空き家にたとえ住んでいなくても所有者には建物を管理する責任があります。空き家は通常の火災保険には入れないので、空き家に適した保険について考える必要があります。

あなたの住宅から出火し、延焼した場合には損害賠償責任が問われます。これは空き家でも同様で、管理責任者であるあなたが損害賠償請求を受けることになります。地震で壊れた家の破片が近隣の方に被害を及ぼした時も同様で、たとえあなたが住んでいなくても、あなたが賠償責任を負うことになります。

このとき、保険に加入していなければ、保険金である程度の費用を賄うことができます。そうでなければ、大きな負債を背負うことになるかもしれません。住んでいる、住んでいないに関わらず、火災保険や地震保険は必須と言えます。

しかし、空き家の場合は、基本的に通常の火災保険には入ることができません。ではどうしたらいいのか?その方法を一緒に見ていきましょう。

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1. 空き家にも火災保険が必要な理由とは?

冒頭で書いたように空き家だから保険が不要とはなりません。むしろ、空き家の方が火災がおこるリスクが高い場合もあります。人が住んでいなければ、火の気がないので火災など起きないと思われる方が多いのですが、現実には空き家から出火した火災はかなりの数にのぼります。

空き家からの出火原因としてもっとも多いのが放火です。放火による火災は出火件数の約12%を占めており、空き家はその一番のターゲットになっています。放火以外にも繫茂した庭木や山積したゴミなどが原因となって火災が起こることがあります。

このことから、空き家だからといって保険が不要とは言えないとわかります。

1-1.所有者には管理責任がある

空き家から生じた近隣の迷惑には所有者の管理責任が問われます。もし、住居から出火してしまった場合、建物の所有者に重過失がなければ類焼の責任を負わないのが火災の原則です(これは、空き家から出火した場合も同様です)。

しかし、建物の所有者である以上、管理責任を完全に免れることはできません。土地及び建物の所有者には衛生環境や景観の保持をはじめとした管理責任があります。

管理責任があるとは、その行為自体や行為(何も行わないことも含めて)の結果に関して、法的又は道徳的な責任があるということです。

1-2. 施設管理賠償責任とは?

施設管理賠償責任の施設とは「工場、事務所、倉庫、家屋」などが該当します。自身が保有または管理する施設・建物の欠陥や不備によって他人にケガを負わせてしまった場合や他人のモノを壊してしまった場合、施設管理に関する不法行為として、被害者に対する損害賠償責任が発生します。

リスクのある施設を管理している場合、管理する側は、過失がなくても賠償責任を負わなければならないこともあります。従って、こういう施設を保有・管理する場合は、被害者に対する損害賠償責任から施設賠償責任保険に加入しておくことが安全といえるでしょう。

施設賠償責任保険は、支払うことになる損害賠償額を補償してくれる保険です。しかし、保険金が下りるのは第三者に対する法律的な損害賠償責任が生じた場合に限られており火災等は含まれません。

施設賠償責任保険は、保険料が安いのが特徴です。低いコストで、施設の欠陥によって他人に損害を与えてしまうリスクに備えることができるので、その点からも、加入しておく利点はあると考えます。

1-3. 失火法とは

失火の責任に関する法律は明治32年に制定された古い法律で、

  • 自分の家から出火して類焼した
  • 隣家から出火して自宅が類焼した

という場合に適用されているものです。

この法律の条文は1条だけで、

民法第709条(不法行為)の規定は、失火の場合には適用しない。ただし、失火した者に重大な過失があった場合には、この限りではない。

とされています。

つまり、「失火した者に重大な過失があった場合には、民法第709条の不法行為の規定を適用します」ということです。

民法709条(故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。)の規定によると、失火によって他人に損害を与えた場合は、火元の居住者(失火者)はその火災(失火)について故意又は重大な過失があれば損害賠償責任を負うことになります。

しかし、日本には木造家屋が多いという事情があることから、この規定をそのまま適用すると失火した者に過大な責任を課すことになります。そのため本法が制定され、失火(軽過失)による不法行為の場合は民法709条を適用せず、「重大ナル過失」(重過失)がある場合のみ損害賠償責任を負い、軽過失による失火の場合は損害賠償責任を負わないとされています。

ここで言う「重過失」とは、故意に近く著しく注意を欠如した状態のことをいいます。

つまり、通常人に要求される程度の相当な注意をしなかったとしても、わずかな注意さえあればたやすく違法・有害な結果を予見できるのに漫然とこれを見過ごした場合です。

新潟県糸魚川市で発生した大火災の原因となったのも鍋の空焚きで、重過失が認められました。この場合と同様に以下の判例にある行為は、失火者に重過失が認められたケースです。

  • 主婦が台所のガスコンロに天ぷら油の入った鍋をかけ、中火程度にして台所を離れたため、加熱された天ぷら油に引火し、火災が発生した。
  • 寝タバコの火災の危険性を十分認識しながら、ほとんど頓着せずなんら対応策を講じないまま漫然とタバコを続けて火災を起こした者には重過失がある。
  • 電気コンロを点火したまま就寝したところ、ベッドからずり落ちた毛布が電気コンロに垂れ下がり、毛布に引火して火災になった。

最近の集合住宅では石油ストーブの使用が禁止されている物件が多いので、次の2例に関しては、主に一戸建の家に住んでいる人の厳重注意行為と言っていいかもしれません。

  • 石油ストーブに給油する際、石油ストーブの火を消さずに給油したため、石油ストーブの火がこぼれた石油に着火して火災が発生した。その火災が原因で、隣接の建物等を焼損したことにつき、重過失があったとして不法行為責任が認められた。
  • 点火中の石油ストーブから75cm離れた場所に蓋がしていないガソリンの入った瓶を置き、瓶が倒れて火災が発生した。
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2. 空き家の火災保険に加入する方法

