住宅リフォームで失敗しない業者の選び方~中級編(リフォームの内容から選ぶ)

リフォームの満足度は、選んだ業者に大きく左右されると言われるくらい、業者選びはとても重要なステップです。住宅リフォームで失敗しない業者の選び方~初級編では業者の種類をもとにした選び方を扱いました。

今回の中級編では、リフォームの内容をもとにした業者の選び方をまとめました。どのようなリフォームをするか、どこにこだわりたいか、どのくらいの価格で行うか、それぞれの事情に合わせた選び方とそのポイントを見ていきましょう。

1. やりたいリフォームの内容から業者を選ぶ

一口にリフォームと言っても、設備の交換から間取りの変更まで、規模や内容も様々です。リフォーム会社はたくさんありますが、全ての会社がどんなリフォームにも対応できる訳ではありません。必要なリフォームの内容に合わせて、そのリフォームを得意とする業者を選んでいく必要があります。

1-1. 得意分野は会社によって異なる

住宅リフォームで失敗しない業者の選び方~初級編でも取り上げたように、リフォーム会社は、その種類によって得意分野が異なります。希望のリフォームを実現させるためには、そのリフォームを得意としている業者に依頼するのが近道です。

得意分野は、会社の種類だけでなく、施工実績からも分かります。担当者ができますと言っても、実績が少ない場合やゼロの場合は、工事の丸投げや無責任な工事を行う悪徳業者の可能性も否定できません。できるだけ多くの実績があり、口コミなどの評判も良いところを探してみましょう。

1-1-1. 改築・補修が目的の場合

一般的に、改築は床面積を変更せずに間取りの変更を行うこと、補修は傷んだり壊れたりした部分を使用できる状態に戻すことを言います。

改築は、大きな工事が必要になってくる場合も多いので、住宅の構造に詳しい会社を選ぶようにしましょう。住宅を建てたハウスメーカーや工務店などが、リフォームを行っているのであれば、構造の情報やメンテナンスの記録などを持っているので、工事には有利でしょう。新築時の工事に満足しているのであれば、安心して依頼することができますが、他の業者にも相談して見積りを比較した上で決めることも大切です。

デザインなど、こだわりたい場合には設計事務所を利用してみるのも良いかもしれません。リフォーム専門の会社に依頼することもできますが、その場合には建設業の許認可を受けているところの方が安心して任せることできます。

補修の場合は、専門に扱っている会社に依頼すると、経験も豊富なので、しっかりとした補修ができる可能性も高まります。交換すると高額になってしまう部分も、修復であれば比較的安く仕上がる可能性があります。

1-1-2. 設備を入れ替えるだけの場合

設備を入れ替えるだけであれば、設備会社に依頼するという方法があります。水回りを専門に扱う会社や、空調を専門に扱う会社などがあり、設備への知識や施工実績も豊富であることが多いです。

また、キッチンなど全体のリフォームから、コンロやシンク、蛇口のみの細かい部分の交換まで、幅広く対応してくれるところもポイントです。

交換したい設備が既に決まっている場合は、そのメーカーを利用するのも良いでしょう。設備会社では、希望する設備のメーカーに対応していないこともあるので、対応しているか確認した上で依頼する必要があります。

1-1-3. 生活のスタイルを変えるのが目的の場合

二世帯住宅リフォームや、バリアフリーリフォームなど、生活のスタイルに合わせたリフォームを行う方も増えてきました。

大規模なリフォームになることが多いので、業者選びは慎重に行いましょう。施工の事例を見せてもらうこと、有資格者がいることや許認可を受けているかは、しっかりと確認します。

打ち合わせの時間をしっかり確保してくれる業者であることは、とても重要になります。依頼者の希望や困っていること、生活スタイルなどをしっかり聞いてくれるところが良いでしょう。

新築を手掛けるハウスメーカーや工務店に依頼すると、様々な事例や経験から、アドバイスがもらえるでしょう。依頼者の要望をしっかりと聞くことはもちろん、プロとしての提案をしてくれるかどうかが大切です。

2. デザイン重視で業者を選ぶ

デザインにこだわる人は、設計事務所を通してリフォームを行うことも多いようです。すべての設計事務所がデザインを重視している訳ではありませんが、設計の自由度は、比較的高いところが多いです。設計事務所は基本的に工事を行わないので、工事を依頼する手間を省きたい場合には、工務店などと提携しているところを探すと良いでしょう。

