悪徳リフォーム業者に騙されないための対処法

悪徳リフォーム業者に騙されないためには、相手の手口を把握し、注意すべきことや対策を考えておくことが重要です。最近では、様々な手法の詐欺や悪徳商法が横行しています。リフォーム業者にも悪徳リフォーム業者が存在し、これまでに多くの方が被害にあわれています。

今回は、悪徳リフォーム業者の被害の実態や手口を確認し、どのように対処すべきかを見ていきます。大切な家族や財産を守るために、悪徳リフォーム業者対策を考えていきましょう。

 

1. 悪徳リフォーム業者による被害の実態

悪徳業者と契約してしまったことで、不要な工事をしてしまったり、かえって家が傷んでしまったり、お金をだまし取られたりする被害が出ています。悪徳業者に関する情報や注意喚起も増えてきていますが、まだまだ悪徳業者はなくなりません。

悪徳業者と関わるとどんな被害があるのか、どのような経緯で被害にあうのか、被害の実態を見ていきます。

1-1. 不安を煽って契約させる

悪徳業者は、「すぐに工事しなければ大変なことになる」、「次、地震が来たら崩れる危険性がある」「台風や大雨が来たらもう耐えられない状態になっている」などといい、不安を煽って契約させようとしてきます。

最近では、地震や豪雨などの自然災害が多く、注目度も高いので、住宅関連の業者からこのようなことを言われると、どうしても不安になってしまう方が多いようです。

他にも、「外壁にヒビが入っているから、雨水が入ってきて家が腐っているかもしれない」「屋根が割れているから雨漏りしてしまう」「白アリの痕跡が見られるから、柱が駄目になって家が傾くかもしれない」など、見えない部分の不安を煽ってくる傾向があります。中には、霧吹きで本当に雨漏りしているように見せかける自作自演の業者もいます。実際には、住まいには何の問題もなく、無駄な工事をしてしまうケースも多いです。

不安を煽られ、冷静な判断ができない状態になれば、工事の内容や金額をじっくり検討することが難しくなります。また、業者の方もさらに不安を煽り、契約を急がせてくるので、リフォーム内容を丁寧に確認することなく工事に入ってしまうことも多いです。しっかりとした業者であれば、問題の危険度や工事の重要性、金額についても丁寧に説明をし、不安を煽って契約を急かすことはありません。

どんなに不安になっても、一度冷静に考えることが重要です。業者の言っている内容は本当なのか、今やる必要が本当にあるのか、家族や他の業者などに相談し、しっかり判断する必要があります。また、このように悪徳業者の手口を把握しておくこともとても重要になります。

1-2. 役所の職員を装う

水道局や消防署の職員になりすまし、点検や調査、修理を行い、費用を請求してくる業者がいます。また、役所から依頼されて来ましたと言い、点検などを申し出る業者もいます。行政が関与しているからと安心せず、業者の身元を確認したり、役所の担当部署に直接確認する必要があります。

手口としては、水道局などを名乗る悪徳業者が、水道管やメーターの点検、漏水していないかの確認や水質検査をさせてくれと言い、家に上がり込みます。消防関連であれば、消火器や火災報知器の点検を装うケースもあります。

一度、点検などをさせてしまうと、その費用を請求してきたり、勝手に設備を交換・取り付けし、費用を請求してきたりします。また、公共料金の回収などと言って、料金をだまし取るケースもあります。中には、調査や点検をしているふりをして、家の中の金品を盗む泥棒もいます。

1-3. 粗悪工事で家が傷む

悪徳業者の工事は、粗悪なものがほとんどで、工事をしたことでかえって家を傷めてしまう危険性があります。加えて、工事完了後すぐには欠陥に気づきにくく、工事から数か月後、長ければ数年後にならないと気づかないこともあります。

欠陥に気づき業者に連絡をしても、連絡がつかず、泣き寝入りするしかないというケースがたくさんあります。こうなってしまうと、悪徳業者に支払ってしまった料金に加え、その部分の修理費用まで必要になり、大きな損害をこうむることになります。

これらは、見えない部分の工事を好む悪徳業者のよくある方法で、特に屋根や外壁、床下などに多い詐欺です。工事も比較的短い期間で済むため、契約を結び料金を受け取ったら、素早く工事を終わらせて姿を消す業者が多いのです。

