住宅リフォームで失敗しない業者の選び方~上級編(業者の信頼性を確認する)

リフォームを扱う業者は数多くあり、その中から依頼する業者を選ぶのはとても大変な作業です。欠陥工事や詐欺など、リフォーム業者とのトラブルも耳にする中、信頼できる業者とはどのような業者なのでしょうか。

住宅リフォームで失敗しない業者の選び方として、初級編では主に業者の種類から選ぶ方法、中級編ではリフォームの内容から選ぶ方法を見てきました。上級編の今回は、業者の信頼性を確認して選ぶ方法について見ていきましょう。

 

1. 会社の信頼性を判断する

大切なお金を払って、大事な住まいをリフォームする訳ですから、金額や工事の規模に関わらず、きちんと信頼できるところに依頼しなければなりません。どんなにプランが魅力的でも、施工事例が好みであっても、信頼できないまま依頼するのでは、最終的に満足のいくリフォームが実現できない可能性があります。業者選ぶ段階で、以下の項目を確認し、信頼して依頼できそうか判断しましょう。

1-1. ホームページから判断できること

インターネットやスマートフォンの普及により、ホームページに力を入れている業者も増えてきました。一見、きれいで見やすいホームページは良い業者のように思えますが、きちんと内容を確認して判断する必要があります。

はじめに確認したいポイントは、更新の頻度です。力を入れているところであれば、定期的に更新し、常に新しい情報を提供しています。あまり更新されていないものや、古い情報だけで判断するのは難しくなります。また、ホームページの内容が全てではないということも忘れないようにしましょう。ホームページを開設していないところもあり、中には誠実に真摯に対応してくれる業者がいるのも事実です。ホームページの内容は、冷静に正しく見極める必要があります。

まず、ホームページからは、その業者の得意分野を確認することができます。多くのホームページで、これまでに手掛けた施工事例が掲載されています。基本的に、ホームページで多く取り上げられていたり、大きく掲載されていたりする事例は、その業者が得意としている、力を入れている分野であることが多いです。

また、施工事例とともに、実際に依頼された方の体験談や感想も掲載されています。参考になる部分ではありますが、ホームページの事例をそのまま鵜呑みにするのは少し危険でもあります。このような部分に掲載されている感想のほとんどは、工事が終わった直後のものであることが多いです。接客態度や工事までの工程については、参考になる部分もありますが、工事の質や本当の満足度は、年数が経過してから分かる部分でもあるので、その点を踏まえて確認するようにしましょう。

悪徳業者の中には、架空のお客様の声を載せていたり、違う写真を使用していたりすることもあります。工事価格が記載されていない場合は、載せられないうしろめたい理由があるとも考えられます。

1-2. 業界団体への加盟の有無

リフォームに関連する業界団体はたくさんあります。多くの業界団体が、リフォーム業界の発展や適正な取引の推進を目的としており、消費者のサポートや保護にも力を入れています。

業界団体への加盟は任意です。加盟しているからといって、その業者の能力や技術が保証されている、優秀な業者であるという訳ではありません。逆に、加盟していない業者が、信頼できない、悪い業者であるとも断定できません。あくまで加盟は任意であるということを頭においておきましょう。

しかし、加盟するためには一定の条件を満たしている必要があるところや、加盟している業者を利用した消費者の相談窓口を設けているところがあります。加盟しているということは、このように消費者を守るためのルールの中にいるという点で、一定の信頼があると判断できます。不正をしている業者は、加盟していなかったり、加盟できなかったりするので、悪徳業者を排除するという意味でも、加盟の有無を確認することは重要です。

1-3. 建設業許可登録をしているか

建設業許可は、営業する範囲によって、国土交通省大臣許可と都道府県知事許可に分けられています。

リフォーム工事の場合、許可が必要な場合もありますが、法律の定める範囲外であれば、許可がなくても工事ができることがあります。無許可でも工事ができるので、悪徳業者がはびこる原因にもなっています。安心できる業者に依頼するためには、建設業の許可は確認しておきましょう。

建設業許可は、国土交通省のホームページで検索し確認することができます。各都道府県のホームページにまとめてある場合もあるので確認してみましょう。

国土交通省 建設業者・宅建業者等企業情報検索システム

 

1-4. アフターサービスや保証を確認する

業者を選ぶときには、アフターサービスや保証の内容も確認しましょう。中には、アフターサービスや保証の制度を設けていない業者もあります。

アフターサービスは、内容やサービスを受けられる期間、価格も業者によって様々です。必要なサービスがあるか十分に確認しましょう。

保証の体制としては、独自の保証を設けているところと、第三者の保証機関を利用するところがあります。どちらの場合も保証の内容と期間を十分に確認する必要があります。

1-4-1. リフォーム瑕疵保険

リフォーム瑕疵保険とは、検査と保証がセットになった保険のことです。国土交通省が指定した保険会社で構成されている住宅瑕疵担保責任保険法人に、リフォーム業者が登録をしていると、保険を利用することができます。利用者は、業者を選ぶ段階で、登録している業者を探し、そこに依頼する必要があります。あらかじめ利用できるか、見積り時や契約前の段階で確認しておくことも大切です。

