1社に任せる最大の理由は、不動産会社の積極的な協力が期待できるからです。不動産会社からすれば、他社では取り扱えない物件を独占的に販売するようなものです。自然とチラシ撒きやホームページ掲載といった販促活動に熱が入ります。

ただし、1社だけではなかなか売れない可能性もあります。備えとして、1社だけで試す期間を設定し、その期間を過ぎたら任せる不動産会社を1社ずつ増やしていくことも計画に含めてください。不動産会社と取り交わす媒介契約には通常契約期間が設定されているので、その期間を基準にするといいでしょう。

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