不動産の贈与では贈与税の金額が大きくなりやすいとききますが、どれくらいの税額になるものでしょう?

贈与税が数百万円以上かかるケースも考えられます。評価額3,500万円の不動産を贈与すると、1,280万円もの贈与税がかかるケースもあるのです。

所有している不動産を引き継がせたい相手に渡すには、どんな制度を使うのがベストなのか、知っておきたい贈与のはなしを紹介しましょう。

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不動産活用で成功するには、大手企業のプランや土地活用プラン一括請求の内容を鵜呑みにするのではなく、不動産活用の専門家と共に考え、共にプランを進めて行くことが重要です。

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1.不動産贈与にかかる贈与税の計算方法の種類

無償で財産を与えることを贈与といいます。まとまった資金を渡す場合や、不動産をタダで譲ったときには「贈与」として贈与税がかかることがあります。贈与税の納め方には「暦年課税」と「相続時精算課税」があります。

  • 暦年課税:年ごとに贈与した資産額に税率をかけて計算される

『暦年課税の贈与税=(贈与額-基礎控除額110万円)×あてはまる税率-控除額』

  • 相続時精算課税:2,500万円まで非課税になり超えている部分は相続の時にまとめて精算する

『相続時精算課税の贈与税=(贈与額-2,500万円)×20%』

相続時精算課税では贈与財産の持ち主(贈与者)が60歳以上、税率は一律20%です。暦年課税の場合には、当事者の関係によって税率の仕組みが変わってきます。条件によって「一般贈与」と「特例贈与」に分けられ、それぞれの税率表に従って贈与税が計算されます。(平成27年より前は区別なしでした。)

不動産の贈与を受ける場合には、路線価額や固定資産税評価額などをもとに計算した額を贈与額として計算します。現金を贈与する場合にも、不動産を贈与する場合にも、額面と贈与当事者の関係に応じた税率で贈与税が計算されます。

ここでは、税率表の違いと使い方についてみていきましょう。

1-1.一般贈与財産用

◆対象となるケース

⇒兄弟姉妹のあいだ、夫婦のあいだ、親から未成年の子、他人からの贈与の場合

評価額500万円の土地を兄名義から弟に変更すると30%の税率が適用されます。

共有名義のマイホームを持ち分変更し贈与分がでた場合にもこの税率で贈与税が発生するケースがあります。

◆一般贈与財産用税率(カッコ内控除額)

200万円以下:10%(なし)

200万円超~300万円以下:15%(10万円)

300万円超~400万円以下:20%(25万円)

400万円超~600万円以下:30%(65万円)

600万円超~1,000万円以下:40%(125万円)

1,000万円超~1,500万円以下:45%(175万円)

1,500万円超~3,000万円以下:50%(250万円)

3,000万円超~:55%(400万円)

1-2.特例贈与財産用

◆対象となるケース

⇒直系尊属(祖父母や父母)から20歳以上の子や孫に贈与したとき

自宅の名義変更をしたことで贈与があったとみなされる場合があります。

評価額800万円であれば、30%の税率が適用になります。

◆特例贈与財産用税率

200万円以下:10%(なし)

200万円超~400万円以下:15%(10万円)

400万円超~600万円以下:20%(30万円)

600万円超~1,000万円以下:30%(90万円)

1,000万円超~1,500万円以下:40%(190万円)

1,500万円超~3,000万円以下:45%(265万円)

3,000万円超~4,500万円以下:50%(415万円)

4,500万円超~:55%(640万円)