この保険のメリットとしては、現場検査が行われるため質の高い工事をしてもらえる可能性が高くなること、万が一欠陥工事が見つかっても業者に保証してもらえることです。また、業者が倒産してしまった場合でも、保険会社が代わりに保証してくれる仕組みになっています。

登録業者は、以下のサイトで探すことができます。

一般社団法人住宅瑕疵担保責任保険協会ホームページ

 

1-4-2. 独自の保証がある

リフォーム瑕疵保険以外にも、加盟している業界団体の保証や、独自の保証を設けているところもあります。保証があるから安心と考える前に、まずはその内容を十分に確認する必要があります。

保証の内容は、保証が適用される部分と状態、保証期間に加え、保証が受けられない場合についてもしっかりと確認しましょう。定期点検などのサービスが含まれているものもあります。独自の保証の場合、経営状態を確認しておくことや、倒産した場合保証がどうなるかの確認も必要になります。

1-5. 同じ資材を使っても出来上がりは変わる

同じ資材を使っていても、工事を行う人の技術によって仕上がりに差が出てしまう場合があります。良い仕上がりにするためには、腕の良い職人さんがいるかどうかが重要です。

1-5-1. 良い職人さんを抱えているか

どのような職人さんがいるのか、どの職人さんに担当してもらうのか聞いてみましょう。ホームページやパンフレットなどで、作業を行う職人の紹介をしている業者もあります。

また、職人の技術向上のための取り組みなどを教えてもらうのも良いでしょう。中には、職人の技術力を売りにしており、経営者や管理職が職人出身で、直接指導や教育にあたっているところもあります。

大手のリフォーム業者などでは、工事は下請け業者に依頼することが多いです。大手ブランドを守るためにも、ある程度の質は保たれていますが、中には下請け業者がさらに別の業者に依頼するというケースもあります。実際工事を行うのが誰かをしっかり確認しましょう。

1-6. できるだけ社長と面談する

社長は、会社の方針や考え方を表してると言っても過言ではありません。実際に話をしてみて、考え方や人柄など、信頼できると感じたところに依頼する方が良いでしょう。

面談が難しい場合には、ホームページやパンフレットで、社長のプロフィールやあいさつ文に目を通してみましょう。社長の考え方だけではなく、現場経験の有無も重要なポイントになります。

1-7. 得意分野を確かめる

得意分野を確かめる方法としては、施工事例を確認する、ホームページやパンフレットで取り上げている内容を確認する、会社の歴史を確認するなどがあります。

施工事例が多い分野は、得意であると判断できます。また、得意な分野は、ホームページやパンフレットで大きく取り扱うことも多いです。会社の歴史を通し古くから取り組んでいる分野は、それだけ経験も知識も技術も豊富であると考えられます。リフォーム業を始める前に取り組んでいた分野を、今もなお得意分野として扱っていることが多いです。

また、直接担当者に確認する方法もあります。得意としている分野はあるか、実績が多いのはどういった分野か聞いてみましょう。「何でもできるので安心してください」と言って答えてくれないようなところは、かえって怪しい業者の可能性があります。

2. 良い担当者の見極め方

満足のいくリフォームをする上で、良い担当者かどうかは極めて重要なポイントになります。信頼できる業者とともに、信頼できる担当者かどうかも見極めていきましょう。

担当者は、リフォームの希望や不安などを相談し、一緒に完成させていく相手になります。あいさつができるか、話をきちんと聞いてくれるかなどの接客態度はもちろん、考え方や好みなど相性も重要です。また、担当者は、実際に契約すれば、お金や鍵などを預ける可能性がある人です。少しでも信頼できない、任せられないと感じた場合には、担当者を変えてもらうか、場合によっては業者ごと変える判断も必要になります。

以下の項目は、接客態度や相性以外に現れる、良い担当者かどうかを見極めるポイントです。

2-1. 現場経験がたくさんあるか

業者だけではなく、担当者の経験も重要です。業者によって担当者が1人であったり、複数で担当したり、工程が進むにつれ変わっていったりと様々です。実際に手掛けたリフォームの話を聞き、これまでの経験や知識があるか確認してみましょう。

