自宅を貸し出して賃貸する方法|初めてでもわかる5つの手順

転勤や家族構成の変化などで、購入した一戸建ての家や分譲マンションに住まなくなるケースがあります。もう2度と住む可能性がないのであれば、売ってしまうのもひとつの方法ですが、場合によっては将来的にもう一度住む可能性があるということもあると思います。

あるいは売りたいけど、あまりにも安くしか売れないので、タイミングを計って売りたいというケースもあるかもしれません。ローンの支払い額以上の金額で貸すことができるのでしたら、負担ゼロで資産を作ることができるので、選択肢のひとつとしても良いと思います。

このような時は自宅を賃貸として貸すという方法があります。リロケーションと呼ばれるサービスを提供している会社がたくさんありますが、中には評判の悪いものもあるようです。自分ですべての段取りをするのは大変ですが、自分でやることで借り主がどんな人なのか知ることができます。

そこで、管理代行会社に一任しないで自分で賃貸住宅にする方法についてお話していきます。

 

1. 自宅を賃貸住宅として貸し出すまでの段取り

自宅を効率よく賃貸物件にするには、事前に必要な準備をしておくことでスムーズな貸し出しが可能となります。具体的な作業は、自宅の片付け、クリーニング、不動産会社の選定、借り主との契約、管理の委託となります。

ここでは、不動産会社の選定の方法と借り主との契約についてお話していきます。

自宅の片付けについては、「自宅の荷物片付けを最も節約する方法」でお話をしていますので、参考にしていただければ幸いです。

荷物が片付いたら、次に賃貸募集をお願いする不動産会社を決めます。この不動産会社の選定はとても重要な部分となります。

一般的な賃貸業務に関わる部分について大きく分けると、

  • 貸し出す迄の期間
  • 貸し出している期間
  • 退去時

の3つに分類されます。

どの期間も大事な期間なので、その期間をしっかりと責任を持って管理してくれる不動産会社を見定めるようにしてください。

 

2. 自宅を賃貸住宅として貸し出す方法

①不動産会社に見積もり依頼をする

複数の不動産会社に見積もり依頼をするのがコツです。

また、依頼する不動産会社が多すぎても、自分の負荷が掛かりすぎてしまうことになり、全体の効率が悪くなってしまうようなケースもありますので、目安として3社から多くても5社までに依頼する程度が良いでしょう。

不動産会社は、大きな規模から比較的小さい規模まで、たくさんの会社がありますので、どこに見積もり依頼をすれば良いのか迷うかと思います。

そこで、大手の不動産会社、地元の不動産会社(比較的大きな規模と中くらいの規模)に見積もりを依頼します。

この段階で、それぞれの不動産会社に、今回は複数の不動産会社にお声かけしておりますので宜しくお願いしますと知らせておきます。

不動産会社に複数の見積もり依頼をするメリットは、次の4つになります。

・1社に見積もり依頼するよりも、賃貸相場がより正確に解る。

・各不動産会社の管理体制や管理経費を比較出来る。

・各不動産会社の担当者のやる気や能力が解る。

・各不動産会社の担当者の競争心をあおる。

 

②募集を依頼する不動産会社を決定する

実際に見積もり依頼すると、不動産会社の担当者が自宅に来てくれて、家やマンション全体の様子、自宅内部の状況等を確認して見積もりを行います。

後日に賃貸募集に関わる提案書等という書類を持参して説明してくれたり、郵送して説明してくれたりします。ちなみに、見積もり依頼から提案書が仕上がる迄のおおよその期間は約1週間前後のところが多いようです。

その提案書には、次の4つが記載されています。

・賃貸価格

・不動産会社の管理体制

・不動産会社の管理費用(不動会社に月々貸主が支払う費用です。賃貸価格の3%~10%前後の場合が多いです。)

・その他、不動産会社のアピールポイント

 

・提案書から不動産会社を選定するポイント

それぞれの不動産会社から提案書が出そろったら、賃貸価格の相場、管理体制、管理費用について比較検討を行ないます。このことが複数の不動産会社に見積もり依頼をしたメリットになります。

・提案書のクオリティ面

提案書がしっかりと製本されていて、提出期限もしっかりと厳守されているとその不動産会社が信用性、信頼性が高いことがうかがえます。

 

・賃貸価格

しっかりと裏付けがされている賃貸相場が明示されている事が重要です。

この事からは、不動産会社が自社で保有している賃貸相場のデータ量が多いことや物件に慣れていくことが読み取れます。

データ量が多ければ多い程、賃貸の募集を行う際には有利になります。

 

・管理体制と管理費用

こちらの内容については、各社独自に違っていて、様々なプランが選べるようになっていますので自分にあったプランを選択しましょう。

管理体制に完全に不動産会社が行うような管理体制は管理費用が高くなる傾向が強いです。

管理の一部を貸主が行い、残りは不動産会社が行うような管理体制は費用面と内容面のバランスが良いので、どのような分担ができるのか詳細を、不動産会社の担当者に相談してみましょう。

 

・担当者から不動産会社を選定するポイント

不動産会社を比較するには、提案書やホームページ、評判、不動産会社の規模などである程度は判断できますが、不動産担当者の実力や取組む姿勢を把握しておく事はとても重要になります。

基本的に不動産担当者との関係性は賃貸契約する迄の期間となります。賃貸契約が決まってからは不動産会社の管理部門に引き継がれるケースが多いためです。

賃貸会社を選定するまでに、賃貸後と退去時のトラブル対応、責任範囲についての知識をしっかりと担当者に聞いて理解しておく事が重要となります。

・良い不動産担当者の見分け方

当たり前の事となりますが、しっかりとした身なりをしていて、何事にも時間厳守してくれる担当です。不動産担当者との始めの接点は、自宅に見積もりに来てくれた時ですが、この時から身なりや態度がきちんとしているかチェックしておきます。

