土地活用の方法はマンションやアパート、駐車場経営などさまざまなものがありますが、コンビニ地土地を貸すこともメジャーな方法の一つです。

ここでは「ドミナント戦略」で有名なセブンイレブンに土地を貸す場合の貸し方や、賃料の相場、メリット・デメリットについて解説しています。

セブンイレブンに土地を貸すことでどのようなリスクを負うのか、またその際の注意点などもあわせて紹介しています。セブンイレブンに土地を貸す前にぜひ読んでおきましょう。

失敗しないために!土地活用相談のセカンドオピニオン

土地活用で成功するには、「プロにお任せ」「業者にお任せ」は良くありません。なぜなら、土地活用には税務、法務、建築といった経営ノウハウなど様々な要因が複雑に絡み合っているので、「土地活用の全てにおける専門家」はそう多くないからです。

あなたに提案されたプランは本当に妥当なプランなのか?セカンドオピニオンとして専門家の意見をお伝えいたします。

 

1.セブンイレブンに土地を貸すとはどういうこと?

セブンイレブンに土地を貸すということは、使用していない土地を有効活用して利益を得るということです。セブンイレブンに土地を貸す場合には、いくつかの方法があり、それぞれに得られる賃料や必要となる経費が異なってきます。

ここではセブンイレブンに土地を貸す方法を4つ紹介していきます。

1-1.建て貸し(リースバック方式)

セブンイレブンに土地を貸す方法の中に、建て貸し(リースバッグ方式)という方法があります。

建て貸し(リースバッグ方式)とは、セブンイレブンが土地の所有者に建物の建設資金を無利息または低金利で「建設協力金」という名目で預け、その建設協力金を使って土地の所有者がセブンイレブンの要望に沿った建物を建設する貸し方です。

そして土地の所有者は、建物をセブンイレブンに一括賃貸し、毎月セブンイレブンから「土地と建物の賃料から建設協力金の返済額を引いた金額(賃料ー建設協力金=残額)」を受け取ります。これが建て貸し(リースバック方式)の仕組みです。

契約の種類は普通借家契約で、建物と賃貸借予定に関する契約を結びます。賃貸借の期間はセブンイレブン店舗開店日から20年間を基本とした契約です。

セブンイレブンの店舗用建物を建てる際に、建物の本体工事、電気と給排水工事、駐車場設置工事などは土地の所有者の負担になります。土地の所有者が建てた建物にセブンイレブン側が特別の内装工事や空調設備工事、看板等表示工事等、新エネルギー設備の工事を行い、最終的にセブンイレブンの店舗が完成します。

敷金も、土地の所有者とセブンイレブン側との協議の上、無利子で預託されます。

契約の中途解除は、セブンイレブン側からの6か月前の予告をもって可能となります。契約終了時には土地の所有者はセブンイレブン側に敷金を返還し、セブンイレブン側は開店時に工事を行った部分を撤去して建物を明け渡します。

契約の解除後は貸していた土地に、セブンイレブンが使用していた建物が残った状態で土地の所有者に返却されます。これは建物の名義が賃借人になっているためです。

1-2.土地賃貸借(事業用定期借地方式)

セブンイレブンに土地のみを貸し出す方法もあります。この場合、事業用定期借地方式が用いられます。

賃貸契約は基本的に30年ですが、特約として「賃借人(セブンイレブン側)からの6か月前の予告をもって中途契約できるものとする」という内容が入ることになります。この土地賃貸借(事業用定期借地方式)によってセブンイレブン側に土地を貸し出す場合、土地の所有者は開発申請、造成工事、そこに建物が建っている場合にはその解体工事の費用を自己負担で行う必要があります。

その工事が終了した後、セブンイレブンが建物工事、駐車場舗装工事、設備工事、新エネルギー設備の設置をセブンイレブン側の費用負担で行い、新店舗の開店となります。

敷金は土地の所有者とセブンイレブン側の協議の上、土地の所有者に無利子で預託されます。

解約時には、セブンイレブン側が行った工事部分をセブンイレブン側の費用負担により撤去して土地の所有者に明け渡されるので、土地は更地になって戻ってきます。

1-3.ビルトイン

ビルトインとは、既存のビルまたはこれから新築するビルの中にセブンイレブンを誘致する方法です。

契約の種類は新築ビルの場合、建物・建築と賃貸予約に関する契約・簡潔書を交わす形となります。既存のビルの場合には、建物の賃貸借契約・確認書を交わします。賃貸借期間は基本的に店舗開店日から20年となります。

ビルトイン形式でセブンイレブンの出店を誘致する場合、ビルの所有者は建物本体(壁・床・天井)の躯体工事、セブンイレブンが指定する電気容量の二次側の盤までの配管・配線工事、セブンイレブンが指定した給排水容量の工事を行う必要があります。

なお、外装タイル・シャッター、サッシ工事については所有者とセブンイレブン側が協議して工事の取り決めを行います。費用はそれぞれ工事を行う方が負担します。

1-4.買取り

土地を有効活用したいという人の中には、土地を売ってしまいたいと思っている人もいるでしょう。そのような場合にはセブンイレブンに土地を買い取ってもらうことできる場合があります。

しかし、セブンイレブン側に土地の買取を申し出ても、よほどコンビニ経営に向いた条件の良い土地でない限り、断られることも考慮しておかなければなりません。まとまった現金が欲しい場合に条件の良い土地を所有していて、売却を検討する場合には、セブンイレブンに買取を依頼することを検討してみることをお勧めします。

2.セブンイレブンに土地を貸すのに必要な広さは?

