土地の相場を調べる方法と土地の価格一覧

土地の価格は国税庁が発表している路線価図によって確認することができますが、それだけでは実際の価格を正しく把握することはできません。なぜなら、土地の形状や道路の接地状況によって使い勝手に違いがでるからです。

当たり前ですが、使い勝手の良い土地ほど、高く評価されます。では、どうやったら正確な金額を把握することができるのでしょうか。計算方法はちょっと複雑ですが、誰でも計算できるようになっていますので、その方法を一緒に見ていきましょう。

1. 土地価格一覧

土地価格は地域ごとに異なっていますし、その価格も固定されている訳ではなく変動しています。本題とは違いますが、少しだけ実際の土地の価格を見ていきましょう。ランキング別で土地の価格を紹介します。

 

1-1. 都道府県の地価ランキング

2016年の日本全国の土地価格の平均は、平方メートル単位で平均16万0097円/m2、坪単位では平均52万9247円/坪でした。

前年からの変動率は+7.05%となっており、地価が上がっていることがわかります。

では、47都道府県のランキングを見て行きましょう。

都道府県別地価ランキング表

(引用先:http://www.tochidai.info/)

 

 

1-2. 高価格ランキング
全国トップ10を紹介します。

 

・第1位 東京都中央区銀座4丁目2番4

5050万0000 円/m2 1億6694万2148 円/坪

・第2位 東京都中央区銀座5丁目103番16

4300万0000 円/m2 1億4214万8760 円/坪

・第3位 東京都中央区銀座2丁目2番19外

3700万0000 円/m2 1億2231万4049 円/坪

・第4位 東京都中央区銀座7丁目1番2外

3660万0000 円/m2 1億2099万1735 円/坪

・第5位 東京都千代田区丸の内2丁目2番1外

3490万0000 円/m2 1億1537万1900 円/坪

・第6位 東京都中央区銀座2-6-7

3300万0000 円/m2 1億0909万0908 円/坪

・第7位 東京都新宿区新宿3丁目807番1

3020万0000 円/m2 9983万4710 円/坪

・第8位 東京都新宿区新宿3丁目30番13外

2950万0000 円/m2 9752万0661 円/坪

・第9位 東京都千代田区大手町2丁目4番2外

2680万0000 円/m2 8859万5041 円/坪

・第10位 東京都中央区銀座4丁目103番1外

2580万0000 円/m2 8528万9256 円/坪

 (参照先:http://www.tochidai.info/)

 

 

1-3. 低価格ランキング

全国の最低価格をトップ10紹介します。

 

第1位 北海道常呂郡置戸町字勝山501番1

5 円/m2 16 円/坪

第2位 北海道網走郡津別町字活汲607番

5円/m2 17 円/坪

第3位 北海道枝幸郡枝幸町歌登辺毛内2806番

6円/m2 19 円/坪

第4位 北海道紋別市上渚滑町中渚滑573番

6円/m2 20 円/坪

第5位 徳島県三好市西祖谷山村田ノ内103番

6 円/m221 円/坪

第6位 北海道紋別郡遠軽町栄野136番

6 円/m221 円/坪

第7位 熊本県球磨郡球磨村大字神瀬丁字池窪916番39

7 円/m2 23 円/坪

第8位 北海道苫前郡苫前町字小川217番内

7 円/m223 円/坪

第8位 北海道足寄郡足寄町中足寄139番4

7 円/m223 円/坪

第10位 和歌山県東牟婁郡古座川町小川字長754番1

9 円/m232 円/坪

(参照先:http://www.tochidai.info/)

 

1-4. 上昇率ランキング

前年度よりも大きく価格が変わったトップ10をご紹介します。

 

