土地を貸す前に要チェック!コンビニ家賃の相場はいくら?

使っていない土地を有効に活用したいと考えたとき、選択肢の一つとして、コンビニ土地活用を検討される方もいらっしゃるでしょう。数ある土地活用の中で、コンビニでの家賃収入はどのくらいなのか、また、他の土地活用と比べて、どのようなメリット・デメリットがあるのかをお伝えします。

この記事でわかること

1.土地を貸す前に要チェック!コンビニ家賃の相場はいくら?

コンビニ家賃の相場は、土地の貸出方法によって変わり、事業用定期借地方式とリースバック方式の2種類があります。

1-1.事業用定期借地方式の場合

この方式の場合、コンビニ業者から土地の賃料を受け取ることになります。そのため、該当する土地の面積や立地条件などによって賃料が変わります。そこで、一つの指標として固定資産税路線価が上げられます。

固定資産税路線価とは、固定資産税や不動産取得税などの税額を算出するのに使われ、1㎡当たりの土地評価額を示す者です。コンビニの賃料を算出する際、この固定資産税路線価の5~6%が坪当たりの賃料となります。

1-1-1.固定資産税路線価での算出計算方法

固定資産税路線価×3.3㎡=坪当たりの路線価

坪当たりの路線価×5%(もしくは6%)=A

A÷12ヶ月=坪当たりの賃料相場

(例)路線価10万円の場合

10万円×3.3㎡=330,000円

330,000円×5%=16,500円

16,500円÷12円=1,375円

この計算では、坪当たりの賃料は1,375円と算出されたため、100坪の土地であれば137,500円、500坪であれば687,500円の賃料となります。

また、コンビニを運営する上で、プラス材料となる要素がその土地にある場合は、賃料アップが期待できます。

1-1-2.賃料アップが期待できる土地の特徴

  • 車で入りやすい立地や接面道路の形状
  • 渋滞の少ない道路に接している土地
  • 人が集まる施設や新興住宅地の周辺にある土地

ただし、コンビニでの家賃収入の源泉は、コンビニでの売上です。売上が低い店舗は、契約内容の見直しなども考えられるため、注意が必要です。

1-2.リースバック方式の場合

コンビニに土地を貸し出す場合、このリースバック方式で契約される方が大半を占めます。リースバック方式とは、土地だけでなくコンビニ店舗も貸し出す方式です。そのため、地主負担でコンビニ店舗を建設する必要があります。建設コストはかかりますが、高額の賃料が期待できるのが特徴です。

また、店舗建設にあたり、必要経費を「建設協力金」としてコンビニ業者から無金利で借入することができます。借入金額は条件などによって変わり、返済期間は15年とする場合が多いです。仮に、500坪の土地に総費用2,000万円でコンビニを作った場合、毎月の返済額は以下の金額となります。

(2,000万円÷15年)÷12ヶ月=111,111円

この111,111円が土地賃料に加算される上乗せ分の賃料となります。事業用定期借地方式の場合で算出した500坪の土地の賃料が687,500円であったため、それに加算すると、総額798,611円となります。

ただし、この798,611円から、コンビニ業者への返済を引くと687,500円となり、結局は土地のみ貸し出した場合と違いはありません。そこで、さらに加算される賃料が発生します。この加算される賃料の参考になるのが、近隣の月極駐車場の料金です。

駐車場の場合、1台あたり3.3坪の面積が必要になります。これに固定資産税路線価で算出した坪当たりの賃料1,375円を掛けると、4,537円になります。店舗にした場合は、駐車場料金の2倍ほどの価値になるので、約9,000円の評価が見込める計算になります。そのため、1坪当たりの賃料も倍の評価となるため、500坪で687,500円であったのが、1,375,000円と倍増します。

ただし、コンビニでの家賃収入の源泉は、コンビニでの売上です。売上が低い店舗は、契約内容の見直しなども考えられるため、注意が必要です。

2.コンビニに土地を貸して収入を得るメリット

土地活用の選択肢として、コンビニの家賃収入以外にも様々な方法があります。他と比較してどのようなメリットがあるのでしょうか。

2-1.駐車場やアパート経営より収益性が高い

駐車場の場合、車を停める部分のみの賃料収入となります。車を出し入れするために通過する部分からは収入が見込めません。その点、コンビニの場合は、土地の広さに応じて賃料が計算されるため、駐車場よりも高い利回りで運用することができます。

また、コンビニは鉄骨造の平屋建であるため、建設費用が安く済みます。アパートの場合は、同じ鉄骨造りであっても、部屋数を確保するため、高い階数が必要になります。当然ですが、その分の建設費用が高くつくことになります。さらに、築年数に応じた賃料の下落も想定しておかなくてはいけません。その点、コンビニはコストを抑えた作りで、賃料下落は年数よりも売上次第となるため、投資効率を高く維持することができます。

