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Category 太陽光発電
2018年10月02日 更新
太陽光発電の売電の仕組みとは?収入・税金で失敗しない12のポイント
エコでクリーンと評判な再生可能エネルギーが注目されている今、太陽光発電を設置する設備が年々増えています。太陽光発電設置の目的として、単に電気代節約だけでなく、発電した電気を電力会社に売ることで収益を見込めることから投資の一環としても注目されています。電気を売ることを「売電」と呼びますが、太陽光発電を投資として設置するのであればこの売電の仕組みを熟知しておく必要があります。
太陽光発電で発電した電気を買い取る制度の詳細、具体的にどれほどの収益が見込めるのか等、太陽光発電の売電の仕組みを様々な角度から詳しくみていきましょう。
この記事でわかること
1. 太陽光発電の売電制度
太陽光発電を投資として運用できるのは、「固定価格買取制度」と呼ばれる国が定めた制度により、太陽光発電の電気を売ることを可能としているからです。この制度があるからこそ、太陽光発電を設置することで収益を見込むことが出来ます。
太陽光発電を投資として検討するのであれば、必ず押さえなくてはならない制度ですので内容について一つ一つ丁寧にみていきましょう。
1-1. 太陽光発電の固定価格買取制度
固定価格買取制度とは、国が定める固定価格で一定期間、電力会社が再生可能エネルギーで発電した電気を所有者から買い取ることを義務とする制度です。この制度は再生可能エネルギー発電の費用回収を可能にすることによって、設備の設置ハードルを下げ、太陽光発電を始めとする再生可能エネルギー発電の普及拡大を目的としています。
1-2. 太陽光発電の買取価格
電力会社は太陽光発電の電気を買い取ることになっていますが、この買取価格は「固定価格」となっています。「固定価格」とは、国が定めた売電価格のことを指し、各電力会社はこの固定価格以上で太陽光発電の電気を買わなくてはなりません。
また、この買取価格は年々更新されていきますが、価格が下がったとしても太陽光発電を設置した年の固定価格で一定の期間売電し続けることができます。
1-3. 太陽光発電の買取期間
太陽光発電で発電した電気を電力会社は一定期間決まった価格で買い取り続けなくてはなりません。後ほど詳しく説明しますが、住宅用の太陽光発電ならば「10年間」、産業用ならば「20年間」は固定価格で電力会社は買電する決まりとなっています。
しかし、あくまでこの買取期間は太陽光発電を設置した初期費用を回収するための期間であり、買取期間が過ぎると電力会社は電気を買う義務がなくなります。ですが、再生可能エネルギー源の電気を集めたい電力会社は多いので、定められた買取期間が終了しても太陽光発電の所有者と電力会社で相談し、合意の上で買取価格を決めて売買を継続していくことは可能です。
1-4. 太陽光発電の買取価格の推移
固定価格買取制度が制定された当初は比較的高価格で取引されていましたが、太陽光発電の普及の影響で買取価格が年々下がりつつあります。これは太陽光発電の開発と普及が進み、昔に比べて安価で太陽光発電を購入できるようになったのが理由です。
そもそも、国は太陽光発電設備費用を一定期間内に回収できる価格を買取価格として設定しているので、安価で太陽光発電を購入できるようになった分、電気の買取価格も下がります。
しかし、費用回収は問題ないとしても、費用回収後の売電収入は純利益となるので、それを考慮すると買取価格はなるべく高いうちに購入しておきたいところです。買取価格が変わると、その分見込める売電収入も変わってくることを覚えておいてください。
1-5. 電力自由化で売電・買電先が自由に選べる
従来は地域ごとに売電・買電する電力会社は決まっていたのですが、2016年度から大手電力会社以外から電気を売り買いすることができるようになりました。これが所謂「電力自由化」です。これにより、様々な企業が電力の小売に参入し、新規顧客獲得に向けて注力しています。
そのため、電気の調達量を増やすことを目的に、大手電力会社より高額で再生可能エネルギーの電気を買い取る企業があります。現在、より高く電気を買い付けてくれる電力会社を探すことで、費用回収を早めることが十分可能となっているので売電先はよく比較して決めると良いでしょう。