第1位 大阪府大阪市中央区道頓堀1丁目37番外

400万0000 円/m21322万3140 円/坪

+41.34 %

第2位 神奈川県横浜市青葉区もえぎ野5番19

30万0000 円/m299万1735 円/坪

+36.36 %

第3位 大阪府大阪市中央区宗右衛門町46番1外

1290万0000 円/m24264万4628 円/坪

+35.08 %

第4位 大阪府大阪市中央区心斎橋筋2丁目39番1

1100万0000 円/m23636万3636 円/坪

+33.01 %

第5位 愛知県名古屋市中村区椿町1番16号

430万0000 円/m21421万4876 円/坪

+32.31 %

第6位 愛知県名古屋市中村区名駅三丁目26番6号

400万0000 円/m21322万3140 円/坪

+32.01 %

第7位 大阪府大阪市北区茶屋町20番17

333万0000 円/m21100万8264 円/坪

+30.59 %

第8位 京都府京都市東山区四条通大和大路東入祇園町北側277番

155万0000 円/m2512万3966 円/坪

+29.17 %

第9位 愛知県名古屋市中村区名駅2丁目3603番

200万0000 円/m2661万1570 円/坪

+29.03 %

第10位 東京都中央区銀座6丁目4番13外

2490万0000 円/m28231万4049 円/坪

前年比+29.02%

(参照先:http://www.tochidai.info/)

 

1-5. 下落率ランキング

税金は上がっていますが、土地の価格は下がっている所もあります。下落率のトップ10を紹介します。

第1位 熊本県球磨郡球磨村大字神瀬丁字池窪916番39

7 円/m2 23 円/坪

-12.50 %

第2位 鳥取県米子市角盤町1丁目27番8

8万7500 円/m2 28万9256 円/坪

-10.07 %

第3位 熊本県上益城郡益城町大字島田字東無田屋敷376番

1万4800 円/m2 4万8925 円/坪

-9.76 %

第4位 兵庫県姫路市家島町真浦字小川1259番2

3万9000 円/m2 12万8925 円/坪

-9.72 %

第5位 北海道美唄市東明2条2-6-10

3300 円/m2

1万0909 円/坪

-9.59 %

第6位 兵庫県南あわじ市阿万東町字クノモト260番外

8100 円/m2 2万6776 円/坪

-8.99 %

第7位 神奈川県三浦市尾上町6-13

6万5200 円/m2 21万5537 円/坪

-8.81 %

第8位 北海道雨竜郡沼田町旭町3-4-33

5200 円/m2 1万7190 円/坪

-8.77 %

第9位 北海道美唄市東2条北1-4-29

1万2500 円/m2 4万1322 円/坪

-8.76 %

第10位 兵庫県姫路市家島町坊勢字炭焼ノ東552番4外

2万9200 円/m2 9万6528 円/坪

-8.75 %

(参照先:http://www.tochidai.info/)

 

2. 日本全国の土地評価額の動向

日本全土の土地価格は、平方メートル単位で平均16万0097円/m2(平成28年)、坪単位では平均52万9247円/坪(平成28年)です。前年からの変動率は+7.05%でした。

地価公示価格は平均20万1485円/m2(平成29年)、坪単価では平均66万6066円/坪で、前年からの変動率は+5.67%です。地価調査価格(基準地価)は平均12万3574円/m2(平成28年)、坪単価では平均40万8510円/坪で、前年からの変動率は+7.14%でした。

1983年から、地価公示価格の過去最高値は73万0035円/m2(1991年)、過去最低値は14万9958円/m2(1983年)で、この二者の落差は4.87倍です。地価調査価格の過去最大値は48万6773円/m2(1990年)、過去最小値は8万5969円/m2(1983年)で、両者の落差は5.66倍になります。

宅地の平均地価は7万5185円/m2、坪単価では24万8546円/坪、変動率は+5.78%です(2016年)。商業地の平均地価は28万4687円/m2、坪単価では94万1114円/坪、変動率は+8.81%です(2016年)。

