不動産の賃貸借をする場合は、土地の時と建物の時があります。建物の賃貸借の場合、印紙税はかからないのですが、土地の賃貸借をする場合は、印紙税がかかってきます。

印紙税についてもしっかり把握しながら、土地賃貸借契約書の印紙税について解説して行きます。

失敗しないために!土地活用相談のセカンドオピニオン
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1.土地賃貸借契約書の印紙税はいくら?

まず、印紙税についての説明をしておきます。不動産の賃貸借契約書は、印紙税が関係してくる場合があります。印紙税とは、国が課税する軽度の税金で、日常でなされる経済的活動に基づいて、広範囲での契約書、または領収書にかかってきます。

一般の経済活動で交わされる契約書や領収書などの文書は、双方の取引に伴い経済的利益が発生します。そこから、税金を取る必要があると考えられているのが印紙税です。印紙税とは、日本だけにある税金システムではなく、欧米でも類似の税金があります。どの文書に印紙税がかかり、どの文書が非課税なのかということは、税理士の人でも簡単には区別がつけられないほどややこしい場合もあります。

印紙税の金額については以下を参照下さい。

1-1.印紙税の金額について

文書の種類(物件名)
第1号部分
印紙税額(1通又は1冊につき) 主な非課税文書
1 不動産、鉱業権、無体財産権、船舶若しくは 航空機又は営業の譲渡に関する契約書 (注) 無体財産権とは、特許権、実用新案権、 商標権、意匠権、回路配置利用権、育成者 権、商号及び著作権をいいます。 (例) 不動産売買契約書、不動産交換契約書、 不動産売渡証書など

地上権又は土地の賃借権の設定又は譲渡に関 する契約書 (例) 土地賃貸借契約書、土地賃料変更契約書 など (※1

3 消費貸借に関する契約書 (例)金銭借用証書、金銭消費貸借契約書など

4 運送に関する契約書 (注) 運送に関する契約書には、用船契約書を 含み、乗車券、乗船券、航空券及び運送状 は含まれません。 (例) 運送契約書、貨物運送引受書など

 

1万円以上 10万円以下のもの 200円

10万円を超え 50万円以下 〃 400円

50万円を超え 100万円以下 〃 1千円

100万円を超え 500万円以下 2千円 (※3)

500万円を超え1千万円以下 〃 1万円

1千万円を超え5千万円以下 〃 2万円

5千万円を超え 1億円以下 〃 6万円

1億円を超え 5億円以下 〃 10万円

5億円を超え 10億円以下 〃 20万円

10億円を超え 50億円以下 〃 40万円

50億円を超えるもの 60万円

契約金額の記載のないもの 200円(※2)

記載された契約金額が 1万円未満のもの

 

 

◆国税庁「印紙税額の一覧表」より

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/inshi/pdf/zeigaku_ichiran.pdf 国税庁ホームページ資料より抜粋

上記の表を参考にすると、不動産を借りることになった時、建物の賃貸借契約書は課税文書とみなされていないので非課税ですが、土地を借りることになった時に賃貸借契約を結んだ場合、上記表の「文書の種類(物件名)第1号部分」の下線部分※1の部分の「土地の賃借権の設定に関する契約書」に該当してきます。

そのため、印紙税が発生することになります。

1-2.印紙税の課税文書とは?

印紙税が課税される文書は、印紙税法によると、1~20号の文書があります。不動産売買契約書、不動産交換契約書、不動産売渡証書などは1号文書にあたり、請負に関する契約書は2号文書にあります。

では、土地の賃貸借契約書に貼る印紙税はいくらなのでしょう?