2. 太陽光発電の売電価格が買電価格よりも高い理由
固定価格買取制度の目的は「再生可能エネルギー源の電気の普及」が第一となっている為、なるべく多くの国民に再生可能エネルギー発電設備を設置して欲しいのが国の考えです。ゆえに、売電価格を買電価格より高く設定して利益を得られるようにすることで、再生可能エネルギー発電の設置メリットを作り出しました。
投資目的で太陽光発電を設置する人が増えれば、必然的に再生可能エネルギー源の電気調達量が増えるので、環境及びエネルギー自給率的な意味でも国にとって良い運びとなります。そのため、売電価格が買電価格より高く設定されているのです。
2-1. 売電と買電の価格差は国民全員で負担している
実は太陽光発電機で発電した電気の買取金は、電力会社の資金ではなく、国民の負担でまかなっています。毎月の電気代の請求書の中に「再エネ発電賦課金」という項目があるので確認してみてください。
なぜ国民が再生可能エネルギーの電気代を支払っているのかというと、私達が使っている電気に再生可能エネルギーで発電された電気も含まれているからです。再生可能エネルギー源の電気を電力会社が買い取り、国民が賦課金という形で買取金を負担するという構図になっています。
太陽光発電を始めとする再生可能エネルギー発電設備費用を回収可能とする仕組みを作ることで、国全体で再生可能エネルギー発電の普及を促しているといえます。
3. 太陽光発電を国が推進している理由
太陽光発電の所有者が利益を得られる制度を整えているということから、政府は積極的に太陽光発電の普及拡大を推進していることが分かります。しかし、なぜそれほど太陽光発電の普及させたいのでしょうか。
代表的な理由が2つ挙げられますのでみていきましょう。
3-1. 太陽光発電は温暖化対策となる
地球規模で深刻化している温暖化現象は、石炭や石油を始めとした化石燃料エネルギーの火力発電が原因で大気中の二酸化炭素濃度が増えた為だといわれています。温暖化の進行を食い止めるためにも、火力発電に代わってエコでクリーンな再生可能エネルギー発電を積極的に普及していく方針となっているようです。
3-2. 太陽光発電でエネルギー自給率の改善
経済産業省サイトによると、2014年時点の日本のエネルギー自給率はわずか6%しかないといわれており、ほとんどのエネルギー源を輸入に頼っている状態です。世界のエネルギー消費量は増加傾向にあり、エネルギーの争奪戦が起こると予想されている中、日本は今後いかにエネルギー資源を安定的に確保していくかが大きな課題となっています。
火力発電のエネルギー源である石油・石炭は有限ですが、太陽光発電は太陽が降り注ぐ場所であればどこでも発電できる無限エネルギー源なので、太陽光発電の普及が拡大すれば、日本のエネルギー自給率の改善を見込むことができるとされています。
4. 太陽光発電の買取制度には2種類ある
太陽光発電の買取価格は2種類あり、その違いは太陽光発電のシステム規模によります。
設置するソーラーパネルの総出力が10kW未満の設備で発電された電気は「余剰買取制度」と呼ばれる買取制度によって買電されます。一般家庭に取り付けられるソーラーパネルはほとんどがこのタイプなので、総出力10kW未満の太陽光発電は「住宅用太陽光発電」と呼びます。
また、総出力が10kW以上のソーラーパネルがついた設備には、通常「全量買取制度」と呼ばれる買取制度が適応されますが、余剰買取制度で買い取ってもらうことも可能です。この規模の太陽光発電は、アパートやマンション、工場などの広いスペースが確保できる設備に取り付けられるので、総出力10kW以上の太陽光発電は「産業用太陽光発電」と呼びます。
では、住宅用と産業用の太陽光発電の違いがわかったところで、2種類の買取制度である「余剰買取制度」と「全量買取制度」についてそれぞれ詳しくみていきましょう。
5. 住宅用太陽光発電(10kW未満)の買取制度
総出力が10kW未満の住宅用太陽光発電の場合、設置設備内で使用する電気をまかなった後、余った電気を電力会社に売ることが可能となっています。これを「余剰買取制度」といいます。一般家庭の屋根にとりつける太陽光発電の総出力は大体4〜5kWであり、10kW未満なのでこの買取制度が適応されます。