全国の都道府県の中で平均土地相場が高額なのは、東京都(87万5840円/m2)、大阪府(25万1873円/m2)、神奈川県(23万9618円/m2)、京都府(18万1232円/m2)、愛知県(16万2197円/m2)です。都道府県の中で平均土地相場が低額なのは、秋田県(2万0237円/m2)、青森県(2万4125円/m2)、山形県(2万7838円/m2)、鳥取県(2万9997円/m2)、佐賀県(3万0166円/m2)です。

このように毎年毎年見直しもあり、土地を買う売るタイミングで金額に変動があります。

下調べをすると共に買う売る時期を見極めていきましょう。

 

2-1. 日本全国の土地価格の変動要因

土地価格の変動は天災や政治の動きから来ることが多いです。
では、どのような要因があったのかを詳しく見ていきましょう。

2011年3月11日に発生した東日本大震災、および福島第一原子力発電所事故による原発災害の際には、土地の価格への顕著な影響が見られました。津波の被災地では、地価への目立った影響は見られませんでしたが、被災者の移転需要があり、高台の住宅地などでは土地価格へのプラスの影響が見られました。

原子力災害が深刻な福島県の楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村は、公示地価・調査地価の発表が見送られたりもしました。全国的な影響として、海岸部の住宅地が、津波に対する警戒から、内陸部に比べて弱含みとなっています。

企業のリスク分散により、工場・事業所の移転が若干起きています。

東北地方以外でも、デフレ不況、円高傾向により、製造業は苦しく、各地方自治体は工場団地のための土地を造成して企業誘致を積極的に行っているものの、なかなか工場誘致には結びついておらず、工業用地の土地価格下落が続いています。同様に全国各地の商業地も不況のあおりを受けて低迷が続いています。

更に商業地の場合、都市の空洞化問題による地価下落という事情もあります。駅前商店街など、かつて町の中心的存在であった商店街が、郊外型大型店舗の出店ラッシュに押され、シャッター街化しているという事情もあります。

この現象は全国的に一様に進行中であり、止まる気配はありません。
川崎市など、大都市近郊の住宅地が、都市への通勤者とその家族の居住拠点として人気があり、需要を増しており、地価上昇を記録した基準点もあります。

一方、各道府県の郡部(町、村)の人口減少、高齢化が顕著であり、農村部の宅地、商業地の地価下落は止まる気配はありません。

今後の予想される変動要因は、2020年の東京オリンピック開催が決定したことから、東京都の湾岸部(江東区、港区など)の整備や、首都高の延伸・再整備などにより、地価・不動産価格の上昇が期待されています。

 

 3. 土地価格の種類

土地価格には種類があります。

土地の価格は、「一物四価」とも、「一物五価」とも言われます。土地価格は、利用目的よって種類が変わります。「実勢価格」「公示地価」「路線価」「固定資産評価額」で一物四価、「基準地価」を入れて一物五価と言われています。

しかし、実際にはもっと細かく区別をすることが必要な場合もあります。ここでは、6つの価格についてお知らせをします。

 

 3-1. 実勢価格

実際に売買取引されている価格のことです。公示価格を目安として、土地の形状や周辺環境、売買の時期や需給バランスなどの評価に加え、その地域の将来性なども総合的に考慮して評価されています。不動産取引価格と呼ばれることもあります。

 

 3-2. 公示地価

毎年1月1日現在の標準的な土地について、国土交通省が毎年3月に公表する更地としての価格のことです。不動産鑑定士が現地調査をおこない、土地の形状、周辺状況、駅からの距離やガス・上下水道の整備状況などを評価し、それを元に国土交通省の土地鑑定委員会から発表されています。

 3-3. 基準地価

正しくは都道府県基準地標準価格と呼びます。7月1日時点での土地価格のことです。公示価格が毎年1月1日時点の価格であるのに対して、基準地価は各都道府県による7月1日時点の土地価格の調査です。9月下旬に公表されています。

 

 3-4. 相続税評価額

相続税の税額を決めるための基礎となる評価額を、相続税評価額と言い、相続税評価額を普段求めることは少ないですが、相続で初めて相続税額を知るのでは相続人が困る点が多く、事前に推測できるように相続税路線価が公表されています。

