住宅を解体する業者を選ぶ時の注意点

住宅の解体では、業者選びを甘く見ていると痛い目にあう可能性があります。たくさんある解体業者の中には、信頼できる業者もいれば、不正を行う悪徳業者がいるのも事実です。

信頼できる業者を選び、安心して解体工事を行うためには、複数の業者で見積もりをとり、比較することが大切です。また、見積もり以外にも、業者の特徴や実績等からその業者が信頼に値するかを判断する必要があります。

ここでは、住宅を解体する業者を選ぶ時の注意点として、悪徳業者の手口や信頼できる業者を選ぶポイントを確認していきます。

1. 住宅の解体時に選んではいけない業者

残念なことに、解体業者の中にも不正を行う悪徳業者が存在します。このような悪徳業者に依頼してしまうと、高額な追加工事費を請求されたり、粗悪な解体工事をされたりする可能性があります。他にも、解体工事の際に周囲への配慮がなく、騒音や舞い散るちり・ほこり等によって近隣住民とトラブルになってしまうこともあります。

このような業者の多くは、価格の安さを売りにしています。解体するだけだからと価格の安い業者に依頼して、後から悪徳業者と気づいても取り返しがつきません。安い価格や見積もりに騙されないよう気を付けましょう。

1-1. 住宅の解体工事専門の悪徳ブローカー

解体工事を請け負う業者の中には、実際に解体工事は行わず、依頼された工事をその地域の下請け業者に委託するブローカーと言われる業者がいます。ブローカーを利用すると、料金はかかってしまいますが簡単に解体業者を探すことができるので、解体工事のことがあまり分からない人でもスムーズに工事を始めることができます。

最近では同様の方法を用いて、複数の業者の価格比較を一括で行い、解体業者を紹介するサービスを展開する業者もいます。

とても便利な仕組みではありますが、依頼するブローカー自体が悪徳業者であれば意味がありません。まずは、その業者は本当に存在しているのか、架空業者ではないのかを確認してください。

他には、工事を依頼する提携業者に関する情報や、選定基準等がきちんと設けられているかを確認しましょう。見積もりの方法や料金設定についての説明も必要です。利用した人の声や感想があれば安心できますが、他の業者のものを悪用している可能性もあるので、写真や感想の内容を検索し、同一のものがないか確認する必要があります。

ブローカーは、解体工事に関する資格や許可がなくても営業できるので、専門的な質問には答えられないことも多いです。また、悪徳業者でなくても、工事中のトラブルや万が一の事故への責任や対応は行っていないブローカーがほとんどです。

料金も割高になってしまうことが多いので、自分で業者を探すことができる場合は、わざわざブローカーを利用する必要はありません。

2. 住宅の解体専門の悪徳業者の手口

悪徳業者は、様々な手段で不正を行います。ここでは、基本的な2つの手口を紹介します。

2-1. 解体費のおとり見積もりで後から高額請求

とても安い価格の見積もりを出し、安さを理由に契約を結ばせ、後から、トラブルや追加工事等様々な理由を付け高額請求をするという手法です。追加分の支払いを拒否したことで脅されたり、許可していないのに勝手に工事を行い支払わざるを得ない状況を作ったりと、非常に悪質なケースも多いです。

2-2. 解体後の廃材を不法投棄

解体工事で出た廃棄物は基本的に解体業者が中心となって廃棄することになっています。しかし、この廃棄物の処理にはかなりの費用がかかるため、適切な処理を行わず不法投棄し、処分費用を浮かす悪徳業者がいます。

見つかりにくい山や林の中に不法投棄されるイメージがありますが、解体工事の現場にそのままにされるケースもあります。建物が取り壊された後の土地に、廃棄物を埋めてしまう業者もおり、再建築や売却の際に問題になってしまいます。

2-2-1. 解体業者の不法投棄は依頼者にも影響

解体業者が不法投棄をした場合には、依頼者も罰せられるとよく聞きますが、必ず罰せられるわけではありません。不法投棄が行われると分かっていながら依頼した場合は、依頼者も責任を問われ、罰則の対象となります。

めったにないことではありますが、犯罪に巻き込まれたり、前科が付いたりすることは良くないことなので、業者探しや依頼は慎重に行わなければなりません。

3. 信頼できる解体業者を選ぶ際のポイント

ここからは実際に業者を選ぶ際のポイントを確認していきます。悪徳業者を排除すると同時に、信頼できる業者を選ぶために、丁寧にひとつずつ確認していきましょう。

3-1. 解体工事の問い合わせ時の対応が丁寧

解体業者に限らず言えることですが、依頼者への対応が丁寧な業者を選ぶようにしましょう。依頼者の話を聞かず、強引に進めようとする業者には、良い印象を持てません。

この他にも、あいさつの仕方や話の聞き方、約束の期日や時間を守るかどうか等、解体工事とは直接関わらない部分も見てみましょう。少しでも違和感を覚えると、後にそれが不信感へと変わる可能性もあります。