◆課税対象となる場合

土地の賃貸借契約については、消費税は非課税です。しかし、駐車場など施設利用の場合は建物の賃貸借と同様に消費税は課税対象となるのです。つまり、土地そのものの賃貸契約書は課税文書なのです。

土地の賃貸借契約のために作成した文書に、収入印紙の貼付欄がありますが、ここには印紙税法で課税対象となった場合、印紙を貼り付ける必要があります。国税庁のホームページの印紙税についての一覧表を見てみると、対象の文書が「課税文書」に当たるのかどうかを定義付けた内容が掲載されております。文書によって、一つの文書の中に、課税物件表の複数の課税文書に該当するものがある場合は、その中のどれか一つを適用して課税文書にするようになります。

◆印紙税は誰が払う?

印紙税って誰が払うのか気になりますよね。印紙税は、課税文書を作った人が支払います。なんらかの契約書のような2人以上の人が共同で作った課税文書の場合は、文書に貼り付ける印紙については、契約書に関わる2人以上の人が一緒に納税義務を請け負うようになります。代理人が、納税義務者は本人ではなく、代理人名義で作成した文書の場合は、代理人が印紙税を支払うことになります。

また、印紙税は文書ごとに課税されて行きますので、仮契約と本契約というように2つの文書を作成すれば、仮の契約の契約書でも課税対象となります。

これに変わって、国・地方公共団体が作成する文書は常に非課税です。

◆印紙税を払わなかったらどうなるの?

印紙税があるからといって、契約書に収入印紙を貼付していなくても、その契約は無効にはならないです。印紙がないからといって、契約自体が無効になることはありませんが、印紙税の課税もれとなってしまうので、罰金の対象となってしまいます。

◆課税対象とならない場合

建物の賃貸契約については非課税です。

建物の賃貸借契約を結ぶ場合、建物だけでなく、土地と建物を合わせて借りることになります。土地と、土地の上にたつ建物を合わせて借りる場合、建物賃貸借となります。駐車場を借りる場合や、土地の上にあるビニールハウスなどの施設利用の場合も、建物の賃貸借契約と同様で、課税対象ではなくなります。

居住用の建物の賃貸借契約の場合には、消費税は原則非課税です。建物賃貸契約書については、印紙税についても課税文書ではないため、印紙は不要になります。

2.土地賃貸借契約書の印紙税金額の決め方・基準

印紙税法に基づくと、土地の賃貸借契約書に記載されている金額は、賃借権設定のための対価(権利金、名義変更料、更新料等の後日返還されないもの)を指します。ですから、賃貸借契約時に支払う敷金や保証金など、後日借主に返還される予定のもの、目的物の使用収益のための土地代は記載金額には、土地の賃貸借に対しての対価とはなりません。

ですから、土地賃貸借契約書の場合、上記の表の「印紙税額(1通又は1冊につき)」の欄の下線部分※2の「記載金額のない第1号の2文書となり、200円の印紙」が該当するため、200円の印紙を貼れば OKです。

3.土地賃貸借契約書の印紙税の間違えやすい注意点

土地の賃貸借契約書を締結する場合、貸主側も借主側も、対象の土地の賃貸料金が印紙税の金額になると誤解しているケースが多々ありますので注意しましょう。間違えやすい例として以下のようなケースがあります。

<間違い例>

土地の賃貸料が月に10万円だった場合、年間では120万円の賃貸料になります。土地賃貸借契約書の計算をする時、契約書に記載する印紙税の金額は10万円×12か月分で120万円、印紙税額一覧表の「印紙税額(1通又は1冊につき)」の下線部分※3に当たる2,000円の金額の印紙を貼る人が多いのですが、これは間違いです。

印紙税額一覧表の第1号の2文書「地上権又は土地の賃借権の設定又は譲渡に関する契約書」として課税されるものは、地上権又は土地の賃借権の設定又は譲渡に関 する契約書の設定。又は譲渡する場合に対しては課税されます。

4.まとめ

不動産の賃貸契約について、土地賃貸契約書には印紙税がかかり、建物の賃貸借については、印紙税がかからないことがわかりました。土地の賃貸借契約書のケースでは、賃料が印紙税を換算する額になる訳ではありませんので注意しておきましょう。

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