 

 3-5. 固定資産税評価額

固定資産税や都市計画税、不動産取得税や登録免許税の算定基準となる価格です。急激な公示価格の変動がない限り、通常3年毎に評価替えが行われます。通常、公示価格の70%程度に固定資産税評価額は設定されています。

 

 3-6. 鑑定評価額

不動産鑑定士または不動産鑑定士補によって求められるものです。不動産鑑定評価額は、売手にも買手にも偏らない客観的な交換価値を表す正常価格です。多くの取引事例によって実証され、また、不動産の経済的価値である効用、収益性等によっても検証された不動産の客観的な価格です。

実勢価格はありますが、その概念はやや曖昧なため、売買当事者の特殊な事情、例えば売り急ぎや買い進み、特別の利害関係や縁故関係などがその取引価格に影響を与えることが多く、そこで成立した価格は必ずしもその不動産の適正な価格を反映するものとは言えないため、費用は掛かりますが、不動産鑑定士にしっかりと判断してもらうことが必要になります。

 

 4. 土地の価格相場の調べ方

ご自身の土地の価格の相場を調べる方法をまとめました。売り買いする際に価格相場は重要な情報になります。細かくどのように土地価格を調べていくのかを紹介していきます。

 

 4-1. 土地総合情報システムを利用する

国土交通省では、不動産取引を行った当事者にアンケート調査を行い、アンケート結果から得られたデータを集めてネットで公表しています。

こちらのサイトをクリックしてください。

国土交通省:土地情報総合システムサービスホームページ

 

総合情報システムでは、地域や物件種別によって異なりますが、おおよそ全取引の3割をカバーしているサイトになります。

どのようなことが分かるのかを簡単に説明します。このサイトでは、取引価格のほか、駅からの距離、広さ、建築年など細かい条件まで確認することができます。「予算で買える家の条件」を調べたり。また、希望条件に合う物件の取引価格をチェックすることができます。

家を売りたい人は、駅からの距離、広さ、建築年などの条件が、自分の家と似ている物件を探すことで、売り出し価格を決める上で参考になります。

 

 4-2. 不動産情報サイトを利用する

相場を調べるにあたり、国土交通省以外にも不動産情報サイトがあります。

沢山ありますが、上位サイトの不動産ジャパンの紹介をします。

不動産ジャパンのサイトは、公益財団法人不動産流通推進センターが運営する総合不動産情報サイトで、安心・安全な不動産取引をサポートすることを目的としているサイトです。

サイトでは消費者が不動産取引を安心かつ安全に行うために必要な知識や情報等の提供、日本の大半の不動産会社が加盟する不動産流通4団体から提供される不動産物件情報の検索サービスの提供などをしているサイトです。そして、消費者と不動産会社との情報やサービスがあります。

不動産ジャパンホームページ

国土交通省のサイトと両方見ることでたくさんの情報を確認することができます。

 

 

 4-3. 地価公示都道府県地価調査で確認する

住んでいる地域を絞り、都道府県別の地価調査を確認することができます。

国土利用計画法施行令第9条にもとづき、都道府県知事が毎年7月1日における標準価格を判定しています。土地取引規制に際しての価格審査や地方公共団体等による買収価格の算定の規準を知ることができます。

平成28年都道府県地価調査のページ

こちらをご覧ください。

 

 

 4-4. 複数の不動産業者に査定を依頼する

なんだか気が引けるなと思うかもしれませんが、とても大事な事です。安い買い物ではないため、慎重に吟味することが必要となります。

複数の不動産業者に査定をしてもらうことにより、きちんと売却を手伝ってくれる信用のおける仲介会社と巡り会える可能性が高くなります。

不動産業者を決めるポイントとしては、こちらの求めている回答をもらえるか。査定の根拠は明確で信頼のおけるものなのか。どういう営業をしているのか。サービスの違いはなにか。などの確認をされるのが良いと思います。その中で良いと思われる不動産会社を3社くらいに絞り実際の査定の依頼をするとスムーズに進められると思います。

