地主さん必見!失敗しない土地活用の考え方とは?

地主さんにとって土地の活用は収入だけでなく、資産の保全も含めて考えなければならない重大事です。

親から受け継いだ土地を維持しながら収益をあげて、子供に引き継ぎたいというのが、多くの地主さんの希望ではないでしょうか。短期的に収益を上げるだけでも難しいですが、子供に残すとなると別の視点でも考えなければ達成することは難しいです。

地主さんにとっては相続税の負担は大きく、何も対策をしていなければ、最大で55%もの税金が課せられてしまいます。実際には控除額などの減税措置がありますので55%にはなりませんが、それでも半分以上も税金で取られてしまっては、たとえ子供に残すことは出来たとしても、どんどんと先細りになっていくのは目に見えています。

このため、相続税対策としてアパートやマンションなどの節税対策を行うのですが、絶対に成功するとも言えない厳しさがあります。土地活用をしたことが仇となって、子供に残すどころか、負債しか残せなかったという事例も残念なことに珍しくありません。

そこで、今回は地主さんが土地活用を行う場合に考えておくべきことなどについてお話をしようと思います。何か少しでも参考になる部分がございましたら幸いです。

1. 地主さんの土地活用計画の立て方

最初に考えることは現状の把握です。ひと口に地主さんと言っても、同じ土地がひとつとしてないように、地主さんの状況もそれぞれ違います。自分の置かれた状況がわからなければ、何をどうしたら良いのか検討することは難しいというよりもできません。

個別具体的なことは百人百様となりますので、ここでは概略のお話しかできませんが、順番に説明をしていきます。

まず、土地の場所について考える必要があります。今回は地主さんが対象なので、最低でも数百坪の土地を保有している前提で考えます。都心部でこの大きさの更地を持っていることはほぼないと思いますが、都市周辺部などの郊外では数百坪レベルの地主さんはかなりの数になると思います。

都市周辺部などの場合は、市街化区域内なのか市街化調整区域内かで運用が大きく変わります。市街化区域内であれば、商業ビル、マンションやアパートなど建物を建てて活用することが比較的簡単にできます。

しかし、市街化調整区域内の場合は、基本的に建物を建てる許可を取ることができません。このため、建物を建てるような土地の活用は難しいです。ただし、絶対に建てられないというわけではありません。市区町村長の許可があれば建築することができます。ただ、許可をとることが非常に難しいということが問題です。

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また、所有している土地が農地の場合は、土地活用の前に農地転用の許可を取る必要があります。市街化区域内の農地であれば、簡単に農地転用の許可を得ることができますが、市街化調整区域内や無指定区域内の農地の場合は、農地転用の許可を得ることはかなり難しいです。特に無指定区域内の場合は、よほどのことがない限り許可がでないと考えて間違いありません。

ただ、無指定区域内は農地でなければ、工場などを除けば、ほぼ制限を受けることなく何でも建てることができます。国道や幹線道路沿いの土地であれば、ロードサイドの店舗で活用することもできます。ロードサイドの店舗とは、国道などの幹線道路沿いのコンビニやファミレス、ホームセンター、カー用品店などのことを指します。

都心部を少し離れるとこれらの店舗がたくさんあります。このような店舗を行うには、駐車場が必須となるため、大きな土地が必要となります。また、ホームセンターやカー用品店などは、多数の品揃えが売りの部分がありますので、大きな売り場面積が必要となります。このため、大きな土地が必要となります。

ロードサイドの店舗で土地を活用する際には、自分でお店を経営する方法と、建物まで用意して貸す方法と土地だけを貸す方法があります。どれを選んでも良いと思いますが、投資という面から考えると、ご自身で経営する案はないと思います。

建物まで用意して貸すか土地だけを貸すのとどちらが良いかは難しいところです。建物まで用意した方が賃料は増えますが、その分、リスクも増えます。いくら契約書を交わしていても、倒産してしまえば賃料の回収はできなくなります。

倒産してしまった場合には、借金を抱えているはずですので、管財人を選出して分配することになりますが、この話し合いが難航すると、建物の中の什器などが片付かず、次の借り手に貸すこともできません。その間はそこからの収入はなしとなります。

