アパートの建築にかかる税金について

マイホームの売却や購入は人生に何度もあることではないですよね。

不動産取引と聞くと難しい法律関係の話や税金、専門用語などわからないことだらけで、不動産会社任せにしている人も多いかと思います。

いざ、実際にご自身が不動産の取引をしなければならなくなった場合に、少しでも不動産に関する知識があればうろたえることもないですよね。

ここでは不動産に関する税金についてご説明します。

 1. アパートの建築・購入にかかる4つの税金

不動産に関する税金は、固定資産税や都市計画税、相続税、贈与税などたくさんの税金がありますが、今回は『不動産取得税』『登録免許税』『印紙税』『消費税』に関して一つずつ説明していきます。

 

2. 印紙税

印紙税とは印紙税法において20種類の文書に対して課税される税金です。

例えば、不動産の売買に関する契約書や、建築工事に関する契約書、土地の賃貸借に関する契約書、代金の領収書など。

建物の賃貸借契約の契約書は消費税法の導入に伴い課税文書には含まれません。

印紙税の納税方法は契約書などの文書に収入印紙を貼付し、その収入印紙に消印をする事で納税します。

この場合、売主と買主の両当事者がそれぞれ1通ずつの文書を作成する時には、それぞれの契約書に収入印紙を貼付し納付しなければならない。

 

2-1. 印紙税額

不動産の売買契約や、交換に関する契約書、土地の賃貸借契約書、土地の賃料変更の契約書などの契約書に貼付する印紙税額は以下の表の通りです。

契約書に記載された金額 税額
1万円未満 非課税
1万円以上 10万円以下のもの 200円
10万円を超え 50万円以下のもの 400円
50万円を超え 100万円以下のもの 1000円
100万円を超え 500万円以下のもの 2000円
500万円を超え 1000万円以下のもの 1万円
1000万円を超え 5000万円以下のもの 2万円
5000万円を超え 1億円以下のもの 6万円
1億円を超え 5億円以下のもの 10万円
5億円を超え 10億円以下のもの 20万円
10億円を超え 50億円以下のもの 40万円
50億円を超えるもの 60万円
金額の記載のないもの 200円

工事請負契約に関する契約書の場合も上記の表と同じ税額です。

 

2-2. 印紙税の軽減措置

不動産売買の契約書や建設工事請負に関する契約書に、貼付する印紙税の軽減措置とは契約書が作成された期間が平成30年4月1日~平成32年3月31日の間であればその契約書についての印紙税の税率が軽減されます。

・土地や建物などの不動産に関する契約において記載された契約金額が10万円を超えるものは軽減措置が受けられます。

また、他の契約が併記された不動産の譲渡に関する契約書も軽減措置が受けられます。

例をあげると、建物の契約金額(4000万円)と定期借地権の契約金額(2000万円)が同時にされる契約書は、6000万円となり印紙税額は3万円となります。

軽減後の税額を一覧にしたものを記載しておきます。

契約書に記載された金額 税額
1万円以上 50万円以下のもの 200円
50万円を超え 100万円以下のもの 500円
100万円を超え 500万円以下のもの 1000円
500万円を超え 1000万円以下のもの 5000円
1000万円を超え 5000万円以下のもの 1万円
5000万円を超え 1億円以下のもの 3万円
1億円を超え 5億円以下のもの 6万円
5億円を超え 10億円以下のもの 16万円
10億円を超え 50億円以下のもの 32万円
50億円を超えるもの 48万円

・建物の建築工事に関する契約書の記載金額が100万円を超える物については軽減措置が受けられます。

また、この建築工事の請負に関する契約に基づいて作成される契約書であれば、建設工事以外の請負に関する事項が併記されていれば、全体で軽減措置を受ける事が可能です。

例えば、建物の建築工事請負金額5000万円と建物の設計の請負金額に500万円が記載された契約書の場合、合計で5500万円となり印紙税は3万円となります。

こちらも軽減後の税額の一覧を記載しておきます。

契約書に記載された金額 税額
1万円以上 200万円以下のもの 200円
200万円を超え 300万円以下のもの 500円
300万円を超え 500万円以下のもの 1000円
500万円を超え 1000万円以下のもの 5000円
1000万円を超え 5000万円以下のもの 1万円
5000万円を超え 1億円以下のもの 3万円
1億円を超え 5億円以下のもの 6万円
5億円を超え 10億円以下のもの 16万円
10億円を超え 50億円以下のもの 32万円
50億円を超えるもの 48万円