 

 4-5. 路線価から調べる

そもそも路面価格とは、主要道路に面した土地に対する国税庁の評価に基づき価格を決めています。相続税や贈与税の申告時に必要となる税額計算の評価に使われます。通常、公示価格の80%程度に路線価は設定されています。

全国の税務署、又はWEBでも国税庁路線価図等閲覧コーナーで調べられます。

こちらを参考にしてください。

国税庁;財産評価基準書路線価図・評価倍率表ページ

 

 4-5-1. 路線価のより詳しい計算方法

路線価格ではその地区の価格しか調べることができません。しかし、実際の土地の価格は、地域だけで決まるわけではありません。土地の形状などのよっても異なります。また、接する道路の価格によって判断するため、異なる価格の道路にふたつ以上接している場合は判断に困ることになります。

このため、これらの補正を加味して実際の金額に近い価格を求める方法があります。補正価格の計算方法も基準となるものがありますので、その計算方法をご紹介致します。

(1)正面路線価の奥行価格補正

正面路線価×奥行価格補正率=イ

(2)側方路線影響加算額の計算

側方路線価×奥行価格補正率×側方路線影響加算率=ロ

(3)二方路線影響加算額の計算

裏面路線価×奥行価格補正率×二方路線影響加算率=ハ

(4)評価対象地の1平方メートル当たりの価額

イ+ロ+ハ=ニ

(5)評価対象地の評価額

ニ×面積

このように計算されております。

注意点は、正面路線は、原則として、その宅地の接する路線価に奥行価格補正率を乗じて計算した金額の高い方の路線とします。また、地区の異なる2以上の路線に接する宅地の正面路線は、それぞれの路線価に各路線の地区に適用される奥行価格補正率を乗じて計算した金額を基に判定します。

路線価に奥行価格補正率を乗じて計算した金額が同額となる場合には、原則として、路線に接する距離の長い方の路線を正面路線となります。

奥行価格補正率、側方路線影響加算率、二方路線影響加算率は、路線価図に示された地区等に応じた率が定められています。奥行価格補正率等の調整率表は国税庁ホームページに掲載されています。

地区の異なる2以上の路線に接する場合には、正面路線の地区に応じた率を適用して評価しています。

 

4-5-2. 形状による補正

土地の形状や立地によっては評価額が下がる場合があります。こういった土地は「利用価値が著しく低下している土地」として本来の評価額より10%が減額されます。また、奥行きが長い、間口が狭いなどの土地も評価減になります。

土地の形がいびつな物と綺麗な正方形の土地では公平ではないため、いびつな土地の評価を下げているのです。

そこで路線価に面積をかけて価格を決めるのではなく、土地の形状等を考慮して価格を補正・減額する補正率の規程が相続税法の中で定められています。こうした相続税の土地の評価を補正する規程が複雑であるため、土地の相続税評価は難しいといわれているのです。ここから土地の評価が下がるマイナス要因を紹介していきます。

 

【土地の評価が下がる例】

  • 形が悪い

形が悪いことを不整形地補正と言います。

三角形の土地や形がいびつな土地がありますが、そのような土地の事をさします。

不整形地補正とは、土地の形状が利用しにくい場合におこなわれる減額補正をいいます。例えば正面道路から奥に進むにつれて細くなっている土地は、正方形の土地を比べて明らかに使い勝手が悪い「不整形地」となります。

こういった際に仮に綺麗な四角だったときの「想定整形地」を描き、「不整形地」との差の部分を「かげ地」といいます。

このかげ地の割合が高ければ高いほど、土地の形状がいびつになりますので減額割合も大きくなります。この減額割合はかげ地割合によって、最大で4割も土地の評価を下がる場合があります。

 