3-2. 建設業の許可や産業廃棄物収集運搬業の許可を持っている

解体事を行うことができる業者は限られており、工事を行うためには建設業の許可、もしくは解体工事業者登録が済んでいなければなりません。

この許可や登録の有無は、許可証や登録番号を見せてもらったり、各都道府県の窓口で許可や登録があるか調べたりすることで確認できます。確認がとれない場合は、無許可で工事を行う悪徳業者の可能性が高いので、依頼しないようにしましょう。

また、代表者がはっきりしない会社や、住所を検索して出てこないような会社も避けるようにしましょう。個人情報を回収することが目的の架空業者の可能性もありますし、料金を受け取った途端連絡がつかなくなる詐欺業者の可能性もあります。

3-3. 解体工事の契約前の説明が丁寧

工事内容についての説明が雑な業者や、質問に答えられないような業者は、信用ができません。単に担当者の知識が足りないだけかもしれませんが、そのせいで追加工事が必要になってしまったり、余計な費用がかかったりしてしまう可能性もあります。

住宅の解体は何度も経験することではないので、分からないことや疑問があるのは当たり前のことです。それに対して丁寧な対応ができない業者は、依頼者の知識がないことを利用して不正を行う悪徳業者の可能性もあります。

3-4. 解体工事の見積書の内容がわかりやすい

信頼できる業者は見積書の内容も丁寧で分かりやすいです。きちんと現地確認をしてから見積書を出してくれる業者であれば、工事内容や工事範囲を直接確認ができるので、見積もりと契約時の認識のずれもなくせます。

見積書では、工事内容ごとに明細が用意されており、それぞれの工事に何が必要か細かく記載されているかを確認しましょう。工期も明確に示されているかも重要です。数量や単価等の記載がなく、一式とだけ書かれた見積書は、何にどれだけの費用がかかっているか確認できず、他社との比較もできないので、依頼者としては納得できません。

解体工事では必ず廃棄物が出るので、見積書にその処分費が記載されているかも確認しておきましょう。工事費用に含めた書き方をされていたり、そもそも記載がなかったりする場合は、処分費を改めて請求されたり、不法投棄されたりする可能性があります。

また、廃棄物の処分にはそれなりの費用がかかるので、費用を安く見せるためやコスト削減のために不正を行う業者もいます。しっかりと確認しましょう。

見積書を比較する場合は、それぞれの項目を比較しつつ、全体の関係性も把握しましょう。ある項目が極端に安くても、他の部分が割高になっている可能性もあります。ひとつの項目にとらわれず、全体を見ながら、最も妥当な見積もりの業者を選ぶようにしましょう。

3-4-1. 追加工事についての説明がある

信頼できる業者であれば、追加工事についても事前に説明があります。

追加工事が必要になるケースとしては、地面から撤去しなければならないものが出てきてしまったり、養生や足場の範囲を広げなければいけなかったり、家屋以外のものを撤去しなければならなくなったりするケースが考えられます。事前に現地調査をして見積りをしていれば防げるものもありますが、どうしても防げないものもあります。

このように、どうしても追加工事が必要になるケースについて、事前に丁寧に説明してくれる業者を選びましょう。追加工事で儲けようとする会社は、説明を曖昧にして誤魔化してきます。やってみないと分からないといって、追加工事の場合の費用を伝えない業者は怪しい業者の可能性があります。

3-5. 解体工事契約書の内容が明確

当然のことのように感じてしまいますが、契約を書面で交わしてから工事に入るようにしましょう。悪徳業者の中には、工事を始めた後から依頼者に不利な契約書を作成し、確認もさせずサインさせるという不正を行う業者もいます。

きちんとした業者であれば、契約書を交わしてから工事を始めますし、契約書の内容についても丁寧に確認をしてくれます。

3-5-1. 解体工事の支払い条件が適切

契約書の中でも支払い条件に関する項目はしっかりと確認しておく必要があります。支払い条件に関しては、誰が誰に支払うのか、支払う金額、支払期限、支払い方法等の項目があります。

解体工事では、支払いの時期や方法、契約を取り消した場合の支払いや返金について、特に注意して確認してください。確認されないのを良いことに、業者側に有利な条件になっている可能性もあります。

3-6. 解体工事中の隣近所への配慮がある

解体工事は、騒音やちり・ほこり等の舞い散りによって、近隣の方に迷惑をかけてしまう可能性があります。また、工事車両が通ったり停車したりすることで、周囲の道路を利用する人に不便をかけてしまう可能性もあります。