セブンイレブンに土地を貸す場合にはそれぞれ必要な広さがあります。必要な広さを以下の表にまとめているので、参考にしてみてください。

セブンイレブンに土地またはビルの一部を貸し出す場合の方法 必要な土地(ビルトインの場合は床面積)の広さ
建て貸し(リースバック方式) 約60坪
土地賃貸借(事業用定期借地方式) マーケットの規模により必要な土地面積は変わる
ビルイン 有効面積約50~60坪
買取り マーケットの規模により必要な土地面積は変わる

 

3.セブンイレブンに土地を貸す場合の借地料(地代)相場はいくら?

では、セブンイレブンに土地を貸す場合、借地料(地代)の相場はいくらぐらいになるのでしょうか?

借地料(地代)は公式ホームページに「客観的データ・資料を基に土地の所有者とセブンイレブン側の協議の上決定する」とありますが、具体的にはどの程度の収入が見込めるのでしょうか?

建て貸し(リースバック方式)の場合と土地賃貸権(事業用定期借地方式)の場合の2つを比べてみましょう。

3-1.建て貸し(リースバック方式)の場合

建て貸し(リースバック方式)の場合、土地の所有者は土地と共にセブンイレブンに店舗用の建物を建築して貸し出すので、多額の初期投資が必要ですが、その分賃貸料としての収入も多くなります。賃貸料の相場と一口に言っても、首都圏と地方では相当差が出てくるので、ここでは周辺の駐車場の月額駐車料金が一台当たり5,000円の地域の場合の相場を計算してみましょう。車を一台駐車するのに必要な広さは約3.5坪なので、一坪当たり借地料(地代)は5,000÷3.5≒1,400円となり、500坪の場合には借地料(地代)は70万円程度になります。

しかし、これは土地のみの価格で、ここにライフラインの引き込み工事や整地費用、コンビニの店舗用の建物を建設する場合には初期投資が必要となり、その分賃貸料は上がります。

500坪の土地に60坪のコンビニ用の建物を建設して貸し出す場合、初期費用としてライフラインの引き込み費用、建物の建設費用の2つを合計すると、2,000万円から3,500万円程度の費用が必要になってきます。

今回例にしている土地は周辺の駐車場代が5,000円程度の場所なので、設備投資が必要な店舗の場合には、借地料(地代)は駐車場の2倍の一坪あたり2,800円を下ることはありません。そのような初期投資を加味すると、賃貸料の相場としては、借地料(地代)は前述したように70万円程度、そして建物の賃貸料が2,800円×60坪=168,000円となります。

これ以外にも店舗建築費を20年の契約期間で回収しなくてはならないので、建築費を仮に3,000万円とすると、3,000万円÷20年÷12か月=125,000円を家賃に上乗せすることになり、借地料(地代)70万円+建物代293,000円=993,000円、約100万円という計算になります。

3-2.土地賃貸借(事業用定期借地方式)の場合

土地賃貸借(事業用定期借地方式)で土地のみを貸し出す場合にも、ライフラインの引き込みや整地に初期投資が必要になります。建て貸し(リースバック方式)の場合と同様に、500坪の土地を貸し出す場合、初期投資に費やした費用を20年で回収する必要があるので、建て貸し(リースバック方式)場合と同様に70万円程度になります。

この計算以外にも、借地料(地代)の相場を知る方法があります。それは固定資産税路線価を参考にする方法です。ライフラインの引き込みなどを行っていない土地のみの借地料(地代)はこの路線価の3%から5%が目安になるといわれています。

この価格に、整地やライフラインの引き込みなどで必要になった費用を回収するための金額を上乗せした額が借地料(地代)の相場になります。

4.セブンイレブンに土地を貸すリスクは?本当に儲かるの?

セブンイレブンは他の土地活用に比べて初期投資の金額が少なく、他の事業を行う業者に土地を貸すよりも借地料(地代)を高く払ってくれる傾向があるため、利益を生みやすい土地活用法であるといえるでしょう。

また、セブンイレブンはSUUMOジャーナルの調べによると「一番好きなコンビニ」第一位となっており、人気のコンビニであるため、店舗が撤退するリスクも低いといえます。

しかし、セブンイレブンは出店する土地に求める条件が厳しく、また賃料も他のコンビニチェーンに比べて低いと言われています。ですが、撤退のリスクが全くないわけではないので、セブンイレブンが契約を途中で解除して撤退した場合のことも考えておく必要があります。

5.セブンイレブンに土地を貸すなら「建て貸し」と「土地賃貸借」どっちがおすすめ?