奥行価格補正

形が四角であったとしても細長い場合は同様に減額補正の対象となります。

平均的な奥行きに比し、短い、もしくは長い土地のことをさします。

奥行価格補正は、宅地の一方のみが路線に接している場合に評価額が減額されることをいい、奥行距離に応じて奥行価格補正率(「奥行価格補正率表」に定める補正率)を用いて算定します。この奥行距離は、原則として、正面路線に対し垂直的な奥行距離によりますが、奥行が一様でない場合には、平均的な奥行距離によって算定しています。

宅地の一方にしか路線がないのですから、奥行が長すぎると、路線から離れた部分の利用効率が悪くなりますから、奥行が長い土地は評価額が低くなります。
また、奥行が短かすぎても利用しにくくなることがあるため、この場合にも評価額が低くなります。
奥行価格補正率は、「奥行価格補正率表」から「普通住宅地区」の「28m以上32m未満」の欄の「0.98」になります。

 

奥行価格補正表

地区区分
奥行距離
(メートル)
ビル街
地 区
高度商業
地  区
繁華街
地 区
普通商業
・併用住宅
地  区
普通住宅
地  区
中小工場
地  区
大工場
地 区
  4 未満 0.90 0.90 0.90 0.90 0.90 0.85
  4 以上  6 未満 0.92 0.92 0.92 0.92 0.92 0.90
  6 〃   8 〃 0.93 0.94 0.95 0.95 0.95 0.93
  8 〃  10 〃 0.94 0.96 0.97 0.97 0.97 0.95
 10 〃  12 〃 0.95 0.98 0.99 0.99 1.00 0.96
 12 〃  14 〃 0.96 0.99 1.00 1.00 0.97
 14 〃  16 〃 0.97 1.00 0.98
 16 〃  20 〃 0.98 0.99
 20 〃  24 〃 0.99 1.00 1.00
 24 〃  28 〃 1.00 0.99
 28 〃  32 〃 0.99 0.98
 32 〃  36 〃 0.98 0.99 0.96
 36 〃  40 〃 0.99 0.97 0.98 0.94
 40 〃  44 〃 0.98 0.96 0.97 0.92
 44 〃  48 〃 0.97 0.95 0.96 0.91
 48 〃  52 〃 0.96 0.94 0.95 0.90
 52 〃  56 〃 0.95 0.94 0.88
 56 〃  60 〃 0.94 0.93 0.87
 60 〃  64 〃 0.93 0.86
 64 〃  68 〃 0.93 0.92 0.85
 68 〃  72 〃 0.92 0.84
 72 〃  76 〃 0.92 0.91 0.83 0.96
 76 〃  80 〃 0.91
 80 〃  84 〃 0.90 0.82 0.93
 84 〃  88 〃 0.91 0.90
 88 〃  92 〃 0.81 0.90
 92 〃  96 〃
 96 〃 100 〃
100 〃 0.90 0.80

 

 

  • 建物が立て難い

取り壊しが必要な建物が建っているときや地価の下落が目立つ場合。

路面価格は国土交通省から毎年公表される公示価格の80%水準に設定されており、その年中における地価の変動を考慮してはいませんが評価は下がる傾向があります。

 

  • 日が当たらない

高いビルや建物があり、日が当たらなく昼間でも電気をつけないといけない土地などは価格が下がる傾向にあります。

南側に高い建物が建っていたりして日が当たらない土地もたくさんあります。

 

  • 土壌汚染がある

築地市場の移転問題で関心が高まってきました土壌汚染の影響がある土地については、土壌汚染による土地の利用価値の低下・原状回復に費用がかかることなどを考慮して評価額が低くなります。

今後の法整備や評価方法の動向に注目していく必要があると思われます。

 

  • 土地の一部に道路が通っている

公衆用道路として使用されている道路部分を非課税にすることが可能です。
次の要件をすべて満たす場合、公衆用道路として認めています。

1.所有者がその道路に何の制約も設けていないこと

2.広く不特定多数の人が利用できる状況であること

行き止まりの道路などは、公衆用道路と認められない場合があります。

  • 墓地の隣

一般的に「忌み地等」は、墓地に隣接している宅地などが該当し相続税評価額においても宅地の評価から10%減額して評価する事があります。

しかし、評価対象地が墓地や寺院が多数存在する地域にある場合には、その対象地以外の宅地についても同じ状況にあることから、その対象地の取引金額に与える影響がほとんどないと考えられています。このため、周辺の状況を加味して判断する必要があります。