建物について消費税が区分記載されている場合または、税込価格または税抜き価格が明記されていれば、建物等にかかる消費税等は契約金額に含めないで印紙税額を納めます。

 

3. 登録免許税

不動産を売買した際、法務局で所有権の移転登記をしなければなりませんが、この登記にも税金がかかります。

登記をする時は司法書士に依頼するのが一般的になっておりますので、税金を納めているという意識はないかもしれません。

登録免許税は不動産に限った事ではなく、著作権や漁業権の登録、船舶の登記、法人の登記などにも課税される税金で、不動産以外にも多くの登記が対象になっているため『登録免許税』という名称が使われております。

 

3-1. 登録免許税額

登録免許税には取引内容によって税率が変わります。

何に対してどれぐらいの金額がかかるのかを確認しておきましょう。

不動産登記についての税率

①土地の所有権の移転登記

内容 課税標準 税率
土地の売買 不動産の価格 1000分の20
相続や法人の合併または共有物の分割 不動産の価格 1000分の4
贈与・交換・収用・競売等 不動産の価格 1000分の20

土地、建物の課税標準は市町村が決定する固定資産税評価額が適用されます。

②建物の登記

内容 課税標準 税率
所有権の保存 不動産の価格 1000分の4
売買または競売による所有権に移転 不動産の価格 1000分の20
相続または法人の合併による所有権の移転 不動産の価格 1000分の4
その他の所有権の移転(贈与・交換・収用等) 不動産の価格 1000分の20

③住宅用家屋の軽減税率

項目 軽減税率
住宅用家屋の所有権の保存登記 1000分の1.5
住宅用家屋の所有権の移転登記 1000分の3
特定認定長期優良住宅の所有権の保存登記 1000分の1
認定低炭素住宅の所有権の保存登記 1000分の1
特定の増改築等がされた家屋の所有権の移転登記 1000分の1
住宅取得資金の貸付等に係る抵当権の設定登記 1000分の1

国税庁のホームページから詳しい登録免許税の税額表が確認できますので、ご覧下さい。

土地、建物の課税標準は市町村が決定する固定資産税評価額が適用されます。

 

3-2. 登録免許税の軽減措置

住宅の登録免許税には一定の要件を満たすことで税率が軽減される措置があります。

本則 軽減後
土地の所有権の移転登記 2% 1.5%
新築建物の所有権の保存登記 0.4% 0.15%
中古物件の所有権の移転登記 2% 0.3%
住宅ローンの抵当権の設定登記 0.4% 0.1%

これらの軽減措置(土地所有権移転を除く)を受けるためには、次の要件を満たす必要があります。

・登記簿面積が50㎡以上の住宅

・自らが自宅として住むための住宅であること

・不動産の取得後1年以内の登記

・中古住宅の場合、以下の2つの要件のいずれかを満たしていること

①マンションなどは築25年以内の耐火建築物であること、木造住宅では築20年以内。

②建築士などが一定の耐震基準を満たすと証明されたもの

軽減措置を受ける場合の手続き等は不要で、住宅が要件を満たしていれば軽減された税率で計算されます。

 

4. 不動産取得税

不動産取得税は土地や家屋などの不動産を取得した場合にかかる税金です。

売買によって購入した場合はもちろん、贈与のように無償で手に入れた場合でも不動産取得税はかかりますので注意しましょう。

但し、相続で取得した場合は不動産取得税はかかりません。

この税金は取得した時にだけかかる税金で、固定資産税のように毎年かかる税金ではありません。

不動産取得税は登録免許税と違って、登記をするしないにかかわらず課税される税金です。

不動産の取得とは購入以外にも、贈与、交換、新築、増築、改築なども含まれます。

 

4-1. 不動産取得税額

不動産を購入するにあたっては、この不動産取得税も費用に一部として考えておきましょう。

不動産取得税の計算方法は『不動産の価格×税率』で簡単に求められる事ができます。

不動産の価格は、『課税標準額』で計算されます。

課税標準額は工事にかかった金額や購入価格ではなく、固定資産課税台帳に記載されている固定資産税評価額の金額です。

但し、土地については固定資産税評価額×1/2を課税標準とする特例措置があります。

新築などの登録がされていない不動産の場合、国が定めている固定資産評価基準を元に計算されます。

 