1-4. 後から法外な請求がきた

悪徳業者は、言葉巧みにリフォームを勧めてきます。特に注意しなければならないのが、追加請求です。

手口としては、始めに比較的少額な価格の内容で契約を結びます。数万円で済むものや、お金を持っていそうなご高齢の方には数十万円のものを勧めます。手ごろな価格で済むと思い契約を結んでしまうと、工事を始めてから、業者から次々に追加工事が必要だと言われます。中には必要のない工事が追加されることもよくあります。最終的には、契約時の何倍もの高額な請求をされてしまうというものです。

このような被害は、見積り書を作っていなかったり、内容の確認をせずに進めてしまったりすることで起こってしまいます。一度工事を頼んでしまっているので、追加工事は断りにくい依頼者の心理も利用した悪徳商法です。

2. 悪徳リフォーム業者のよくある手口

悪徳業者に騙されないためには、悪徳業者がよく使う手口を把握しておくことが大切です。

2-1. 挨拶商法~近所で工事をするのでとやってくる

特に外壁や屋根、塗装工事に多い手口です。近所の工事前の挨拶だと言って訪問し、外壁の様子が気になる、不安なところがあるなどといってリフォームを提案してきます。外装のリフォームは、工事完了後、数年経過しないと良し悪しが分からない部分もあります。

リフォームを考えている場合は、挨拶に来た業者に安易に依頼せず、しっかりとした業者を探すようにしましょう。

2-2. 点検商法~無償点検を口実にする

突然の訪問や電話などで、無償で点検しますと言い、点検後にリフォームが必要な部分が見つかったと言ってリフォームをさせる手口です。悪徳業者は、様々な理由を付けて住宅に上がり込もうとしてきます。

そのときによく使われる口実が、無償点検なのです。お金がかからないからと思い点検をさせると、リフォームをするようしつこく言い寄ってくる可能性があります。悪徳業者によくある手口なので、点検の信ぴょう性もありません。無償という言葉に惑わされず、断るようにしましょう。

2-3. 不安商法~このままだと後で何百万もかかりますよ

悪くなっている部分がある、放っておくと後から高額な修理費用がかかるなどと言い、今すぐリフォーム工事をさせようとするやり方です。詐欺の可能性があると分かっていても、実際に言われるとどうしても不安になってしまう方も多いようです。

比較的安い価格を提示されるので、それくらいで済むならと思いすぐに契約してしまい、後から悪徳業者だったと気づくケースも多くあります。不安な気持ちに漬け込む悪質な業者がいることを覚えておきましょう。

その場ですぐに契約せず、一度考える時間を作ることが重要です。どうしても不安になってしまった場合は、信頼できる業者や専門家に再度点検してもらうと良いでしょう。

2-4. 見本工事商法~宣伝に使えるので安くします

住宅の立地や見た目の良さなどを理由に、自社の宣伝になるので宣伝費が出る、工事費用が安くなるなどと言って契約をさせる方法です。悪徳業者のよくある手口で、安くリフォームできる魅力にひきつけ契約をさせるケースです。

仮に広告や見本として使うのが本当であったとしても、手抜き工事をされる危険性もあります。しっかりとしたリフォームには、それなりの費用がかかります。大幅な値下げには注意しなければいけません。

2-5. とにかく契約を急がせる

悪徳業者は、短期決戦を好みます。そのため、じっくりプランを考えたり、契約を迷わせたりするすきを与えさせません。何かと理由を付けて、とにかく早く、すぐに契約させようとしてきます。しっかりとした業者であれば、どんなに小規模な工事でも、依頼主の希望をしっかりと聞き、契約を急かすことはありません。

また、解約する期間を与えず、すぐに工事に取り掛かるケースも多くあります。契約や着工を急かす業者には注意が必要です。

2-5-1. 無料工事を付ける

無料で別の部分の工事を引き受けると言って、契約を急かす方法があります。悪徳業者は、言葉巧みに困っている部分を聞き出し、その部分も今なら無料で工事できますとアピールしてきます。繰り返しになりますが、しっかりとした工事には、材料費や人件費など、それなりの費用がかかります。

無料で工事をするということは、何か裏があると考えざるを得ません。甘い言葉に惑わされないようにしましょう。

2-5-2. 特別値引き

無料工事と同様に、特別値引きという言葉も契約を急かすためによく使われる手段です。期間限定割引や、キャンペーン期間中、今すぐ契約してくれた方限定など、言葉巧みに契約を急かしてきます。

