空き家を売るべきか?税金対策に失敗する前に確認すべき4つのこと

最近ニュースで耳にする空き家対策。

「近々親が老人ホームに入るから実家が空き家になってしまうんだよね」

「自分達は仕事を持っていて、実家から離れた場所に住んでいるから売った方がいいかも。でも売った時の税金はどうなるんだろう?」

このようにで、空き家を売る時に掛かる税金について、お悩みの方が最近特に増えてきています。

そこで今回は「空き家を売るべきか?税金対策に失敗する前に確認すべき4つのこと」と題して、空き家を売った時に掛かる税金の種類を4つご紹介していきます。

空き家を売る時の税金対策に参考になる記事です、是非最後までご覧ください。

1.空き家を売却すると税金が掛かる場合がある

最初に空き家を売却した時に徴収される税金の種類についてご紹介します。

1-1.空き家の売却で徴収される税金の種類

空き家を売却した時に徴収される税金は、代表的な税金として以下の三つがあります

  • 譲渡所得税

最初にご紹介するのは譲渡所得税です。譲渡所得税とは、空き家や分譲マンションなど、不動産を売却したことで生じた所得(譲渡所得)に対して課される税金です。譲渡所得は所得税と住民税が課税されます。ちなみに、譲渡所得かマイナスになっている場合は所得税の課税はありません。

譲渡所得税は、以下の計算式を使えば大まかに課税額が計算できます。

「譲渡所得税=課税譲渡所得×譲渡所得税の税率」

また課税譲渡所得は、以下の計算式でも計算できます

「課税譲渡所得=売却価格-(購入価格+購入時にかかった諸経費+売却時にかかった諸経費)」

  • 復興特別所得税

復興特別所得税とは、東日本大震災からの復興財源に充てるため制定された税金です。平成25年1月1日~平成49年12月31日を対象期間にして、通常の所得税に上乗せして徴収される特別税のことで税率は2.1%です。

  • 住民税

住民税とは、簡単に説明すると住んでいる町に納める税金のことです。会社員などの給与所得者は、毎月の給料から天引き(特別徴収)されていて、それ以外の方は毎年6月に送られてくる納付書を用いて納付(普通徴収)します。住民税は収入がある掛かる税金で、住民税は前年の課税所得にかけられます。ちなみに、前年1月~12月に収入がなければ住民税はかけられません。

1-2.税金が掛かる場合

空き家を売った時に掛かる税金には、大きく分けて以下の3つがあります

  • 売買契約書に貼り付ける印紙代
  • (抵当権設定された場合)抵当権抹消登記の免許税
  • (売却益が出た場合)不動産譲渡所得税

1.売買契約書に貼り付ける印紙代

売買契約書に書かれている金額に対しても印紙税がかけられます

2.印紙税額

印紙税額は売買契約書に書かれている金額によって変わりますが、不動産の売買価格が高いほど印紙税額も当然高くなります。なお、平成26年4月1日~平成30年3月31日までの間に作られた不動産売買契約者の場合は、軽減措置の対象となって印紙税額は軽減されますし、売買金額の変更によって作られる変更契約書や補充契約書なども軽減措置が適用になります。

※詳しくは国税庁のホームページをご覧ください。

ちなみに、印紙税額は売主の場合、売買契約書を原本で持っておく必要はないので、売買契約書をコピーすることで本来負担すべき印紙税の節約が可能です。

3.(抵当権設定された場合)抵当権抹消登記の免許税

不動産を購入する時に、不動産を購入するお金を銀行などの金融機関から融資を受けた場合は、何らかの理由で返済できなくなった時に備えて、購入した不動産に対し抵当権が設定されます。そうなると、不動産を売却する時に買い主が抵当権がない物件を購入できるようにし、その抵当権登記を抹消する手続きを行う必要があります。

抵当権の抹消登記には「登録免許税」と呼ばれる税金を納める必要があります。登録免許税とは不動産一個につき1,000円かかります。通常は土地と建物をそれぞれ分けてカウントしますので、一戸建ての場合は土地と建物を合わせた2000円になります。

一戸建ての場合は計算をしやすいのですが、問題になるのが敷地をまたいで建設されたマンションの場合です。該当するマンションが敷地をまたいでいる場合、建物一つに土地が2個とカウントされることになり、その結果3000円かかります。