1-3.一般贈与財産用と特例贈与財産用の両方

◆対象となるケース

⇒自分の親と配偶者の親から同時に贈与を受けるなど重なった場合

夫の実家を無償で夫名義に変更し、妻の親からリフォーム資金を受けるなど、一般贈与と特例贈与が同じ年に重なるケースがあります。

◆一般贈与財産用と特例贈与財産用税率

合計額についてそれぞれの税率表に従って計算し、割合で配分します。

◆一般贈与分

{(一般贈与額+特例贈与額)-基礎控除110万円}×一般贈与財産用税率-控除額

⇒この金額をもとに贈与全体にしめる一般贈与の割合をかけて計算

◆特例贈与分

{(一般贈与額+特例贈与額)-控除110万円}×特例贈与財産用税率-控除額

⇒この金額をもとに贈与全体にしめる特例贈与の割合をかけて計算

2.一般贈与財産用の贈与税の計算方法

暦年課税では、『(贈与額-基礎控除額110万円)×あてはまる税率-控除額』で贈与税を計算します。あてはまる税率、控除額は一般贈与財産用の税率表を使います。

(例)兄から評価額800万円の土地を引き継いだ

一般贈与財産として800万円の贈与を受けたとして計算してみましょう。

800万円-110万円=690万円、税率・控除は690万円に対するもの

690万円×40%-125万円=151万円

(例)共有名義の書き換えで320万円の贈与が発生した

320万円-110万円=210万円、税率・控除は210万円に対するもの

210万円×15%-10万円=21.5万円

3.特例贈与財産用の贈与税の計算方法

『(贈与額-基礎控除額110万円)×あてはまる税率-控除額』の計算式に、特例贈与財産用の税率表をあてはめて計算します。

(例)父親から評価額800万円の自宅を贈与された

800万円-110万円=690万円、税率・控除は690万円に対するもの

690万円×30%-90万円=117万円

(例)祖父から評価額3500万円の土地を贈与された

3,500万円-110万円=3390万円、税率・控除は3,390万円に対するもの

3,390万円×50%-415万円=1,280万円

4. 一般贈与財産用と特例贈与財産用の両方が必要な場合

一般贈与と特例贈与を一度に受けた場合には、贈与額の合計に対してそれぞれの税率を使って計算し、割合に応じた額を計算していきます。

(例)評価額1,000万円の自宅を父から譲り受け、妻の父から200万円のリフォーム資金をもらった。(父から特例贈与1,000万円、妻の父から一般贈与200万円、合計1,200万円の贈与)

◆特例贈与の分をみていきましょう

1,200万円-110万=1,090万円、税率・控除は1,090万円に対するもの

1,090万円×40%-190万円=246万円

246万円×1,000/1,200=205万円

◆一般贈与分をみていきましょう

1,200万円-110=1090万円、税率・控除は1,090万円に対するもの

1,090万円×45%-175万円=315.5万円

315.5万円×200/1,200≒52.58万円

315.5万円+52.58万円=368.08万円

368.08万円がこの場合の贈与税になります。

(例)特別贈与400万円、一般贈与100万円の合計500万円の場合

◆特別贈与分

500万円-110万円=390万円、税率・控除は390万円に対するもの

390×15%-10万円=48.5万円

48.5万円×400/500=38.8万円

◆一般贈与分

500万円-110万円=390、税率・控除は390万円に対するもの

390万円×20%-25万円=53万円

53万円×100/500=10.6万円

特例贈与分38.8万円+一般贈与分10.6万円=49.4万円

5.不動産贈与にかかる贈与税を計算する時の注意点

現金による贈与では、額面がはっきりしていますが、不動産贈与では評価額によって額面が変わってしまいます。実際の取引上の価格、公示価格、固定資産税課税の時に基準となる評価額などがあるからです。

不動産贈与にかかる贈与税の計算での注意点をみていきましょう。

5-1.不動産評価額の考え方

土地については路線価額をもとにし、路線価図に載っていない場合には決まった倍率を固定資産評価額にかけて計算します。不動産評価の違いをおさらいしておくと、不動産広告などで見かける相場よりも低い評価になることが納得できるでしょう。

『路線価』

7月1日に国税庁が発表。公示価格と比べると80%程度に調整されています。

『公示価格』

3月に国土交通省が発表。

『相場価格』

実際に売買される時には、需要と供給の関係で価格は上下され公示価格とは違いがでてきます。

『固定資産税評価額』

固定資産税の課税に利用するため国が定めたガイドライン「固定資産評価基準」に基づいて市町村が決めています。公示価格の70%程度の評価額になっています。

路線価が30万円で100平方メートルの土地の評価額は、30万円×100平方メートル=3,000万円です。倍率については、国税庁ホームページで確認することができます。固定資産税評価額に倍率をかけて贈与税・相続税の評価額とします。

建物部分については、固定資産税評価額になります。建物の評価については、新築時の60%程度から徐々に経年劣化分がさし引かれて反映されています。また、マンションなど区分所有の場合には、土地の価値のうち、区分割合分が評価額となります。

5-2.贈与となってしまうケース

  • お金の受け渡しなしに所有権が移動した
  • 無償でなくても一般的な金額より安すぎる価格で売却した
  • 不動産の持ち分書き換えで贈与となってしまうことがある