一般的な商売方法として、キャンペーンや期間限定の特別値引きはよく使われるものなので、善悪の判断は難しいこともあります。これらを強くアピールして契約を急かしてくる場合には注意しましょう。

2-6. 太陽光発電を利用した詐欺

太陽光発電を利用した詐欺被害も発生しています。主な手口としては、補助金や利益などのことを並べ、安い価格で取り付けられることを強調してきます。その後、契約し工事を始めると、屋根や下地に問題があるなどと言い、追加で高額の料金を請求してきます。工事を始めている以上、断りにくい依頼者の心理を利用した悪徳商法です。

また、工事後、配線がむき出しになっていたり、パネルが屋根からはみ出していたりと、手抜き工事が見つかることもあります。数日後にパネルが落下してしまうような悪質なケースもあります。これらは、仮見積りの段階で契約してしまったり、屋根の状況をよく確認することなく進めてしまったりすることで起こってしまいます。

また、光熱費のシミュレーションをしてみないかと言って近づいてくる業者もいます。現状と太陽光発電を設置した場合を比較し、設置した方が得だった場合のみ提案すると言って話をする場を設けます。これは点検商法と同じように、契約をさせるための手段に過ぎず、全て得になるように仕組まれている可能性が非常に高いので、注意しましょう。

3. 悪徳リフォーム業者への対処方法

悪徳業者と関わらないようにするためには、注意しておくポイントがあります。また、悪徳業者だと気づいたり怪しいと感じたりしたときは、適切に対応することで被害にあう危険性を減らすことができます。

3-1. アポイントなしの無料点検訪問は断る

これまでにまとめたように、訪問販売や無料点検は悪徳業者が良く使う手段です。依頼してもいないのに訪ねてくる業者は、基本的に悪徳業者だと判断し、断る方が良いでしょう。突然の電話も同様に注意しなければなりません。

悪徳業者は、なんとかして家に上がり、話の場を設けようとしてきます。そうなってしまうと、相手側のペースにのまれてしまう危険性もあるので、まずは家に入れさせない、話をさせないために、突然の訪問や無料点検などは断るようにしましょう。

3-2. モニター価格は存在しない

安さをアピールするための方法として、モニター価格というものがあります。見本工事商法の項目で取り上げたように、様々な理由を付けて広告として使えるので安くなるということをアピールしてきます。

しかし、このようなモニター価格は、初めから存在していないと考える方が良いでしょう。しっかりとした業者であれば、広告費を理由に大幅な値引きをすることはありません。業者がモニター価格として値引きをしてきた場合には、そもそも最初の価格が高額すぎると考えられます。相見積もりをして、他の業者と比較をしてみましょう。仮に他の業者と価格が変わらなくても、どこかで手抜き工事をされる危険性もあるので、断る方がよいでしょう。

3-3. 即日の契約はしない

業者の話を聞き不安になってしまったために、その日のうちに契約し、工事をさせてしまったという方もいらっしゃいます。どんなに不安になっても、その日のうちに契約をしてしまうことだけは避けるようにしましょう。家族や他の業者にも相談をして、冷静になって考える時間が必要です。

3-3-1. 契約書の内容を細かくチェックする

業者から急かされて契約をしてしまったために、契約書の内容をきちんと確認していなかったというケースもあります。

悪徳業者の多くは、内容をきちんと説明せず、サインと印鑑だけを求めてくる場合が多いです。例えば、契約を解除しようとしたが、契約書の日付を空欄のままにして出していたため、業者が契約した日付を偽装しており、解約できないと言われてしまうケースがあります。

契約書を確認するときは、契約した日付や工事の日程、金額、支払い方法は確実に目を通しておきましょう。また、相手に有利になるような但し書きがされていないかも確認が必要です。

しっかりとした業者であれば、契約内容の確認は必ず行われます。どんなに急いでいても、契約を結ぶときには、業者と一緒に内容を確認することはもちろん、自身でも丁寧に確認することを忘れないようにしましょう。

3-4. 相手の身元確認を行う

役所から来た、役所に頼まれて来たという人の場合は、身分証や名刺、腕章など身元を証明するものを見せてもらいましょう。判断がつかない場合には、その場で役所に問い合わせてみると確実です。

また、大手会社の営業マンや指定業者、委託業者などの場合は、名刺だけで判断せず確認をとりましょう。大手の会社を退職した人が不正に利用していることや、無関係の悪徳業者が名刺を偽装している可能性もあります。親会社のホームページや問い合わせ窓口などを利用して確認しましょう。