ちなみに、敷地権が実際何個あるのかわ、売買契約書の中にある「敷地権の表示欄」で確認できます。

抵当権抹消登記の手続きは実は売主が対応できます。ただ、申請書の作成や法務局への提出など慣れない作業で手間と時間がかかりますので、専門家である司法書士に依頼した方が効率的です。司法書士に支払う報酬の相場は1万円前後です。

4.(売却益が出た場合)不動産譲渡所得税

不動産譲渡所得税とは、不動産を売ったことで出た所得に対して課される税金です。不動産を売却した年度末に確定申告をして税金を納めます。この不動産譲渡所得税は、不動産を購入した時よりも高い金額で売却が出てきた場合、その売却益(売った金額から買った金額と諸々の経費を差し引いた利益)に対してのみ、不動産譲渡所得税が掛かります。

不動産譲渡所得税は、以下の計算式で計算できます。

「譲渡所得税=譲渡所得①?譲渡所得税の税率②」

では、それぞれの項目についてみていきましょう。

①譲渡所得

譲渡所得は、以下の計算式にて算出することができます。

「譲渡所得=売却価格(購入価格+購入時にかかった諸経費+売却時にかかった諸経費)」

つまり、譲渡所得は単純に売却価格から購入価格のみ差し引いて計算するではなく、購入時や売却時の諸経費も含め差し引いた金額になります。

②譲渡所得税の税率

譲渡所得税の税率は、不動産の所有期間によって異なります。

判断基準としては、不動産を売却した年の1月1日現在で、その不動産の所有期間が「5年超」かどうか

です。

5年超の場合は「長期譲渡所得」と呼んで、超えていない場合は「短期譲渡所得」と呼びます。

1-3.税金がかからない場合

税金が掛からない場合は以下の2つです。

①不動産購入時の価格よりも売却益の方が安かった場合

②マイホーム売却時の利益が3000万円(+諸経費)以下の場合

不動産売却をした場合、購入金額よりも売却益のほうが高くなれば、その利益分に対して税金を払う必要があります。利益分のお金を使ってしまうと翌年の税金の支払いで大変なことになるので、事前に資金計画を作っておきましょう。

①の場合は、要するに売却して利益が出てれば税金を支払う・利益が出ていなければ税金を払う必要がない、というとてもシンプルです。当然①にあるように売却益のほうが購入金額を下回れば利益は出ていないので、税金を支払う必要はありません。ただ、急ぎでお金が必要になり不動産を売却せざるをえない場合には、不動産買取を検討することもポイントです。

税金が掛かる対象は3000万円以上の利益が出た場合なので、大半は非課税というケースが多いです。ただ、その場合でも必ず確定申告は行っておきましょう。確定申告を行っていない場合、実際に税金を支払わなくても良いケースでも、支払いの通知が来てしまう可能性があります。面倒でも申告だけは必須です。

2.空き家を売る場合の税金と特別控除

ここでは、空き家を売る場合の税金と特別控除についてご紹介します。

2-1.税金

税金は以下の計算式で算出できます。

税金=(1)譲渡収入金額-((2)取得費+(3)譲渡費用)×税率

(1)譲渡収入金額

不動産を売却した代金のことです。他にも売却をする場合、固定資産税と都市計画税の精算を行ないますが、その清算金も譲渡収入金額に含みます。

(2)取得費

取得費とは、その不動産の購入金額や仲介手数料など、不動産購入時に掛かった金額の合計で、不動産の購入代金と取得費を合計した金額です。

※建物の減価償却費を差し引く必要があります

(3)譲渡費用

その不動産を売却するために掛かった費用です。有名なのが、仲介手数料や売買契約書に貼る印紙代などがあります。

2-2.特別控除

譲渡所得の特別控除

空き家を売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円が控除できる「空き家に係る譲渡所得の特別控除の特例」という制度があります。

ただ、全ての空き家が控除対象となるわけではありませんが、利用できる場合は大きな節税になるので必ず確認しましょう。

<適用条件>

(1)相続の開始の直前において被相続人の居住の用に供されていたものであること

(2)相続の開始の直前において当該被相続人以外に居住をしていた者がいなかったものであること

(3)昭和56年5月31日以前に建築された家屋(区分所有建築物を除く。)であること

(4)相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付けの用又は居住の用に供されていたことがないこと

