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Category  土地活用

2019年09月05日 更新

住宅地で有効な6つの土地活用方法

自宅とは別に住宅地の土地を持っている場合、たとえ住宅地だったとしても活用方法には悩んでしまうものです。

なぜなら、すでに自宅を持っているため、その土地に家を建てる必要がないからです。そのため、住宅地の土地を長年空き地のまま放置している方は意外と多くいらっしゃいます。

しかし、住宅地の空き地は固定資産税も高く、まったく活用せずに所有するのはあまりにもったいないです。

住宅地の空き地の活用法として、次の6つが有効です。
・アパート
・駐車場
・店舗・事務所
・店舗併設住宅(テナント)
・一戸建て
・売却

そこでこちらでは、住宅地で有効な上記6つの土地活用方法について詳しく説明致します。住宅地は土地活用に適した立地条件なので、土地を最大限に活用するためにも是非していただきたい内容です。

住宅地での土地活用①「アパート経営」

住宅地での1つ目の土地活用は、アパートです。

住宅地は、人々が密集して生活している地域です。このような住宅地の空き地に人が住むための建物を建設すれば、多くの入居者が見込め長期的に安定した収入が期待できます。

アパートを経営するメリットは、土地面積や建物の階数に比例して複数の世帯が入居できることです。そのため、1部屋や2部屋の空き室が出たとしてもほかの部屋からの家賃収入を得ることができ、安定した収入を得ることができます。

一方で、住宅地にはすでに多くのアパートが建っています。ですから、活用を考えている土地周辺で生活している世代や家族構成にとって需要が高いアパートを建設する必要があります。アパートを探している方は、周囲に自分と年齢や家族構成が同じ人々が生活している物件に住みたいと考えるからです。

その地域で需要が高いアパートとは、例えば子育て世代が多い地域なら3LDK以上、単身者が多いなら1LDK、高齢者のご夫婦が多いならバリアフリー構造や安否確認サービスを備えたアパートのことです。

その地域にあった世代や家族構成に合わせたアパート建設すれば、空室の可能性も低くなり安定したアパート経営が見込めます。

住宅地での土地活用②「駐車場経営」

住宅地での2つ目の土地活用は、駐車場です。

住宅地では、駐車場が不足しがちです。一戸建てには自動車1台分の駐車スペースがあるかないかです。また、アパートであれば駐車スペースがないことも珍しくありません。

ですから、このような駐車場が不足しがちな地域で月極駐車場経営を行うことにより、多くの利用者が見込めます。特に近隣にアパートが多い土地だと、駐車場の需要が高いと予測できます。

駐車場として土地活用を行うメリットは、初期費用が少なく済ませることができることです。整備が必要となるのは舗装や車止めなど、ほかの土地活用よりもはるかに簡易的です。そのため、手軽に取り組むことができます。

一方で、駐車場はほかの土地活用方法と比べ、収益性が大きく下がるのがデメリットです。土地活用に高い収益性を期待するなら、上記で説明したアパートなどを建設しての賃貸をお薦めします。

このように、住宅地の駐車場による土地活用は、初期費用が少なく手軽に取り組めるというメリットがある反面、収益性が低いというデメリットがあります。

住宅地での土地活用③「店舗・事務所の建築、賃貸」

住宅地での3つ目の土地活用は、店舗や事務所です。具体的には、飲食店やコンビニのような店舗やクリニックや整骨院のような医療機関、事務所として貸し出すことにより、賃料収入を得ます。

住宅地は人が密集して生活しているため、店舗や医療機関、事務所などの事業にも適しています。

なお、店舗や事務所として土地活用は、土地所有者が建物を建設して貸し出す方法と、更地を貸し出して事業者が建物を建設する方法の2つがあります。

これら2つの方法について、以下で説明します。

所有者が店舗・事務所を建設して賃貸

店舗や事務所としての1つ目の土地活用は、土地所有者が店舗や事務所の建物を建設して賃貸する方法です。

この方法のメリットは、上記で説明したアパートや次に説明する土地だけを貸し出す方法とくらべ、多くの収入が得られることです。店舗や事業所は収益目的であるため、アパートのような生活のための建物と比べると家賃の相場は高くなります。