少し話が逸れたところもありますが、どのような場所(地域)に土地を所有されているかで活用の方法はまったく違ったものになることもあります。都心部でも郊外でも住宅の需要はありますので、マンションやアパートを建てることは可能ですが、都心部から離れるほど、賃料が安くなる傾向がありますので、慎重に運用方法を検討する必要があります。これは、都心部でも郊外でも建物自体の建築に掛かるコストが大きく変わらないためです。このため、収入に応じた計画を立てておかないと後々苦しい状況になることが予想されます。

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2. 地主さんの土地活用は相続も重要

冒頭でも少し触れましたが、多くの地主さんが土地の残すことを重要視されています。親から受け継いだものであれ、ご自身で築いたものであれ、子供に残したいという想いを持たれていることは、容易に想像することができます。

事業の失敗で土地を失うことは、ある意味自分が招いたことですので、仕方がないと思える場合もあるかもしれませんが、税金として国に取り上げられてしまうのは理不尽に感じられておられる方が多いように思います。

相続税は相続をする資産の額によって税率が変わります。また、相続税の税率は相続をする人ごとに、相続をする金額から算出します。

例えば、2つの土地があり、長男と次男がそれぞれ別の土地を相続する場合に、片方の土地の評価額が5001万円でもうひとつの土地の評価額が3001万円だった場合には、5001万円の土地を相続した人の税率は20%となります。一方、評価額が3001万円の土地を相続した方の相続税の税率は15%となります。

この際にローンの残額などの負債がある場合には、評価額からその負債分を減額したものが相続金額となります。この差し引きのために、マンションやアパートを建てて負債を作るケースがあることは良くご存知だと思います。

相続税対策として負債を作ることは良く知られていることですが、敢えて、活用をしない土地を残して置くことも良くあります。活用をしないでおくことにより、売却がしやすくなり、相続の際にその土地を売ることで税金を払うようにするためです。一見、土地活用とは関係がないようにも見えますが、このような土地活用を考えておくことも資産を守る上ではとても重要です。

詳しくは、「不動産の相続税における評価額の詳細や計算方法を徹底解説」こちらでお伝えしていますので、相続税対策の参考にして下さい。

3. 地主さんの土地活用では収益性を考えるのは最後

ここでようやく土地活用時の収益性を考える段階となります。お金が儲かる方法についてから検討を始めた地主さんの多くが、理想の土地活用とはならなかったとおっしゃっています。それは地主さんにとっての重大事のひとつに土地を残すという目的があるためです。

短期的でも良いから利益を上げるような土地活用をしたいのか、土地を残すことを一番に考えた活用をするのでは、リスクに対する考え方が異なってきます。収益性を上げて現金が増えた場合には、更に相続税が増えてしまいます。もちろん、そのお金で相続税を払うという方法もあります。

こんなことを書くと不快に思われる方が多いと思いますが、相続税対策として借金を作る際は、相続時に借金が残っていなければ対策とはなりません。このような問題はご本人よりもご家族様にとって負担となるようです。相続を考える際は、死が付きまとうだけに、時として感情的になってしまうことは避けられないことかもしれません。

どのような目的で土地活用を行うのかをじっくりと考えてみてください。時にはご家族の方と話し合ってみると良いと思います。実際に相続をした土地をすぐに売ってしまわれる方も多いです。残されるご家族の方が、その土地を望んでいるのか、単に現金を望んでいるのかなど希望を聞いておくことで無駄をなくすことになるかもしれません。

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4. まとめ

地主さんの土地活用では、いかにして土地を残すように考えるかという点が大事になることが多いです。先祖伝来の土地をずっと守っていきたいという気持ちからこのように考える方が多いです。

しかし、相続を受ける側にはそのような意識がないケースも多いです。特に旧家の本家の場合には、親戚関係のしがらみなどのある土地を譲り受けても自由に使うことができないので、面倒なものをもらうくらいなら無い方が良いと考えていることもあります。

ご自身の気持ちも大切ですが、ご家族の方と本音で話し合って決めるようにされると良いと思います。