2-2.アパート経営より初期投資が少ない

土地活用を始める場合、初期費用として多大な金額を費やす傾向にあり、金融機関への借入に頼るケースがほとんどです。金融機関での借入では金利負担があるため、リースバック方式では、金利負担のない建設協会金を使えるメリットは非常に大きいです。定期借地方式の場合は、土地のみの賃料であるため、さらに初期投資が少なくて済みます。

建設協力金を使って出店する場合、コンビニ業者との間で賃貸借契約を結びます。その中で、万が一、途中でコンビニ側が撤退する場合、建設協力金の貸付債権は放棄する取扱いとしています。つまり、初期費用としてコンビニ業者から借りた資金を返さなくて良いということです。コンビニ業者が途中で撤退することへの抑止力となります。

2-3.アパートや駐車場経営よりも地域の利便性に寄与できる

コンビニは、商品を購入するだけではなく、ATM利用や公共料金などの支払い、宅配物の受け取りなど利便性の高い施設です。また、最近では、遠方のスーパーへ買い物に行くことのできない「買い物難民」と呼ばれる高齢者にとって、コンビニでのお弁当宅配サービスや買い物など、なくてはならない存在となっています。

地域にとって、コンビニができることは喜ばしことであり、その地域の利便性を高めるものです。地主として地域に貢献できることは、誇らしいことでもあります。

3.コンビニに土地を貸して家賃収入を得るデメリット

3-1.アパート経営より出店地域に制約がある

既に、多くのコンビニが出店している競合エリアでは、コンビニ業者も新たな出店を望みません。さらに、コンビニを始めた後も、近隣地域に競合他社のコンビニができると、売上にも影響するため、契約内容の見直しを懸念することにもなります。

また、都市計画法の用途地域によっては、コンビニ出店しないと決めている業者もあります。そのため、その地域のコンビニ事情や用途制限などを事前に確認することが必要です。

3-2.駐車場経営よりも自由度が低く、途中解約できない場合がある

事業用定期借地権の場合、原則として、契約期間中に途中解約できません。ただし、途中解約することができる別段の定めがある場合には、途中解約できる場合もあります。また、中途解約の違約金にも注意が必要です。事前に確認しておきましょう。

3-3.アパート経営よりも税金が上がる

住宅用地の場合は、土地の面積によって固定資産税の優遇措置があります。最大で6分の1まで固定資産税が軽減されますが、コンビニでの土地活用となると、商業利用の建物となるため、優遇措置の対象から外れてしまいます。事前に税理士などに相談して、税金対策する必要があります。

3-4.コンビニが途中撤退した場合の課税リスク

リースバック方式で建設協力金を借りていた場合、コンビニ側が撤退しても貸付債権を放棄できることを先ほどお伝えしました。これはメリットでもありますが、デメリットにもなります。債権放棄された金額については、課税対象となってしまうのです。つまり、残債の金額に応じて、税金を支払わなくてはなりません。

建設協力金は大きな金額となりがちですので、残債が大きな場合は、支払う税金負担も大きくなります。しかも、コンビニ撤退により、家賃収入も途絶えてしまう中の負担であるため、地主としては、大きな損失となってしまいます。

4.土地活用としてコンビニに土地を貸すのはおすすめ?

4-1.競合店が少なく、立地条件の良い土地にはおすすめ

同じ地域に競合他社のコンビニがない場合、高い売上が期待できるため、コンビニでの土地活用はうまくいく可能性が高いです。特に、人が多く集まるエリアや住宅街と駅の中間地点にある土地は、売上アップが見込めます。また、幹線道路沿いの土地もコンビニの需要は高いです。幹線道路沿いの場合は、騒音や排気ガスなどでアパートなどの住居系施設は嫌煙されてしまいます。幹線道路沿いの土地を持っている方は、コンビニでの土地活用をおすすめします。

4-2.コンビニでの土地活用に向いている人にはおすすめ

コンビニを建てるのに適した土地を持っていても、地主の方の特性によって向き不向きがあります。コンビニでの土地活用に向いている人の特徴として、土地に高い収益性を求めていることです。土地活用の中でも、コンビニは最も収益性の高い活用方法です。高い売上が見込める土地であれば、さらに高収入を目指せるでしょう。リスクの心配よりも、収益性の高さを重視される方には、コンビニでの土地活用はオススメです。

5.コンビニ家賃収入のために土地を貸す方法

立地の良い場所に土地を所有される方には、コンビニ業者から出店の勧誘がくることが多いですが、勧誘がなかったとしても、自ら土地活用の相談をすることも可能です。大手コンビニ業者であれば、土地活用のためのホームページなどが準備されており、そこで問い合わせ登録や相談会へ予約することができます。