3-5. 大幅な値引きをする業者は断る

契約をとるために、大幅に値引きしてくる業者は断るようにしましょう。きちんとしたリフォームには、それなりの費用が必要です。大幅に値引きをするということは、最初に提示していた価格がいわゆるぼったくりであった可能性もあります。

後々、不当な追加工事を請求してきたり、手抜き工事をされたりする危険性も高くなります。早い段階で断る、相見積もりをして価格や内容を比較するなど、冷静な対応が必要です。

3-6. 他の業者に見てもらう

業者の点検結果などが不安になったら、他の業者に見てもらうのも効果的な方法です。本当に問題があるかどうか分かり、不安も取り除くことができます。また、悪徳業者に騙されて不要な工事をしてしまうことも防げます。

また、見積りも複数の業者に依頼することで、適正な価格を把握することができます。契約を急かしてくる悪徳業者が多いですが、冷静に対応しましょう。極端に高い業者や安い業者は悪徳業者の可能性があるので、相見積もりをすることで悪徳業者を排除できる可能性が高まります。

3-7. レコーダーで録音をする

強引にしつこく勧誘してくる業者や、契約するまで帰らないなど無茶な行為をしてくる業者もいます。度が過ぎると感じたら、警察に通報しましょう。また、説明や勧誘を怪しく感じたらレコーダーで録音しておくことも有効です。警察への通報や、契約の取り消しの交渉などの際に有効な証拠となります。

3-8. 怪しいと感じたらすぐに工事を止める

工事中でも怪しいと感じたらすぐに工事の中断を依頼しましょう。工事が進むにつれ、中断しにくくなってしまうケースも多いので、不信に感じたらできるだけ早い段階で中止し、しっかりと説明をしてもらいましょう。

悪徳業者は、次々に追加工事を勧めてくる傾向もあります。工事に入っていたためきちんと確認せず、そのまま依頼してしまうケースが多いですが、被害を大きくしてしまう危険性があるので、しっかりと説明を受けましょう。納得がいかない場合には、勝手に工事を進められないよう、中断することも必要です。

3-8-1. 施工中の写真を撮る

工事の様子は定期的に写真を撮るようにしましょう。特に工事期間が長くなる場合は、定期的に足を運び、工事の様子を確認したり、写真を撮ったりすることで、手抜き工事の抑止力にもなります。

万が一、手抜き工事や欠陥工事が見つかった場合には、写真がその証明に繋がることもあるので、工事の様子を写真に撮っておくことは効果的です。

3-9. 工事代金は完了後の支払いとする

悪徳業者や詐欺の被害には、住宅そのものの被害に加え、支払ったお金が返ってこないという問題があります。この被害をできるだけ少なくするためには、工事代金を後払いにするのが効果的です。

悪徳業者は、契約を結び料金を受け取ったら、工事を始める前に連絡がとれなくなったり、途中まで工事をして急に姿を消したりすることがあります。工事完了後の支払いにすることで、このような被害にあう危険性を減らすことができます。

料金を支払っている場合でも、契約書の計画通り工事が始まっていなければ、契約を取り消し、支払った料金の返金を求めることもできます。

3-10. 国民生活センターなどに相談する

業者とトラブルになってしまった場合や、トラブルになりそうと感じた場合、悪徳業者ではないかと不安になった場合など、リフォームを行う上で困ったことがあった場合には、専門の窓口に相談してみると良いでしょう。

国民生活センターは、国民の生活の安定と向上を目指し、様々な調査研究やトラブル解決の手助けを行っている独立行政法人です。全国の消費者センターなどとも協力し、悪徳商法に関する情報の提供や注意喚起も行っています。

国民生活センターのホームページにある相談事例の項目では、リフォーム工事に関する実際の相談事例が掲載されています。どうしたらいいか対応に困った場合には、なるべく早めに相談しましょう。

国民生活センターホームページ:相談事例・判例

4. まとめ

悪徳業者に騙されないためには、相手の手口を把握し、どのように対応するかを確認しておくことが大切です。悪徳業者は、今回取り上げたような様々な手口を、巧みに使い分けリフォームをさせようとしてきます。相手の手口を知っていれば、冷静に判断し対応することができるようになります。

高齢の夫婦や一人暮らしの高齢者は、特に狙われやすくなっています。離れて暮らしている家族や親せきとも共有し、相手の手口や対応の仕方、万が一のときの対処法などを一緒に考えておくとよいでしょう。