不動産を取得した際にかかってくる税金は様々ありますが、その中でも今回お話するのは「登録免許税」。

不動産を取得する際の手続きで払わなければならないのですが、実は団体により、登録免許税が非課税となる場合があるのです。

今回は登録免許税が非課税になる場合に関して、その非課税申請の方法について詳しく解説していきます。

失敗しないために!土地活用相談のセカンドオピニオン
土地活用で成功するには、「プロにお任せ」「業者にお任せ」は良くありません。なぜなら、土地活用には税務、法務、建築といった経営ノウハウなど様々な要因が複雑に絡み合っているので、「土地活用の全てにおける専門家」はそう多くないからです。 あなたに提案されたプランは本当に妥当なプランなのか?セカンドオピニオンとして専門家の意見をお伝えいたします。

1.登録免許税に関わる基本的なワードの解説

申請方法をお話しする前に、まずはここで登場する基本的なワードを一度改めて確認しておきましょう。

不動産登記…不動産を取得した時、土地・建物の所在地や面積、所有者の情報を登録することで、公に権利の所在を証明しておくことです。

つまりは、「ここは私の持ち物です!」と名札を付けておくわけですね。これでもし仮に別の誰かが現れ、ご自身の所有地・所有物件に対して「自分の持ち物だ!」とメチャクチャな主張をしてきても、こちらが本来の持ち主であると法的に証明されているため、堂々と権利を主張してつっぱねる事ができるのです。売主による二重売買などのトラブルもこの登記によって防ぐことができます。

不動産登記は今のところ義務化はされていませんが、やはり自身の所有する不動産を保護するため登記をするのが一般的なのは言うまでもないでしょう。

ちなみに登記の為され方は、一戸建ての場合は土地と建物それぞれに、マンションなどの一室の場合は登記事項証明書の表題部に記載されます。

登録免許税とは?

不動産や会社など、登記の際にかかる税金のこと。

不動産登記における課税額は、所有する不動産の価格に一定の税率をかけて計算されます。

2. 不動産の登録免許税の非課税申請をする方法

さて、ワードの確認を終えたところで、いよいよ実際の非課税申請の方法をご紹介致します!

今回は以下の3つのパターンについてご説明致します。簡単に補足致しますと、これらは全て社会における公益性を持つ組織ということで、非課税対象となるのです。

いずれの場合も非課税対象となるには、お持ちの不動産を「何のために使うのか」目的をハッキリと提示し、それが証明されてから初めて申請が行えるというのがポイントですね。

2-1. 社会福祉法人及び学校法人

社会福祉法人及び学校法人が保育所(認定こども園)として用いる不動産については、その型に関わらず非課税対象となります。不動産が保育の目的で使用されるものであると証明ができれば、税金がかからないという事ですね。

申請方法としては、証明願や添付書類など必要書類を揃えて所定の担当部署へ提出することとなります。

保育施設には幼稚園型など様々な型がありますが、保育に供する不動産である事が証明されればどの型でも非課税対象となる事は前述致しました。

しかしながら、「証明をする組織」はお持ちの不動産の所在地と型により変わってきます。

都道府県・市区町村どちらの、更にはどの部署に提出するかは事前に最寄りの役所に問い合わせておきましょう。

2-2. 宗教法人

宗教法人における登録免許税となる不動産は、宗教法人法第3条に定められた「境内地」「境内建物」で、専ら宗教の用に供する土地・建物です。

必要書類を用意し、以上の認証を受けた不動産が非課税対象となるのです。

さらには、前述の条件を満たしているほかに

  • 宗教法人法や、建築基準法などその他法令に適合していること
  • 宗教法人法及び法人規則に定める手続きを経て取得していること

もちろんこちらの条件も満たしている必要があります。

2-3. 健康保険組合

健康保険組合の場合も流れとしては他の2つの場合とほぼ同様です。

条件としては、健康保険組合の事業に用いる不動産であること、健康保険法第150条第1項第2項に該当する事業に用する施設であることが前提となります。保養所等のパンフレットなども用意しておきましょう。

この条件をクリアした上で必要書類を用意・各都道府県・市区町村への提出を通して、厚生労働大臣の証明を受けます。

3. 登録免許税の非課税申請の必要書類

それでは、実際にこれらの団体が登録免許税の非課税申請を行う際はどうすれば良いのでしょうか?