また、店舗や事業所は固定客が増えるにつれて移転することが難しくなります。そして、長期的に同じ場所で経営を続けることにより信用につながることから、アパートよりもさらに長期的に安定した収入が見込めます。

ただ、この方法だと当初の想定と異なる業種に賃貸を行うことが難しいのが欠点です。たとえば、居酒屋向けの建物をそのまま事務所として利用することはできません。このような場合は大掛かりな改修が必要となるため、借り手が限られてしまいます。

ですから、1度貸し出した事業者が店舗移転や事業撤退すると、次の借り手となる事業者を見つけるのに時間がかかってしまいます。借り手がいない土地から賃料収入を得ることができません。

しかし、その地域で費用が高い業種が利用するための店舗や事務所を建設すれば、新しい借り手を見つけることは容易になります。この場合、高い家賃収入を途切れることなく得ることができます。

土地だけを貸し出し借り手が建物を建設

店舗や事務所としての2つ目の土地活用は、土地を更地のまま事業者に貸し出し、借り手である事業者が建物を建設する方法です。

土地だけを貸し出すメリットは、土地所有者による借り入れ返済のリスクを避けられることです。また、事業者の負担により建物建設しているため、長期的に地代収入を得ることができます。

一方、上記で説明した土地所有者が店舗や事務所の建物を建設する方法とくらべ、収益性が下がってしまうのがデメリットです。建物建設費用の借り入れ返済が不要であることを考慮しても、地代収入は建物を賃貸するよりも収益は低くなってしまいます。

また、土地の賃貸契約は、多くの場合50年などの長期間に及びます。この賃貸契約期間は、土地の実質的な所有権は借り手である事業者にあります。そのため、賃貸契約期間が満了するまでは、その土地をほかの方法で土地活用することは出来ません。

それでも、単に土地を事業者に貸し出すだけで土地活用ができるのは大きな魅力です。

このように、店舗や事務所として土地活用する方法があります。なお、これには土地所有者が店舗や事務所などの建物を建設して貸し出す方法と、土地だけを事業者に貸し出し、事業者が建物を建設して地代家賃を得る方法の2つがあります。

住宅地での土地活用④「店舗併設住宅(テナント)」

住宅地での4つ目の土地活用は、店舗併設住宅です。店舗併設住宅は一般的にテナントと呼ばれ、1階が店舗や事務所、2階以上がアパートとなった建物のことです。

店舗併設住宅のメリットとして、上記で説明したアパートと店舗・事務所、両方の恩恵を受けることができることです。具体的には、住宅地で需要が高いアパートの安定した賃料収入を得ながら、店舗や事務所の高い賃料収入も得ることができます。

そして、1つの建物の中にアパートと店舗・事務所という異なる目的の物件が存在するため、より安定した土地活用を行うことができます。

しかし一方で、店舗併設住宅を建設するためにはある程度の土地面積が必要となります。また、建物の階数によっては軽量鉄骨による建設が必須となります。そのため、建設費用が高額となってしまうというデメリットもあります。

住宅地での土地活用⑤「一戸建て賃貸」

住宅地での5つ目の土地活用は、一戸建てです。空き地に一戸建てを建設し、その一戸建てを賃貸することにより家賃収入を得ます。

住宅地の地域によっては、上記で説明したアパートよりも一戸建ての需要が高い可能性があります。そのような場合は、一戸建てを建設して貸し出した方がいち早く入居者を見つけることができます。

一戸建てによる土地活用は、上記で説明した店舗や事務所と同様に、土地所有者が一戸建てを建設して貸し出す方法と、貸し出した更地にカリテが一戸建てを建設する方法の2つがあります。