次の大きな不動産担当者との大きな接点は提案書の説明時になります。提案書を持参して説明してくれたり、郵送してメールや電話で説明してくれたりと形態は様々ですが、貸主の希望に応じて都合をつけてくれる担当者を選びましょう。

提案書の賃貸価格、管理体制、管理費用について、色々と質問点を聞いていく上で、重要な点は回答のスピードが早い事、正確である事、解りやすく説明してくれる事、メリットだけではなくデメリット面についても包み隠さずに説明をしてくれる担当者が良いです。

良い不動産担当者を見極める方法のひとつとして、社内で確認しないと回答は難しいという質問をしてみるという方法があります。

例えば、今後の自宅のクリーニング費用について、値引きしてくれるか?等の金銭面的な事です。金銭面については、社内の上司に確認して回答という会社が多いので、そこで即答でお値引きします!!と回答する担当者は気をつけた方がいいです。

必ずしも全てが上記には当てはまる訳ではありませんが、判断の材料として考えてみると良いと思います。色々と質問してみると、全てが即答できるような状況はあまりないので誠実度がわかります。

 

・不動産会社の最終決定

上記の選定ポイントから、2~3社位に絞って選定します。

それ以上になりますと、連絡事項のボリュームが多くなり大変になりますので、このくらいの数がちょうど良いと思います。

また不動産会社が法人の借主様に強いのか、個人の借主様に強いのか、そのような特徴がある場合には、バランスよく依頼するのが良いです。

・法人の借主様に強い不動産会社:1社

・個人の借主様に強い不動産会社:1社

・法人、個人の借主様にバランス良く対応できる不動産会社:1社

法人の借主様は、家賃収入についての安心感は抜群です。但し、賃貸期間が長くはない場合が多いです。それは転勤等の期間が絡む為です。概ね3年~4年位が目安です。

個人の借主様は、多種多様となります。一般的に法人の借主様と比較して、賃貸収入の安定性は低くなりますが、賃貸期間は法人の借主様より長くなる傾向が多いです。

上記を踏まえて、自分の条件にあった不動産会社を選びましょう。

 

③賃貸募集

募集については様々な重要なポイントがありますので、1点ずつ紹介していきます。

 

・募集時期について

賃貸募集に有利な時期は、1~3月と8~9月です。これは、4月と10月が会社の人事異動時期であり、特に4月が入学シーズンとも重なって、引っ越しを検討する借主様が多い為からです。

出来れば、この時期に合わせるように計画を立てていくのが理想となります。

この時期に自宅を空き部屋に出来ない、もしくは時間的に間に合わないという時には、居住していても賃貸の募集は可能な場合もありますので、不動産担当者と相談してみましょう。

 

・賃貸募集のポイント

まずは、不動産会社からの提案価格で募集してみて、反応をみます。

最近の借主様はまずネットで借りたい物件を探す事が多いので、募集して2週間位経過したら、不動産担当者にネットの閲覧数の確認をします。

閲覧数が多い場合には、その価格のままで経過を見ていきます。閲覧数が少ない場合には、不動産担当者と相談して、賃貸価格を下げるなどの対策を行います。

・賃貸価格を下げる際のポイント

賃貸の価格は、例えば16万5千円⇒16万円に下げるよりも、15万9千円に下げる方が効果は高いです。

なぜかというと、16万円と15万9千円の差はたったの1千円ですが、ネットで検索する際には、16万円代、15万円代、といった感じで検索をする方が多いからです。

他の点では、賃貸費に共益費含むといった提示は控えた方がいいです。

例えば、賃貸費(共益費含む)16万2千円でこのうち共益費が4千円の場合は、賃貸費15万8千円、共益費4千円という提示に修正した方が良いです。理由は、賃貸費が15万円代になりますので、閲覧数が多くなるからです。

 

④自宅マンションのクリーニング

不動産会社のネットやチラシに自宅マンションを掲載する時には、自宅を空にしてクリーニングをしてから写真を撮影した方が良いです。

但し、時間的にどうしても難しい場合には、居住しながら賃貸募集を行う方法もありますので、不動産会社担当者に相談しましょう。

 

⑤借主希望者様への対応

物件を借りたいという借主様がきた際には、不動産会社より連絡が入ります。その時はとても嬉しいもので、早く契約してしまいたくなりますが、ここで冷静になるのが重要です。

自分の大切な資産である自宅のマンションを貸し出すのですから、綺麗に使って貰いたい、長く借りて欲しい、しっかりと賃貸費用を払ってほしいと、色々な希望があると思います。

綺麗に使ってくれるかどうかについては推測する事は難しいですが、賃貸費用の回収についてはある程度のリスクを予測できます。

一般的には法人の借主様が賃貸費用回収のリスクが低く、個人の借主様は法人と比較するとリスクが高くなる傾向があります。

また個人の借主様の収入状況や家族構成、勤務先等についてしっかりと確認して借主様を決めましょう。収入は多い方がいいですし、勤務先もホームページ等で財務状況等を確認して問題ないことを確認しておくと安心です。

このような借主様の情報については、不動産会社経由で、確認できますので、不動産担当者と相談しながら、検討をするようにしてください。

 

3. まとめ

自宅のマンションを賃貸にするには、様々な準備が必要となり、面倒で色々と難しそうと感じられている方も多いかと思います。何も知識がなくて、賃貸にしようとしてもどこから始めていいのか解らないかもしれません。

しかし、上記のように、一つ一つ段取りよく進めていけば、スムーズに進められると思います。

また、理由ははっきりとは言えないのですが、良い不動産会社を見つけられたら、良い借主様に出会えるケースも多いようです。

 

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