誰も住んでいない空き家を「住宅」として火災保険契約をすることができるのでしょうか。残念ながら、空き家は保険契約上「住宅」とみなされないため、「住宅」として火災保険に加入することはできません。

空き家での火災保険契約は通常、「一般物件」という用途の契約になってしまいます。

事務所や店舗、倉庫などと同じ分類となって、現に居住している家屋より保険料は割増になってしまいます。

しかし、重大な不注意が原因で自分が所有する空き家から失火してしまった場合、焼失後の片付け費用だけではなく、類焼先に対する損害賠償も発生するので、火災保険には加入しておく必要があるでしょう。

住んでもいない家に保険をかけるのは勿体ないと考えがちですが、そのような場合に保険料を抑える手段として、「約定付保割合(やくじょうふほわりあい)」を設定するという方法があります。

約定付保割合とは、通常であれば保険金額を物件の評価額の100%で設定するところを、100%未満の任意の割合にするということです。

例えば、再調達価額(新たに建て直した場合の金額)1,500万円の家に火災保険をかけると、通常は全焼時に1,500万円の保険金となるところですが、「約定付保割合50%」で契約しておくと保険金の上限が750万円となります。

保険金が半額になる分、掛け金が半額になるということではありませんが、住居を元通りに再建する意思がないのであれば、保険料を抑えたうえで万が一の保証を担保するには良い方法です。

仮に、空き家が焼失してしまった場合、受け取った保険金を片付け費用に充当できるので、保険料が無駄になることはないでしょう。火災保険は、自宅の焼損だけではなく、消火活動に必要な放水や火災の煙による損害をこうむった近隣への賠償のためにも必要になります。

3. 空き家の火災保険の種類

空き家で火災保険の契約をするのは条件が厳しくなますが、以下の3種類の保険があります。そして、契約する建物の用途は、1棟の建物全体で判定することになります。

3-1. 専用住宅

人が居住することだけを目的とした建てられた建物のことです。居住用であれば、一戸建てやマンション、アパートなどの共同住宅、新築・中古は問いません。

空き家を専用住宅として火災保険契約したい場合、年末年始やお盆の時期に帰省するなど、定期的に利用していることが条件になります。

定期的に利用していない場合でも、テーブルやタンスなどの家財道具がある、水道電気が通っているなど、すぐに人が住める状態を保っていれば、専用住宅として保険契約できる場合があります。保険会社によって変わりますので、個別に相談してみると良いでしょう。

3-2. 併用住宅

人が居住する部分と居住者が店舗又は事務所など業務に使用する部分を併せ持つ建物のことです。例えば、1階が店舗で2階以上を住居としているような建物を併用住宅と呼びます。店舗は自分で経営していても、貸していてもどちらでも同じです。

店舗以外にも工場や事務所が併設されている場合も併用住宅となります。

火災保険の自由化により、併用住宅の火災保険の要件は会社毎に異なります。自宅部分の割合が多ければ住宅用の火災保険が使える会社もありますので、個別に確認するのが良いでしょう。

いずれにしても、住んでいると認められなければ、住宅用の火災保険は使えません。前項のような条件をクリアすれば良いと考えられますが、個別の確認が必要です。

3-3. 一般物件

専用住宅、併用住宅に当てはまらない全ての建物のことです。事務所、工場、倉庫等日常生活の場としない建物が該当します。

空き家に関して言えば、老朽化が進み、今後人が住める見込みのない住居はこの「一般物件」に分類されます。また、トイレや風呂がない場合なども該当します。ほとんどの空き家は、管理をする住民がいないため、災害や犯罪のリスクが高くなると考えられ、この「一般物件」に分類されることが多いようです。

4. 空き家の地震保険に加入する方法

地震保険は、地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする火災・損壊・埋没または流失による損害を補償する地震災害専用の保険で、対象は居住用の建物と家財です。火災保険では、地震を原因として発生した火災による損害や、地震により延焼・ 拡大した損害は補償されません。

地震保険は、火災保険に付帯する方式での契約となりますので、地震保険のみでの契約はできず、火災保険への加入が前提となります。

すでに火災保険を契約されている方は、契約期間の中途からでも地震保険に加入できます。地震保険は、地震等による被災者の生活の安定に寄与することを目的として、民間保険会社が負う地震保険責任の一定額以上の巨額な地震損害を政府が再保険することにより成り立っています

地震保険は、専用住宅または併用住宅のどちらかでなければ加入できません。生活の本拠ではない建物で、地震保険に加入するための条件は、家財が常備されている別荘など定期的に住居として利用されている必要があります。この場合には「住宅物件」として、地震保険に加入することができます。

一部が業務用施設である併用住宅の場合は、建物全体で地震保険に加入することができますが、業務用の設備や什器は対象外となります。

5. 空き家の火災保険と地震保険の必要性と加入方法まとめ

近年、地方を中心に増え続けている空き家は、周辺環境に悪影響を与える、犯罪の温床になる可能性があるなどというだけではなく、その不動産を利用できないために地域の発展を阻害する要因にもなりつつあります。市区町村としてはそのような状況を改善するために、最終的には行政代執行という強制力を発揮して地域の環境を保全し、阻害要因を除去することができるようになりました。

元々、空き家の所有者にはその管理責任があります。もし、空き家から出火し、近隣に損害を与えた場合には、管理責任者としてその賠償義務がありますし、火災現場のあと片付けも必要です。そのためにも、空き家の利用計画が決定するまでは、火災保険という担保が必要だと考えます。

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