セブンイレブンに土地を貸す場合には「建て貸し」と「土地賃貸借」どちらがお勧めなのでしょうか?これは初期投資にどの程度の金額を用意できるかによってお勧めの方法は変わってきます。

一般的に多額の資金が必要な「建て貸し」はハイリスク・ハイリターン、比較的少額の初期投資で始められる「土地賃貸借」はローリスク・ローリターンであるといえます。

そのため初期費用に自己資金を多く費やし、借入金額を低く抑えることが出来る人には「建て貸し」が、そうでない人には「土地賃貸借」がお勧めの方法であるといえます。

6.セブンイレブンに土地を貸すメリット

それでは、セブンイレブンに土地を貸すメリットにはどの様なものがあるのでしょうか?そのメリットを以下に挙げていきます。

  • セブンイレブンは撤退のリスクが低い

前述したように、セブンイレブンは人気が高いコンビニチェーン点なので、一度開店すると賃借契約終了前に撤退するリスクが他のコンビニチェーン店より低いことがメリットです。

  • 投資効率が高い

他の業種の事業者に貸す場合に比べて高い賃貸料を得ることが出来ます。また、土地賃貸借の場合には初期投資の金額が抑えられ、建て貸しの場合でもコンビニの店舗は鉄骨平屋建てのため比較的安価に建てることが出来るので、投資効率の高い土地活用法であるといえます。

  • 郊外の土地でも借りてもらえる

郊外であまり人が住んでいない地域であっても交通量が多く、車が入りやすい土地であれば借りてもらうことができます。

7.セブンイレブンに土地を貸すデメリット

前の章でセブンイレブンに土地を貸すメリットを紹介しましたが、デメリットもあります。以下にセブンイレブンに土地を貸すデメリットを挙げていきます。

  • 他のコンビニチェーン店に比べて賃貸料が安い

コンビニチェーン店は、人気が高いチェーンほど土地の借地料を安く抑える傾向があります。セブンイレブンは業界トップの人気を誇っているため、他のコンビニチェーン店に比べて借地料が安い傾向があります。

  • 撤退の可能性がある

初期投資に多くの金額をかけていても、その金額を回収する前にセブンイレブンが撤退してしまう可能性があります。借地契約は基本的に20年となっていますが、セブンイレブン側から6か月前に申し入れがあれば自由に解約できる契約を交わすことになっている点も注意が必要です。

  • 土地の所有者側から解約ができない

セブンイレブンに土地を貸した場合、セブンイレブン側からは6か月前の申し入れにより賃貸契約の解除が可能ですが、土地の所有者側からは契約の期限が切れるまで解約を申し入れることはできません。

そのため、セブンイレブンに貸している土地を他の用途に転用する場合には、契約期間の満了まで待つ必要があります。

8.セブンイレブンに土地を貸す場合の注意点やよくあるトラブル事例

セブンイレブンに土地を貸し、建て貸し(リースバック方式)を行う場合、店舗設備の一部の権利は土地の所有者にあります。このような契約はセブンイレブンと結ぶことになります。

もし、土地の所有者に権利がある部分に故障や不具合が出た場合には土地の所有者が修理しなくてはいけません。しかし、一般的にセブンイレブンの店舗を経営しているのはフランチャイズ契約をしたオーナーなので、土地の所有者と店舗のオーナーの間でトラブルになることが多々あります。このようなトラブルを避けるためには、土地の所有者とセブンイレブン本部、オーナーの三者の関係をよく理解しておきましょう。

また、セブンイレブンは出店する土地の条件が厳しく、その割に賃料を安く抑えるといわれています。セブンイレブンが店舗を構えたいと申し出る土地はコンビニ経営にかなり向いている条件を備えているので、そのまま言い値でセブンイレブンに貸してしまっては得られる利益が少なくなる可能性があります。

ですので、競合他社からも見積もりを取り、セブンイレブン側にその賃料を提示してなるべく高い賃料で貸すようにしましょう。

9.まとめ

ここまで、セブンイレブンに土地を貸すときの方法と、その賃料の相場やメリット・デメリットについて説明してきました。セブンイレブンに土地を貸すということは、かなり効率が良い土地活用の方法のひとつである、ということですね。

しかし、大手コンビニチェーンであるセブンイレブンに土地を貸すことも投資の一つです。土地を貸し出す前にリスクやデメリットがあることをしっかりと理解してから、決断するようにしましょう。

失敗しないために!土地活用相談のセカンドオピニオン

土地活用で成功するには、「プロにお任せ」「業者にお任せ」は良くありません。なぜなら、土地活用には税務、法務、建築といった経営ノウハウなど様々な要因が複雑に絡み合っているので、「土地活用の全てにおける専門家」はそう多くないからです。

あなたに提案されたプランは本当に妥当なプランなのか?セカンドオピニオンとして専門家の意見をお伝えいたします。
 

 

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