家庭内で使用する電気は、太陽光発電で発電した電気を使用できるので、電気の使用量が発電量を上回らなければ電気代は無料となり、余った分の電気は電力会社に売ることができるので家計の負担を減らすことができます。
5-1. 売電価格は契約から10年間固定
住宅用太陽光発電の売電価格は、設備を設置した年に定められた固定価格で10年間売電可能となります。例えば、家庭用太陽光発電を今年(2017年)に設置したとしたら、28円/kWhで10年間、固定で売電することができるということです。
購入してからの10年間で固定価格が変動して価格が下がったとしても、売電価格「1kWh=28円」は保証されます。
5-2. 太陽光発電の出力制御対応機器設置義務の有無で価格が変わる
政府が太陽光発電の拡大推進に尽力していることもあり、近年太陽光発電を設置する人が増えてきましたが、その分発電される電気量も増えています。そうすると、電気の供給過多が原因となって変電所などがダメージを受けたり、また、大規模な停電を引き起こす恐れが出てきてしまうのです。
こうした事態を防ぐためにも、安定した電力の需要と供給のバランスをとっていく必要があるため、2015年に経産省は「出力制御対応機器設置義務」と呼ばれる制度を制定しました。この制度が制定されたことにより、電気の供給が需要を大きく上回った際は、出力制御機器をつけている太陽光発電設備から電気の送電をストップさせることができるようになりました。電力会社に送電できないということは、つまり電気を売ることができないということになります。
このように売電できない期間が出てくる可能性があるので、それを考慮して出力制御機器を取り付けている太陽光発電の売電価格が、通常よりも高くなります。2017年度の出力制御機器なしの売電価格は28円/kWですが、出力制御機器ありだと売電価格が30円/kWと2円高く売ることができます。
5-3. 太陽光発電の出力制御とは
太陽光発電の出力制御とは、電力会社が太陽光発電システムの出力量を制御するという意味です。発電した電気は貯めておくことができず、都度消費していかなくてはなりません。発電量が需用量を大きく上回ってしまった場合、各太陽光発電設備から送られてくる電気をコントロールできるようにしており、地域によっては太陽光発電に出力制御ができる装置を取り付ける義務が発生します。
5-4. 太陽光発電の出力制御機器とは
太陽光発電の出力を制御する際に必要になるのが「出力制御機器」と呼ばれる装置です。この装置を取り付けることで、電力会社は装置を取り付けた太陽光発電設備から送られてくる電気を制御することができるようになります。つまり、実質的な電力の買取拒否が可能になるというわけです。
5-5. 太陽光発電の出力制御の対象区域
北海道、東北、北陸、中国、四国、九州、沖縄に設置する太陽光発電の全てに出力制御機器の取り付け義務が発生します。これらの地域では広い土地が多く、大規模な太陽光発電を設置しやすいので、太陽光発電の供給量が需用量より多くなってしまうことがあります。そのため、これらの地域に設置された太陽光発電の送電をいつでもストップできるようにしているのです。
逆に、人が多いために電気の消費スピードが速く、電気を受け入れる容量に余裕がある東京・中部・関西については、総出力50kW未満であれば出力制御装置を取り付ける義務はありません。
5-6. ダブル発電による価格調整
太陽光発電だけでなく、エネファームやエコウィルといった創エネ機器を取り入れて発電量を増やすことを「ダブル発電」と呼びます。しかし、ダブル発電で発電した電気だと売電価格が下がってしまうので注意してください。この理由として、ダブル発電で発電した電気は「全て太陽光発電の電気」とはいえないからです。
太陽光発電の電気が高額で買い取られるのは、国内の再生可能エネルギー普及のためなので、太陽光発電以外で発電した電気が混ざった電気を同等の価格で取引することはできません。ダブル発電をしようとする際は、この点を留意しておいてください。
6. 産業用太陽光発電(10kW以上)の買取制度
総出力が10kW以上の産業用太陽光発電は、「余剰買取制度」または「全量買取制度」のどちらかを選ぶことができます。余剰買取制度については上記にある通りなので、「全量買取制度」についてみていきましょう。