たくさん経験している分野のリフォームであれば、リフォームのポイントや注意点、体験談などをふまえ、的確なアドバイスや提案をしてくれる可能性も高くなります。

2-2. 質問への回答が早い

分からないことを質問したとき、すぐに回答してくれる担当者は、経験と知識が豊富である可能性が高いです。初めてリフォームを行うという方にとっては、最初の不安や疑問をすぐに解決してくれる担当者は、しっかりしていて安心できます。

一方、すぐに答えられなかったり、知っているふりをして曖昧に答えたりする担当者には、注意した方が良いでしょう。分からないことは正直に伝え、すぐに調べたり、詳しい人を呼んで対応してくれたりする担当者を探しましょう。

2-3. プランの変更対応が早い

リフォーム内容を考えているうちに、見積りの条件を変更したくなる場合もあります。プランを変更したときの担当者の対応もしっかり見ておきましょう。なぜ変更したいと思ったのか、変更内容をきちんと確認してくれるか、いつまでに見積りを出し連絡してくれるかなど、丁寧に素早く対応してくれるかどうかが重要です。

正式にその業者に依頼することになり、実際に工事が始まったものの、何らかの理由でプランを変更することになった場合には、対応が遅いと無駄な費用がかかることも考えられます。

2-4. 頻繁に現場を確認してくれるか

できるだけ正確な見積もりを出す場合には、現場の確認が重要になります。何度も足を運びリフォームプランを一緒に考えたり、実際の場所で丁寧に説明してくれたりする人は、信頼できる担当者でしょう。

実際に工事を行うときにも、現場の担当者に任せきりにするのではなく、作業の様子や進捗状況を実際に確認し、疑問や不満がないか直接確認してくれる担当者の方が、安心して任せることができます。

業者によってやり方や対応は様々なので難しいところもありますが、現場に赴く姿勢や手間を惜しまない対応は、リフォームという大きな買い物をする場合には、とても安心できます。

2-5. 下請け業者や職人さんから信頼されているか

下請け業者や職人さんから信頼されているということは、それだけ経験や実績もあり、かつ良い担当者である可能性が高いです。リフォームに限らず建築業界では、下請け業者などの複数の業者と協力しながら工事を進めるので、業者同士の関係性も非常に重要になってきます。

依頼する時点では、担当者が下請け業者や職人さんから信頼されているかどうか判断するのは難しい部分もあります。業者と下請け業者や職人さんとの関係性を聞いてみると、付き合いの長さや信頼関係が分かることもあります。また、会話の中で担当者の口から業者の方や職人さんの名前が出てきたり、個人で直接連絡できたりするようであれば、一定の信頼関係が築けている可能性があります。

3. 知り合いに依頼するメリット・デメリット

知り合いにリフォームを扱っている業者がいるので、そこに依頼しようと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、知り合いから紹介された業者に依頼するというケースもあります。

知り合いの業者への依頼は、特に金銭面でのメリットが大きいと感じますが、知り合いだからこそのデメリットもあります。依頼する前に、メリットとデメリットについて検討しておく必要があります。

まず、メリットとしてあげられるのが、他のところに比べ安い価格で、しっかりとした工事がしてもらえることが多いということです。知り合いであれば、利益を度外視したサービス価格で引き受けてくれるところもあります。また、知り合いだからこそ、雑でいい加減な工事はできなくなるので、その点も安心して任せることができます。業者を選定する手間も省け、細かい打ち合わせなど、次のステップに素早く移ることもできます。

一方、知り合いだからこそ生まれるデメリットもあります。知り合いとしての関係性があるので、内容やデザイン、担当者の対応などに不満があっても言いにくかったり、完成後に問題があっても手直しを依頼しにくかったりします。また、安く見積もってもらった以上、更なる価格交渉はしにくくなりますし、手間がかかることを依頼するのに気が引けるということもあります。中には、通常の顧客を優先し、知り合いだから対応を後回しにされたというケースもあります。

割り切って対応できる場合は、良い面もたくさんあります。とても親しい間柄なのか、顔見知りなのか、紹介されたところなのか、関係性によってデメリットの影響も様々でしょう。紹介してもらった業者であれば、紹介者への影響も考慮しなければなりません。しっかり検討した上で、依頼するかどうか決めましょう。

4. まとめ

今回は、リフォーム業者の信頼性を判断する基準を確認してきました。希望する内容にふさわしい業者でも、すばらしい提案をしてくれる業者でも、最終的には、自分自身が信頼して任せられるかどうかが重要です。

初級編、中級編、上級編と3回にわたって業者の選び方を確認してきました。チェックするポイントがたくさんあって大変だ、面倒くさいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、納得のいくリフォームの実現には、きちんとした業者選びが一番の鍵になると言っても過言ではありません。

リフォーム業者を選ぶときには、ぜひこれまでの項目を参考に判断してみてください。