まずは必要書類からご紹介致します。

1.登録免許税の非課税の適用を受ける不動産である旨の証明願

2.当該不動産の登記についての証明書(登録免許税法(昭和42年法律第35号)別表第3の4の項の第3欄)を必要とする理由書

(「取得登記」であることを記載します)

3.登記事項の内容

4.当該不動産が次のいずれかの不動産であることを確認できる書類

  • 事務所用建物又は当該建物の敷地の用に供する土地
  • 事業の用に供する建物又は当該事業の用に供する土地

5.当該不動産の所有が確認できる次のいずれかの書類の写し

  • 登記申請書
  • 当該申請家屋に関わる建築や工事の請負契約書
  • 不動産売買契約書
  • 寄付証書
  • その他当該申請に係る不動産の所有を確認できる書類

6.合併で消滅してしまった不動産を新しく継いで登記の名義人を変更する場合は、合併した事が明確に確認できるよう、その旨を記載し以下の書類を添付します。

  • 合併より前の段階での登記を確認できる書類(登記事項証明書など)
  • 合併の事実が確認できる書類(合併認可書の写しや、地方厚生(支)局が認可を証明する書類等)

7.農地転用許可書の写し

取得する不動産が田や畑の場合、必要になります。

8.法人規則・法人登記事項証明書

国が管理している法人が、新たに住所地の都道府県に不動産を取得する時、必要となる場合があります。

9.法務局発行の字図

10.建物の地図・写真

建物がどこにあるかを示す地図で、既存の地図に印をつけても可能です。

また、建物内観や外観の写真、平面図、配置図が必要となる場合があります。どのような部屋が何の目的で作られるのかを記しておきましょう。

11.活動の様子を示す写真

特に宗教法人の場合は、取得不動産が何のために使われているのか参考にするため写真を用意しておきましょう。

12.責任役員会議事録

不動産の取得を議決した際の、責任役員会議の議事録です。

不動産取得のために借り入れや担保提供を行ったような場合には、その議決の議事録も添付しておきます。

13.総代会等の同意書

不動産の取得、借り入れ、さらに担保提供をするにあたって、法人規則上に「総代会(総会・評議会)の同意を得ること」という規定が設けられているに添付します。

14.包括団体の承認書

不動産の取得や借り入れ、担保提供をするにあたって、法人規則上に「包括団体の承認を得ること」といった規定がある場合に添付します。

15.公告と公告証明書

特に宗教法人などでは、建物の新改築、増築、借り入れ、担保提供、不動産の用途変更を行う場合、法律に基づいた公告と公告証明書が必要となります。

都道府県にもよりますが、公告は少なくとも手続きの一月前には終えている方が良いでしょう。

  • 本部と同一組織であることを示す書類

それまで活動をしていた地域と離れている場合に、組織図や会計書類など本部と新しい施設が同一組織であることがわかるものを用意します。

  • 納骨堂経営許可証と管理規約

宗教法人で納骨堂を設置する場合必要となります。

  • その他82円切手貼付の返信用など

これらはあくまで一例であって、提出先や設置する施設により変わってきます。申請の際、二度手間とならないよう正確な必要書類を担当へ連絡・確認をしておきましょう!

3. 申請手順

上記の書類を、住所地都道府県の担当宛に郵送して待つのが一般的な流れです。

審査が行われ、受理されれば申請は終了となります。

但し場合によって役所の担当者が視察に来る場合もあるようです。

4. 申請の注意点

申請の1番の注意点は、当然ながら「とにかく早く動くこと」です。

必要書類を改めて役所に確認し、必要であればそれぞれ定められた期間内に公告を行い、大量の必要書類を準備して審査をしてもらわなければなりません。

また、書類の確認もそうですが、法人そのものが移転する場合や本部施設から離れた場所の不動産取得の際は特に気をつけてください。

法人規則変更認証申請など、登録免許税の非課税申請よりも先に行うべき手続きが待っている場合が多く、これらに時間をかけて肝心な非課税申請が間に合わない…こんな時のリスクは計り知れません。

5. まとめ

いかがでしたでしょうか?

登録免許税が非課税となる法人のパターンと申請方法をご紹介致しました。

重ねますが、非課税申請と言うからには

  • 取得する建物がその法人のものである事
  • どこを何のために使うのか

主にこの2点を明確に証明する必要があるのです。

書類の準備が滞ったり、申請が間に合わず泣き寝入りする事のないよう、早め早めに準備を行っておきましょう!

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