全量買取制度は、総出力10kW以上の太陽光発電にのみ適応可能な買取制度であり、電力会社の設備に直接繋げることで発電した電気をすべて売ることが可能となっています。
しかし、全量買取制度の場合は余剰買取制度とは異なり、発電機を設置している設備の電気をまかなうことはできないので、設備内の電気は電力会社から買い取ることになります。
6-1. 太陽光発電の売電価格は契約から20年間固定
産業用の太陽光発電は、住宅用と異なり20年間固定価格で売電することが可能となっております。産業用を取り付ける設備は大体が工場などの法人の施設であることが多いので、20年という長い期間の売電が保証されています。
7. 2017年度以降の太陽光発電の買取価格
それでは、具体的に2017年度以降の太陽光発電で発電した電力の買取価格をみていきましょう。ソーラーパネルの規模、出力制御機器の有無などの条件によって買取価格が異なりますので注意してください。
7-1. 住宅用(10kW未満)太陽光発電の買取価格
2017年以降の住宅用太陽光発電の買取価格は以下の通りになります。出力制御対象の地域なのか否か、ダブル発電の有無で売電価格が変わります。
7-2. 産業用(10kW以上)太陽光発電の買取価格
2017年以降の産業用太陽光発電の買取価格は以下の通りになります。基本的に産業用太陽光発電は法人や個人事業主が設置するものと想定しているので、納入義務が発生するため売電価格に消費税が掛かっています。
8. 太陽光発電の損得は設備業者で決まる
太陽光発電を投資として考えるのであれば、設備業者選びは慎重にしなくてはなりません。業者によっては初期費用を安く抑えられる場合もあり、そうなると初期費用の回収を早めることもできます。しかし、安ければ良いとも一概には言えず、品質の高くない工事をされて結局工事代が高くついてしまって損をしたというケースもあるので注意してください。
現在、日本には5000社を超える太陽光発電業者が存在していますが、中には悪徳業者も存在しています。簡単に契約してしまわず、必ず複数の業者を比較した上で、信頼できる実績があるかどうか、また自分達のニーズに合った業者なのかを見極めることが大切です。
8-1. 太陽光発電の信頼できる業者を選ぶポイント
では、信頼できる業者を選ぶポイントをご紹介します。
まず、自社で施工を行っているかどうかを確認してください。下請け業者を持たずに自社で工事も行っているところは最後まで責任を持って設置してくれるところが多く、アフターケアの対応も早いです。また、下請け会社に支払うマージン料がないので料金を比較的安く抑えることができます。
次に、十分な実績があるかを確認します。最低でも100棟以上の施工実績があるのであれば、信頼できる業者という指標になるので必ずチェックしましょう。
最後は、複数メーカーの取り扱いがあるかないかを確認します。初期費用の安さ、発電量の多さ、費用の早期回収など、重要視したいポイントは人それぞれです。ゆえに、後々後悔しないためにもニーズに沿ったメーカーを選ぶ必要があるので、複数メーカーの提案可否は業者を選ぶ際の大切なポイントとなります。
太陽光発電で利益を出すためには信頼できる業者に頼むことがとても大切なので、以上のポイントをしっかり押さえながら良い業者を見つけてください。
9. 太陽光発電を導入して家計が助かった例
ここまで太陽光発電の売電の仕組みを説明してきましたが、実際に住宅用太陽光発電を導入して家計が助かったという広島県在住のご家族の例を挙げます。
太陽光発電を導入する際はローンの返済に不安を覚えていたようですが、導入してみると売電収入が予想以上に多く、お金の心配はなくなったそうです。特に晴れの日が多い夏場の売電収入は平均で5万円台となったようで、太陽光発電のローン返済は売電収入を引いてわずか月2万円で済み、家計的に大助かりとのことです。
このように、太陽光発電は初期費用が結構掛かるので躊躇してしまいがちですが、売電収入や電気代削減を考慮すると一般家庭にも取り入れやすいものということが分かります。
10. 太陽光発電の売電収入を増やすには
投資目的で太陽光発電を設置するのであれば売電収入はできる限り増やしたいところだと思います。では、具体的にどの点を意識すれば売電収入を増やすことができるかをご紹介していきます。
10-1. 節電する