注意する点としては、設計事務所は基本的に住まい全体のリフォームなど大規模なリフォームを中心に扱っているところが多いということです。部分的なリフォームで、デザインをこだわりたいという場合には、ハウスメーカーや工務店、設備会社の中にもデザインにこだわっているところがあるので、そちらに相談する方法もあります。中には、有資格者がいる業者があるかもしれません。住まいやリフォームに関する資格を持った人の中でも、インテリア設計士や、インテリアコーディネーターなどの資格をもった人がいれば、プロの視点からデザインへのアドバイスをしてくれるでしょう。

このような業者選び方に加え、他にもいくつか注意しなければならないポイントがあります。

デザインばかりを気にしていると、機能性が低下してしまうことがあります。業者から提案されたデザインがどんなに素晴らしくても、暮らしやすい空間かどうかはきちんと判断しなければなりません。実際に完成した後に、収納のスペースがもっと欲しかった、形は良いが使いにくかったなどということがないように、実際に使う様子をイメージすることを忘れないようにしましょう。

また、設計事務所などへ依頼するのであれば、多くの場合、設計料が必要になります。料金を支払った後に、何度修正してもデザインが気に入らない、デザイナーとの相性が悪いなどの不満が生まれないように、自身の好みや希望に合ったデザイナーをじっくり探すようにしましょう。

2-1. 過去の事例を見せてもらう

デザインを重視する場合には、過去の事例を見せてもらうことが非常に重要です。

デザインは個人の好みに左右される側面があるので、資格を持ったデザイナーだから、実績が豊富だからといって、希望やイメージ通りのデザインになるとは限りません。デザイナーや業者の過去の事例を見せてもらい、好みに近いものがあるか確認してみましょう。

様々な事例を見ることで、イメージをより具体的にすることもできます。また、自分の好みを理解することができるだけでなく、今まで知らなかった他のデザインを見つけることができるかもしれません。参考にしたい事例が見つかれば、実際にデザインを話し合う時にイメージを伝えやすくなります。

過去の事例を見て、業者選びの基準や自身のイメージの参考にしていきましょう。

3. 価格で業者を選ぶ時の注意点

リフォームは、内容や規模によって価格が様々なので、判断が難しいとされています。そこで、複数の業者で相見積もりをして、価格や内容を見て判断するのが良いと言われています。

安く仕上げたいからと言って、安易に安い業者を選んでしまっては、後からトラブルになる危険性もあります。価格で選ぶ時には、安い業者ではなく、適正価格の業者を選ぶということを心掛けておきましょう。

3-1. 予算に合った提案内容となっているか

限られた予算をどのように使うかはとても重要です。業者を選ぶ時には、改善したいポイントはきちんと改善されているか、適切な資材が使われているか、不必要な工事が追加されていないかなどを確認し、予算に合った提案内容かを見極めます。追加工事の可能性とその場合の費用のこと、アフターサービスの費用のことも事前に確認しておくと良いでしょう。

希望したリフォームの内容によっては、予算をオーバーしてしまうことはよくあります。提案された内容を確認し、どの工事にどれくらいの費用がかかっているか説明をしっかり受けましょう。予算内におさめるためには、本当に必要な内容にしぼることも必要になります。きちんとした業者であれば、予算を抑えるための方法も提案してくれるので参考にしましょう。

ここで注意しなければいけないことは、予算内に抑えるために、資材のグレードを落としたり、工事範囲を狭めたりすることで、どのようなデメリットがあるか確認することです。今後、別の部分の工事が必要になった時、今回の工事が無駄になってしまっては、かえって費用がかかることになります。予算オーバーするけれど、必要だと感じた場合は、実施の判断をすることも必要です。

予算より安く提案されるケースの中には、考えていた内容とは別の内容で、費用を抑えることができる方法として提案されていることもあります。内容が違うからと言ってすぐに判断せず、どこがどのように変わっているか、改善したいポイントはきちんと改善されるのか、業者の説明を受けてみるのも良いかもしれません。

このように、価格と同時に内容を確認することはとても大切です。予算より極端に高い場合や低い場合は、特に注意して内容を確認しましょう。初めに高額にしてどんどん値下げをしてくる業者や、格安を売りに契約を結ぼうとする業者には注意しなければなりません。

3-2. 希望するグレードの資材を使っているか

使用する資材によって、見た目や性能、価格も変化してきます。予算や希望する内容にあったグレードの資材を選ぶようにしましょう。相見積もりなどで、希望する資材の価格を比べてみるのも良い方法です。