(5)相続日から起算して3年を経過する日の属する年の12月31日まで、かつ、特例の適用期間である平成28年4月1日から平成31年12月31日までに譲渡すること

(6)譲渡価額が1億円以下

(7)家屋を譲渡する場合、当該譲渡時において、当該家屋が現行の耐震基準に適合するものであること、または解体されていること

これらの条件に一致している場合、特別控除が受けられます。

3.空き家を売らなかった場合に掛かる税金

ここでは空き家を売らなかった場合に掛かる税金をご紹介します。結論から言うと、空き家を3年以内に売却しないと損をしてしまう可能性があります。売る場合は、売ったときに掛かる譲渡税がポイントになります。譲渡所得税は自分が住んでいる家と土地を売った場合は、3,000万円の特別控除が受けられます。

ただ、老人ホームなどに入居するなどの理由で空き家になる場合は、3年以内に売らないと控除が受けられません。例として、実家を売って利益が1,000万円出た場合、特別控除で税額はゼロになります。よって、空き家になって3年以上経って売ってしまうと控除が適用されず、所得税+住民税がしっかり徴収されます。

4.空き家の放置は税金6倍?!空き家対策特別措置法とは?

現代の日本は空き家が急増しています。そうしたら現状を鑑みて、政府もようやく本格的な空き家対策を開始しました。その結果、なんと空き家の固定資産税が6倍・都市計画税が3倍になると「特定空き家指定」が開始されました。

この記事を読んでいるあなたが、親や親族から相続や贈与された家を空き家として所有している場合は要注意で、そのまま放置しておくと毎年支払っている固定資産税が6倍・都市計画税が3倍に課税される場合があります。さらに状況がさらに進んでしまうと、空き家がある自治体が建物を解体し、その撤去費用をあなたに請求してくる可能性もあります。そもそも固定資産税・都市計画税とは。その年1月1日時点の土地や建物を所有している人に課税されるお金のことで、毎年納税通知書が届きます。

※都市計画税がなかったり安い一部地域もあります。

ただ、住宅の場合は住宅用地特例で固定資産税や都市計画税が安くなっています。

政府が本腰を入れて対策に乗り出した空き家ですが、この対策は市区町村などの自治体が、現在所有している空き家を「特定空き家」に指定した場合のみ適用されます。裏を返せば、特定空き家に指定されなかったら固定資産税が6倍になったりすることはありません。

ちなみに、空き家対策特別措置法とは、2014年11月に成立された空き家を減らし町を活性化させるための法律です。制定された背景は、急増している空き家がきっかけで住宅環境の悪化や町の空洞化などを防ぐ目的もありますし、放火や窃盗などの犯罪の原因にもなりかねないので、対策を講じる必要が出てきました。

この法律が制定されるまでは、空き家に対しては自治体はその持ち主に対応をお願いすることしかできませんでしたが、持ち主が不明な空き家も多数出てくることで、空き家に対する管理が行き届かないので制定されました。空き家対策特別措置法が制定されたことにより、各自治体にも空き家を撤去する権利が与えられました。

ちなみに、特定空き家に指定されるみやすの家は以下の通りです。

  • 地震や強風で今にも倒れたり崩れそうな危険な建物
  • ゴミが溜まっていたり衛生的に汚い建物
  • 適正な管理が行なわれてないゴミ屋敷のような建物
  • 住宅環境に悪影響を及ぼすと思われる建物

5.空き家を売る?売らない?失敗しない税金対策はどれ?

ここまでご紹介した項目をまとめると、空き家を売るにも売らないにせよ、最も効率的かつ確実なのは「空き家がある地域に精通した不動産会社にお願いする」ことです。空き家に対する法律も頻繁に変わっていますし、複雑な手続きなど素人ではわからないことも、不動産のプロに任せると色々教えてくれます。また、手続きも代わりに行なってくれます。古い家の売買実績が豊富で、その地域に精通した不動産会社を見つけることです。

現在お住まいの地域と空き家が離れている場合には、空き家周辺のお得エリアにしている不動産会社に相談してみましょう。

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土地活用は相続対策に適していると言われていますが、実はそれ以上に「黒字経営」させることが重要です。

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