以下でこれら2つの方法について説明します。

所有者が一戸建てを建設して賃貸

一戸建てによる1つ目の土地活用は、土地所有者が一戸建てを建設して入居希望者に貸し出し、家賃収入を得る方法です。

所有者自らが一戸建てを建設することにより、入居希望者を比較的簡単に見つけることができるのがメリットです。入居希望者は、完成した一戸建てに住みたいと判断すれば、すぐに入居してくれるからです。

また、1度入居した入居者はアパートとくらべて長期間入居してくれる傾向があります。一戸建ての入居者は、子育て世代がほとんどだからです。ですから、一戸建てに1度入居者が決まると、アパートよりも長期間の家賃収入が見込めます。

一方、一戸建てを建設するために土地所有者が建設費用を負担しなければならないというデメリットがあります。また、地域での需要に合わせて間取りや建物の広さなどを十分に検討する必要があります。もしも需要に合わない建物を建設してしまうと、なかなか入居希望者が現れずに賃収入が得られない恐れがあります。

しかし一方で、万が一入居者が退去してしまうと、次の入居者が決まるまでは家賃収入が全くありません。その間も一戸建ての維持管理費は発生するため、赤字経営となってしまいます。また、上記で説明したとおり一戸建ての入居者はお子様の通学を強く意識するため、年度途中に入居者が現れる可能性は低くなってしまいます。

土地だけを貸し出し借り手が一戸建てを建設

一戸建てによる2つ目の土地活用は、土地を更地のまま貸し出し、借り手が一戸建てを建設する方法です。

土地だけを貸し出すメリットは、店舗や事業所と同じように土地所有者はほとんど手間をかけずに毎月安定した地代収入を得られることです。

一方で、土地所有者が一戸建てを建設して貸し出すよりも収益性としては低くなるのがデメリットです。そして、土地の賃貸契約期間は、土地は実質的に借り手の所有物となります。ですから、土地を貸し出す前にそのことを十分に理解しておかなければなりません。

このように、子育て世代が多く住む住宅地では、アパートよりも一戸建ての需要が高い場合があります。このようなときは、一戸建てによる土地活用が有効です。

住宅地での土地活用⑥「売却」

住宅地での6つ目の土地活用は、売却です。土地を売却することにより、売却益を得る方法になります。

住宅地の土地は、需要が高くここまで説明した様々な活用方法で収益を得ることができます。しかし、どの方法も家賃や使用料の徴収や維持管理の手間は少なからず発生するのがデメリットです。

そこで、土地を売却すればそれ以降は土地の活用方法や家賃徴収、維持管理などに悩むことは一切なくなります。また、土地代金としてまとまった収入を得ることができます。

ただし、土地を売却すると所得税が発生することに注意が必要です。譲渡所得税は、以下の式で計算することができます。

(売却価格 -(購入価格+購入時にかかった諸経費+売却時にかかった諸経費))×税率

税率は、その土地を所有している期間が5年を超えるかどうかにより異なります。土地の所有期間が5年を超える場合「長期譲渡所得」となり、税率は20.315パーセント(所得税15.315%+住民税5%)です。

また、土地の所有期間が5年以下の場合「短期譲渡所得」となり、税率は39.63%(所得税30.63%+住民税9%)です。

このように、譲渡所得税は土地の売却益の約2割または4割と高額です。

なお、上記の計算式でわかるように、譲渡所得税は土地を売却すると同時に新たな土地を購入すると節税になります。
このように、住宅地の土地は需要が高いため、売却して売却益を得るという活用方法もあります。

住宅地での土地活用方法まとめ

こちらでは、住宅地で有効な6つの土地活用方法について、詳しく説明致しました。住宅地は需要が高く、土地活用に適しています。具体的には、次の6つの土地活用方法が有効です。

・アパート
・駐車場
・店舗・事務所
・店舗併設住宅(テナント)
・一戸建て
・売却

住宅地は人が生活するための場所であるため、上記のような収益性が高い土地利用が可能です。また、いくら収益性が高いとは言え土地を所有することにストレスを感じる場合、需要が高いため売却も比較的容易です。

ですから、住宅地での土地活用は、地域での需要や土地所有者の現状に合わせてさまざまな方法から選ぶことができます。