5-1.大手コンビニ業者の土地活用ホームページ一覧

  • セブンイレブンジャパン⇒http://www.sej.co.jp/sej_case/
  • ローソン⇒http://www.lawson.co.jp/company/branch/
  • ファミリーマート⇒http://www.family.co.jp/company/fc.html

まずは、上記のホームページで各社の内容を確認し、興味のあるコンビニ業者にコンタクトを取りましょう。

6.コンビニ業者へ土地を貸すまでの流れ

①所有する土地でコンビニが建設可能かどうかを調べる。もしくは、コンビニ業者に問い合わせて調べてもらう。

②所有する土地のエリアにあるコンビニの数と種類を調べる、コンビニの需要を探る。または、コンビニ業者に問い合わせて調べてもらう。

③コンビニ業者を決める。

④リースバック方式で貸し出す場合、コンビニ建設工事が必要となるため、建設業者を決定する。

上記のような流れでコンビニでの土地活用が進んでいきます。

6-1.①所有する土地でコンビニ建設が可能かどうかを調べる

都市計画法により、その地域で建築物の種類を制限する用途制限が決められています。所有する土地は、どのような用途地域で、何の制限があるのかを確認しておきましょう。調べる方法としては、各市町村の都市計画課へ問い合わせると教えてもらえます。

◆確認する内容

  • 土地が都市計画区域内かどうか
  • 都市計画区域内の土地の場合、市街化区域内かどうか
  • 市街化区域内の場合、用途地域は何か?
  • その用途地域では、コンビニ建設は可能かどうか

6-2. ②所有する土地のコンビニ需要を調べる。

コンビニは立地条件によって売上が左右されるため、売上の高い店舗を生み出すことが収益を上げる近道です。そのため、コンビニ業者には、必ずマーケティング担当者がいます。担当者がある程度調べてくれますが、簡易的に自分で調査することも可能です。コンビニ業者に問い合わせる前に自分で把握したいという方は、調査してみましょう。

◆自分でコンビニ需要を調査する方法

①自分の土地の商圏人口を調べる・・・各自治体のホームページなどで徒歩5~10分圏内の人口を見てみましょう。

②商圏内のコンビニ店舗数を調べる・・・グーグルマップで土地周辺のコンビニを検索すると、簡単に表示されます。

③コンビニ1店舗あたり3,000人以上の商圏人口があるかを確認する・・・商圏人口をコンビニ店舗数+1を足した数字で割った数が3,000以上あるかを確認する。3,000人以上あれば、コンビニ需要があることになります。

6-3.③コンビニ業者を決める

コンビニ業者を決める際、以下の点に気を付けて選ぶことが重要です。

競争力・・・コンビニ活用の家賃収入は、売上に応じて契約内容が変わる可能性もあります。競争力の高いコンビニ業者を選ぶことで、安定的な収入を得ることができます。

契約期間の長さ・・・業者やエリアによって異なりますが、契約期間は10~20年となる場合が多く、更新は1~2年制というのが一般的です。これらの期間が長いほうが、地主にとって有利となります。

中途解約したときの違約金やペナルティの内容・・・コンビニ業者が撤退してしまった場合、地主にとって不利益となることが多いです。可能な限り、有利な内容で契約できる業者を選びましょう。

当初設定賃料の根拠・・・マーケティング担当者が独自の調査をした上で、最終的な賃料が決まります。どのような計算で賃料が算出されたのかを、業者任せにせずに自分でも理解しましょう。

賃料改定時期とその基準・・・1~2年毎の更新時期に賃料の見直しがありますが、契約内容によっては、最初の数年間は固定してもらえることもあります。可能な限り、地主にとって有利な条件となるよう交渉することも必要です。

6-4.④コンビニを建設する業者を決める

コンビニ業者側から建設業者を紹介してもらうこともできますが、他社との比較で安くなる可能性もあるため、業者任せにしないことが重要です。建設業者を選ぶときは、土地活用に詳しい業者か確認しましょう。業者によっては、戸建て住宅を専門とするところもあります。また、可能な限り、複数の建設業者に見積もりを取りましょう。比較することで、費用の相場を把握することができますし、値下げ交渉も可能になります。

7.土地を貸す前に知っておきたいコンビニ家賃の相場とメリット・デメリット まとめ

土地活用の中でも、コンビニは最も収益性の高い事業です。ただし、高い収益を生み出す条件として、立地条件やコンビニ需要が左右します。コンビニでの土地活用を始める前に、必ず知飯のマーケットを調査し、客観的に判断することが土地活用を成功へ導く大きな一歩となります。

また、コンビニ業者の撤退や税負担の増加といったデメリットも十分理解し、業者に頼りすぎることなく自分で判断することが重要です。

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