身内のなかで登記を書き換えただけ…そんな意識で贈与のつもりがなかったのに贈与税が思いの外かかってしまうケースには注意が必要です。所有権が動くということは、財産が移動するということですから贈与になる可能性があるのです。

相場価格3,000万円の不動産を1,000万円で譲ったという場合にも、一般的な価格との差額が贈与されたとみなされる可能性があります。長期に渡って控除額内で資産を移動させてはどうかと考える方もいますが、不動産では金額が大きくなりますし、現実的ではありません。

結婚して20年以上の夫婦なら、自宅の所有権や持ち分移動に2,000万円の控除が認められる制度がありますから、こうした制度を使っての贈与を検討しても良いでしょう。ただし、親子など直系尊属の場合には額面が大きくなる不動産の贈与については、相続のほうが税額を抑えられる場合が多いですから、税負担がどれくらいになるのか計算して選択したほうが良いでしょう。

5-3.相続時精算課税と比べてみる

不動産贈与の課税額を計算してみると、かなり大きな額になることがわかります。特例贈与で60歳以上の方が贈与をする場合には少し税率が抑えられていますが、前出の計算例では、800万円の贈与に対して117万円、3,500万円の贈与に対しては1,280万円です。

納税のための現金をどのように確保するのか考えておく必要があるほどの額面です。不動産資産を贈与で引き継ぐと、所有者が選んだ相手に確実に引き継ぎができます。相続では、遺産分割協議がまとまらずもとの所有者が希望した結果にならないかもしれません。希望の相手に贈与してしまえば、そういった相続での問題を避けることができます。

相続時精算課税制度を使えば、暦年贈与よりも税負担を抑えられるメリットがあります。

2,500万円までの評価額は非課税で贈与でき、それ以上の部分については相続の時に精算するので、相続税そのものが非課税になる場合には、後払いするはずだった贈与税の支払いも不要になります。ただし、一度相続時精算課税を選ぶと、その後は暦年贈与にもどせません。2,500万円の控除枠を使い切ってしまったあとは、それ以上の部分に20%の課税になりますから、100万円の贈与に20万円の贈与税がかかることになります。

5-4.贈与と相続のメリット・デメリットを比較する

不動産を子供や孫に引き継がせたい場合には、贈与と相続のメリットとデメリットを比較して、ケースに適した方法を選ぶことが大事です。

◆暦年贈与と相続時精算課税制度を比較

⇒大きな資産を動かすには相続時精算課税が向いているが一度選ぶと戻せない。

◆贈与と遺産相続を比較

⇒相続は手続きがやや複雑になるが納税額は抑えやすい。

遺産相続で不動産を引き継がせる場合には、遺産分割協議など相続の手続きが複雑になることがデメリットになるケースがありますが、税制では優遇される部分が多いことを知っておきましょう。

  • 相続税では「3,000万円+600万円×法定相続人数」分が基礎控除となる。
  • 登録免許税が2%(軽減税率適用中は1.5%)のところ相続では0.4%になる。
  • 不動産取得税が相続なら非課税になる(原則4%、軽減税率適用中は3%)
  • 小規模宅地等の減額特例や物納など相続税の特例制度が利用できる。

遺産相続では、相続税の特例制度があり自宅を引き継ぐ場合には納税額を抑える効果が高いといえます。小規模住宅地の特例を使うと、相続時の評価額を80%まで引き下げることができ、課税対象となる資産価格を抑える効果があり、相続資産の評価額圧縮に役立ちます。

また、相続税の場合は法定相続人が配偶者と子供二人なら3人とカウントでき、基礎控除額が4,800万円となります。遺言書などでスムーズな相続の流れが整えられる場合には、相続で不動産の引き継ぎをおこなったほうが良いケースがあります。

6.まとめ

  • 不動産を贈与するときには暦年贈与と相続時精算贈与がある。
  • 暦年贈与は一般贈与と特例贈与で税率が違い、60歳以上の人が20歳以上の子や孫に行う特例贈与のほうが税額を抑えられる。
  • 不動産の贈与では相続時精算贈与のほうが税額を抑えられるが一度選択すると戻せないことに注意する。

不動産の所有が動くと贈与とみなされます。

基礎控除になる110万円を超える評価額には贈与税がかかるので、暦年贈与・相続時精算課税・相続など、制度ごとのメリット・デメリットを比べ、自分のケースに適した制度を選ぶようにしましょう。

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