防音・防塵対策をする、駐車スペースを確保する等はもちろんのこと、近隣の方へのあいさつや工事に関する説明、クレームやトラブルがあった際の対応をしっかりとしてくれる業者を選びましょう。

3-7. 取り壊し証明書の発行がある

建物を解体したら、1ヶ月以内に建物滅失登記を行わなければなりません。解体業者が代わりに登記申請を行ってくれることもありますが、自分で登記することも可能です。

この建物滅失登記には、取り壊し証明書というものが必要になります。取り壊し証明書は、建物が取り壊されたことを証明する書類で、解体工事を行った業者が工事完了後に発行するものです。

きちんとした業者であれば、この取り壊し証明書を発行していますし、登記手続きについても説明をしてくれます。

3-8. 解体工事後に産廃処分のマニフェストがもらえる

産廃処分のマニフェストとは、解体工事で出た廃棄物が処分されるまでの過程を記録したものです。

ほとんどの業者が、廃棄物の運搬や処理を他の業者に委託しているので、その委託した業者が不法投棄をせず、適切に処理したかどうかを確認することができます。万が一不法投棄があった場合は、依頼主が疑われてしまうこともあるので、工事完了後にはマニフェストの最終処分終了書を確認し、適切に処理されたかどうかを確かめる必要があります。

不正を行う業者の中には、色々と理由をつけてマニフェストを渡さない業者やマニフェスト自体を偽装する業者もいます。不審なところがあれば、運送業者や処理業者にも問い合わせて確認する必要が出てきます。

このように、マニフェストは適切な処理が行われたか確認する大事な書類です。信頼できる業者であれば、きちんと処理を行っていますし、マニフェストも必ず見せてくれます。契約をする前にマニフェストがもらえるか確認しておくと良いでしょう。

3-9. 請負業者賠償責任保険に加入している

請負業者賠償責任保険とは、工事が原因でケガや事故を起こしてしまったり、周囲の住宅等を傷つけたりしてしまった場合に備え、建設工事や解体工事等を行う業者が加入する保険のことです。

保険の加入にはお金がかかるので、加入していない業者もあります。保険未加入の業者が事故を起こした場合、責任を負い被害者に巨額の支払いをすることになり、倒産してしまう可能性もあります。会社が倒産してしまっては、工事が行われず、支払ったお金が戻ってこないことも考えられます。

このように業者の保険の加入の有無は、依頼者にも影響を与えます。万が一の事故に備え、保険に加入している業者を選ぶようにしましょう。

3-10. 過去の解体工事実績や事例を見せてくれるか?

業者を比較する段階で、その業者の工事実績や事例を確認してみましょう。費用や工事期間を見て参考にすることができますし、写真を見れば工事後の様子も確認できます。

きちんとした業者であれば実績や事例を見せてくれますが。悪質な業者は様々な理由を付けて見せるのを断ってくる可能性があります。費用等の参考にもできませんし、悪徳業者の可能性もあるので、事例を見せてくれないところには依頼しない方が良いでしょう。

3-11. WEBサイトで会社情報を一般公開しているか?

信頼できる業者であれば、WEBサイト上で会社の情報や取り組み等を確認することができます。逆に、情報があまり見つからない業者は、実在しているかどうかも曖昧です。昔からある古い業者で、ホームページ等を作成していない可能性も考えられますが、実績もあるかどうか分からないので、あまり信頼はできません。

3-12. 地元の解体業者

信頼できる業者を探すためには、まず、地元の業者を中心に探すことが基本になります。他の項目で取り上げたような全国を対象にしているブローカーや、他の地域で営業している業者を利用すると、地元の下請け業者に振られたり、遠方から工事しに来たりして、紹介費や交通費等の経費が増えてしまいます。

地元の業者であれば、近所にもその業者を利用したことがある人がいる可能性があるので、口コミや評判も集めやすく、余計な経費もかかりません。

3-13. 解体工事が自社施工のところは安い

下請け業者を利用せず、自社施工で行う業者は費用を安く抑えることができます。間に挟む業者が増えるほど、費用はかさんでしまうので、費用を抑えたい場合には、様々な技術を持っている全て自社施工の業者を選ぶと良いでしょう。

また、自社施工の業者は、責任の所在も明確なので、不備やトラブルがあった場合の問い合わせにも困りません。

4. 住宅を解体する業者を選ぶ時の注意点まとめ

建物を解体するだけだから、建てる時よりも慎重になる必要はないと思ってしまいますが、きちんとした業者を選ばなければトラブルに巻き込まれてしまう可能性があることが分かりました。

解体工事を行う際には、複数の業者の特徴や実績、工事内容や価格等を慎重に比較して、最も信頼できる業者を選ぶようにしましょう。

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