 

  • 高圧電線が上を通っている

高圧線の下の土地、鉄道等のトンネルの上の土地には区分地上権が設定されている場合が多くあります。区分地上権は意外と身近にあるもので、土地評価においても見落としがちな減価要因のひとつです。

区分地上権とは、「工作物を所有するため、地下又は空間に上下の範囲を定めて設定された地上権」をいいます。簡単に言うと、鉄道や高速道路などが地下を通っている場合の、その通っている空間部分の権利があることになります。

財産評価基本通達では、特別高圧架空電線の架設や高圧ガス導管の敷設等を目的とした地役権も「区分地上権に準ずる地役権」として、その評価方法があわせて記載されています。

これらの権利が存する土地は、建物の建築が制限(構造、用途、高さ、荷重等)されますので、その制限の度合いに応じて土地の価値が下がります。従って土地評価にあたっても減価要因となります。

 

【土地の評価額が加算される例】

  • 側方路線影響加算

側方路線影響加算は、宅地が正面と側方とで路線に接している場合に評価額が加算されることをいいます。多くは角地になります。正面路線の奥行価格補正後の価額に、その側方路線に正面路線と同様の方法で奥行価格補正を行い、さらに側方路線影響加算率(「側方路線影響加算率表」に定める加算率)を用いて算定した価額を加算します。

主に2つの道路に接している土地など利便性が良いと判断される場合に適用されます。

側方路線影響加算率は、次の「側方路線影響加算率表」より、「普通住宅地区」の「角地の場合」の「0.05」になります。土地評価単価は、次の算式で計算します。
正面路線価×奥行価格補正率+側方路線価×奥行価格補正率×側方路線影響加算率
正面路線とは、原則として、奥行価格補正後の金額の高い方の路線の事を言います。

例えば、一方が4,000,000円で奥行価格補正率0.96の道路に接しており、もう一方が3,900,000円で奥行価格補正1.0の道路に接している場合は、

4,000,000円 × 0.96 = 3,840,000円

3,900,000円 × 1.00 = 3,900,000円

上記の比較により、3,9000,000円の道路が正面道路となります。

 

  • 二方路線影響加算

二方路線影響加算は、宅地が正面と裏面とで路線に接している場合に評価額が加算されることをいいます。正面路線(原則として奥行価格補正後の金額が高い方の路線)の奥行価格補正後の価額に、その裏面路線に正面路線と同様の方法で奥行価格補正を行い、さらに二方路線影響加算率(「二方路線影響加算率表」に定める加算率)を用いて算定した価額を加算します。

側方路線影響とどう違うのかと言いますと、二方路線は道が北と南、東と西と道路があるものを言います。簡単に言うと、反対側にも路線がある土地になります。利便性が側方路線よりも良いことから掛け率が変わります。

二方路線影響加算率は、次の「二方路線影響加算率表」より、「普通住宅地区」の「0.03」になります。

正面路線価×奥行価格補正率+側方路線価×奥行価格補正率×二方路線影響加算率
となります。

 

5. まとめ

地域によって土地の価格が違うことは当たり前ですが、同じ地域の中でも価格を変動させる要因がたくさんあります。国税庁のホームページを見れば、細かく計算方法が紹介されているのですが、細か過ぎて混乱してしまったり、条件が多すぎるので当てはまっているのかどうか解釈に困ることがあると思います。

実際に我々のようなプロとして活動している者でも、判断に困って役所に確認に行くことがあります。

土地の単価は高いだけに僅かな掛け率の違いが何百万円にもなる場合がありますので、専門家に相談をされると良いと思います。