とてもシンプルですがまずは第一に「節電」です。自家消費を少なくすれば、その分売電できる電力が増えますので、より多くの電気を売ることが可能となります。
太陽光発電を設置すると、電気の発電量や消費量が目に見えて知ることができるので、節電を意識するようになる人が多いそうです。売電量を増やすためにも、家族で協力して節電を意識できるようになると良いですね。
10-2. エネファームを併用(ダブル発電)
家庭用燃料電池コージェネレーションシステムを「エネファーム」と呼び、エネファームを自宅に導入することで電気代の削減に繋がります。
エネファームはガスから水素を取り出し、その水素を使って燃料電池で発電することができます。さらに、その排熱を利用して給湯することができるので大幅な電気代の削減になります。太陽光発電とエネファームを併用することで、家庭内の発電量を底上げできるので、その分、売電量を増やすことができます。
10-2-1. エネファームで発電した電気は売れない
しかし、エネファーム単体で発電した電気は売ることは出来ません。太陽光発電などに適応される固定価格買取制度は、あくまで再生可能エネルギーの普及を目的としているので、それ以外で発電された電気を買い取る制度は今のところないからです。
10-2-2. ダブル発電をすると買取価格が調整される
太陽光発電と併用することでダブル発電となり、家庭内の発電量は増えますが、売電価格は下がってしまいます。理由は上記にもありますが、太陽光発電で発電した電気以外のものが混ざってしまっているからです。発電方法によって電気を分けることは難しいので、ダブル発電を導入している場合は通常の買取価格より低い価格で売電することになります。
10-3. 蓄電池を設置して安い深夜電力をためる
電気を蓄えて必要なときに必要な分だけ使うことができる蓄電池は、太陽光発電と相性が良く、併用することで売電収入を増やすことが期待できます。
電気料金が安い深夜帯に蓄電池で電気を溜めておき、昼間にその溜めた電気を消費します。このように蓄電池を利用して自家消費電気をまかなうことで、その分太陽光発電で発電した電気をより多く電力会社に売ることができます。
10-4. 太陽光発電の発電量や電力変換効率の良い設備を選ぶ
太陽光発電は、太陽の光エネルギーを電気に変換していることから、光エネルギーをどれだけ電気に変換することができるか分かる指標のことを「電力変換効率」と呼びます。各メーカーによってこの電力変換効率は異なりますが、平均で20%台といわれています。
同じ条件・環境にある設備でも、この電力変換効率が違うと出力量も変わってきます。発電量が異なれば、売電収入にも影響してくるので、できるだけ電力変換率が良いメーカーを選ぶのをおすすめします。
10-5. 太陽光発電の電力を高く買ってくれる事業者に売る
電気の調達量を増やすために定められた固定価格よりも高価格で太陽光発電の電気を買い取ってくれる事業者が存在します。より高く電気を買ってくれる企業へ切り替えることを「プレミアム価格での売電」と呼びます。
売電先を換えることで、収入を増やすことができるので、売電先リストをよく比較して検討してみてはいかがでしょうか。
11. 太陽光発電で得た利益の税金
太陽光発電を売電することで得た利益は「雑所得」とみなされ、収入扱いになるので課税対象となります。雑所得とは、太陽光発電の売電収入から、太陽光発電のシステム購入価格(必要経費)を引いた価格のことです。雑所得が年20万円を超える場合は確定申告が必要になりますので注意してください。
12. 太陽光発電の売電価格のシュミレーション
それでは具体的に2017年に太陽光発電を設置した場合の売電シミュレーションを住宅用・産業用に分けてみていきましょう。
12-1. 住宅用の例
12-2. 産業用の例
太陽光発電の売電の仕組みまとめ
ここまで説明してきたとおり、太陽光発電は近年注目されている有力投資案件です。費用が高いと敬遠される方も多いかと思いますが、国の制度を利用すれば費用回収は勿論のこと、プラスの収入を得ることも可能となっています。
ただ、国の努力もあってか普及の進みが速いために売電価格は年々目に見えて下がっているのが現状です。売電価格が2円下がると10年で約10万以上は損をするといわれているので、投資として太陽光発電購入を検討されている方は、早めに決断されると良いかもしれません。