4-2. 不動産取得税の軽減措置

不動産取得税の軽減措置が受けられる条件は、新築や中古物件などの場合で異なりますので、順に説明していきます。

・新築住宅の軽減措置

新築する物件の延床面積が50㎡~240㎡の場合、1戸につき1200万円が建築の固定資産税評価額から控除されます。

税額=(住宅の価格-1200万円)×3%で計算されます。

・中古住宅を取得した場合

耐震基準適合既存住宅を取得した場合は、その住宅が新築された日に応じて控除額が350万円~1200万円と変動します。

ただし、木造と軽量鉄骨造りの建物は築20年以内、非木造の場合築25年以内となり取得日前2年以内に新耐震基準に適合している事が証明された場合にのみ適用される。

・土地を取得した場合

軽減措置の対象となる中古住宅を取得すると同時にまたは、その取得後1年以内にその敷地の土地を取得する場合、土地にかかる取得税も軽減措置が受けられます。

①  通常の税額

土地の固定資産税評価額×1/2×3%

②  住宅減額

次のいずれか多い方

4500万円

1㎡当たりの土地の固定資産税評価額×1/2×住宅床面積×2倍(200㎡が限度)

③  ①-②=物件価格

適用要件を満たす住宅と土地であれば住宅の床面積の2倍(1戸当たり200平米を限度)までの面積の土地については不動産取得税がかからないことになります。

 

4-3. 中古アパートの購入は軽減措置の適応外

不動産取得税の軽減措置が受けられるのは上記の通りですが、中古の一戸建てやマンション・アパートなどを購入して賃貸する場合等は受けられません。

但し、新築の一戸建て借家、賃貸マンションの場合は、一定の要件を満たせば土地、建物について特例措置が適用されます。

買主自らが住む場合や、セカンドハウスなどの場合でなければ受けることができません。

 

5. 消費税

不動産取引において全ての取引に消費税がかかるとは限りません。

例えば、建物には消費税がかかりますが、土地にはかかりません。

消費税がかかる取引の種類は以下のとおりです。

・日本国内の物件であること

海外の物件には消費税はかかりません。

・事業活動であること

自宅を売却しても消費税がかかることはありません。

・対価を得ていること

相続によって不動産を取得した場合、消費税はかかりません。

・物を売ったり貸したりしていること

品物やサービスなどを行っておらずお金だけをもらった場合、消費税はかかりません。

 

6. アパート建設(新築)に対する固定資産税の軽減

固定資産税とは毎年1月1日時点の不動産の所有者に対して課税される税金です。

固定資産税の計算方法は『課税標準額×1.4%』、都市計画税の計算方法は『課税標準額×税率-0.3%』となります。

 

7. 相続税対策にアパート建設する場合の注意点

相続税を安く抑えるのなら、マンションやアパートの建設がお勧めです。

なぜならマンションやアパートといった不動産は購入時の価格で計算されるのではなく、それよりも安い評価額で計算されるためです。

これだけでも現金で相続するよりも税金を安くできますが、さらに土地の利用方法によっては土地の評価額も下げることが可能です

このようにマンションやアパートを建設して相続税対策をする方も多いですが、以下の事に注意して建設するようにしましょう・

・経営に失敗すると大きな金額を失う

マンション経営がうまく軌道に乗れば大きな収入になりますが、万が一失敗した場合、固定資産税や所得税、維持費等がかかり持っているだけで損失が出ることもあります。

・建設したがなかなか売却先が見つからない

経営がうまく回らなくなった場合に、すぐ売却できれば良いですがすぐに買い手が見つかるという保証はありませんので、長期間売れずに残ってしまう場合がある

・ローンの支払いが多くなる

ローンには利息がかかりますので、ローンに圧迫されてしまい経済的に苦しくなる可能性もあります。

 

8. まとめ

不動産を売却・購入する場合、税金の問題は特に重要になりますので、しっかりと頭に入れておきましょう。

税金の事を頭に入れていなかった為、納める金額が多額になり次の不動産の購入費用がショートしてしまったり、計画が狂ってしまうこともありますので、不動産賃貸経営は????????の最大化を常に念頭において経営をしなければなりません。

単に税金だけの問題ではないことを肝に銘じてうまく有効活用してください。

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