できるだけ安く抑えたい場合には、資材のグレードを落とす必要があります。予算内に抑えられていても、最安値の資材を使っているとは限らないので、更に安くしたい場合には、業者に確認をとりましょう。

また、値下げ交渉をしすぎたことで、安い資材に変更され、トラブルになるケースもあります。説明を受け、希望するグレードに適した価格だと判断したら、無理な値下げ交渉はしないようにしましょう。

3-2-1. 業者によって扱う建材は異なる

業者によってリフォームの価格に差がある理由のひとつが、建材の違いです。それぞれの業者で、建材を入手するルートは違いますし、取引している業者や、取引量などによって、同じ建材でも価格が変化してしまいます。

業者側としては、普段扱っている建材であれば、扱い慣れているので工事もしやすくなります。使い慣れている建材は業者により様々ですので、相見積もりなどで確認してみると良いでしょう。

3-3. 見積り内容を分解して比較する

リフォームの見積りには、決まった書式がないので、業者ごとで書き方が様々です。そこで、見積書の内容を細かく分解して、どの業者が何にどれくらいの費用を必要としているのか整理して比較する必要があります。

ここで確認しておきたいポイントとしては、見積りを比較するためには、各業者に同じ条件で見積りを依頼するということです。範囲や使う資材、導入する設備など、条件が異なると比較が難しくなるので、依頼する際は注意しましょう。

比較のポイントとしては、まず、それぞれの工事費です。例えば、キッチン工事では、解体撤去工事、設置工事、給排水工事などに分けることができます。内容と広さや数量などに間違いがないか確認した上で、どんな工事が行われ、それぞれいくらなのかを比較してみましょう。工事費が安いのは魅力的ですが、その分技術や経験が少ない職人が作業を行うことも考えられるので、工事業者を確認してみるのも良いでしょう。

次は、資材や設備にかかる材料費です。資材や設備の価格は業者によって変化してきます。同じ資材や設備で見積りをしてもらえなかった場合は、資材を指定し再度見積もりを依頼しましょう。材料費を比較する上で注意しなければならないのは、安さに惑わされないようにすることです。材料にかかる費用を安くしている分、設置工事費など他のところが高くなっていることもあります。

2つの比較が終わったら、それ以外の必要な費用について見ていきましょう。基本的には、仮設工事にかかる費用や、廃材の処分費などがあります。諸経費と計上されている金額は、運搬費などさらに細かい費用を指します。業者によって様々ですが、通常全体の費用の10~15%くらいだと言われています。価格が高い場合や、内訳が気になる場合は直接聞いてみましょう。

中には、予備費という、主に追加工事が必要になった場合に使われる費用が含まれていることがあります。予備費の扱いや追加工事の対応は、業者によって様々なので、前もって確認しておくと良いでしょう。

3-3-1. 見積書の内容がわかりやすい

見積書の内容がわかりやすい業者が、必ず良い業者とは言い切れません。安心感を与えるためにわかりやすいものにし、必要な内容を記載していない可能性があります。一般的な見積書の内容は以下の通りです。

  • 発行者名(社名・所在地・連絡先・印鑑)、宛先、工事場所、発行日、有効期限
  • 合計金額
  • 工事内容とその費用
  • 各工事の詳細な内容と必要な費用
  • 諸経費などその他必要になる費用と内容

中には、「一式」と記載し、詳細が書かれていない見積書もあります。計上されている費用とされていない費用の区別がつかず、他社との比較も難しくなるので、項目を分けて記載してもらうようにしましょう。

3-4. 一番下の下請けを探す

住宅リフォームで失敗しない業者の選び方~初級編の中で取り上げたように、リフォームを含む建設業は、多くの下請け業者がいて成り立っています。基本的に、工事に携わる下請け業者の数が増えると、コストがかさんでしまいます。

そこで、余計な費用を節約するために、実際に工事を行う一番下の下請け業者を探すという方法があります。直接の依頼に対応しているところであれば、中間コストの節約ができる場合もあります。

中には、取引先との関係性から、直接依頼を受け付けていないところもあります。また、リフォーム内容の話し合いや実際の工事などで、専門的な知識が必要になることもあるので、確認した上で進めるようにしましょう。

4. まとめ

リフォームの希望内容やこだわるポイントは、人それぞれです。また、それに合わせて予算も変わってきます。たくさんのリフォーム会社がありますが、リフォームの希望を叶えるためには、それぞれの事情に合わせた会社選びが重要になります。

リフォーム会社を選ぶ時には、今回確認したリフォーム内容と価格での選ぶポイントを、ぜひ参考にしてみてください。