空き家のマンションの税金がかかる?かかり続ける固定資産税

親から相続でマンションを譲り受けた時、そのままにしておくと春に納税通知書がやってきます。

いきなりやってきた納税通知書に戸惑う人も多いでしょう。

空き家のマンションでも、もちろん固定資産税は発生するのです。

相続の時は、相続税だけでなく固定資産税のこともきちんと把握していきましょう。

1.空き家になったマンションにも固定資産税がかかる?

空き家になったマンションにも、もちろん固定資産税はかかります。空き家になるケースはあらゆることが想定されます。

例えば親が住んでいたマンションが、親が他界して無人になってしまって空き家になっている場合にも、固定資産税は発生します。

2.空き家になったマンションの固定資産税納付義務は誰にある?

自分で不動産を所有している人には、毎年固定資産税の支払い義務があり、春に固定資産税の納付通知書が送られてきます。

もしも親から空き家を相続し、家の相続登記が終了していれば、新しい家の名義人が固定資産税を支払うことになります。

家の相続登記はいつまでに行う必要があるという期限があるわけではないので、名義が親のままになっていることも多いでしょう。しかし、空き家の場合は相続人に固定資産税の納税義務もあるのです。

相続の際にはプラスになる財産だけでなく、マイナスの財産も相続することになります。不動産自体はプラスの財産であっても、固定資産税の支払いなどのマイナス部分の財産も相続人が引き継ぎます。

例えば、親が固定資産税の支払いを滞納していた場合、遡って滞納分も支払わなければなりません。

特に、「空き家を相続したけれど固定資産税の納付書が送られてこない」という人は要注意。相続人が複数いる場合や、まだ相続人が決まっていない場合、行政が勝手に「この人かもしれない」という人を決めて、仮の相続人に納付書が送付されています。しかし、「相続人でないなら払わない」と思い、支払わない人が多く、その場合も固定資産税を滞納したことになります。

このような場合も、滞納した分は遡って支払わなければなりません。

3.空き家になったマンションの固定資産税はいくら?

空き家を所有している際に発生する固定資産税額の計算は、購入金額ではなく「課税標準額」を使用します。

固定資産税の金額は地域によって税率が変わることもあります。

状 態 固定資産税
通常の固定資産税 建物や住宅用地以外の土地 課税標準の1.4%
小規模住宅用地 住宅1戸につき200平米以内 課税標準×1/6
一般住宅用地 住宅1戸につき200平米以上 課税標準×1/3

上記の表を参考にして、税率を課税標準額にかけることにより固定資産税の額が計算できます。

土地の課税標準額…5,000万円

土地の面積…150平米

建物の課税標準額…1,000万円

土地の固定資産税=5,000万円×1.4%×1/6=約11.7万円

建物の固定資産税=1,000万円×1.4%=14万円

以上の計算より、土地と建物の固定資産税=

約11.7万円+14万円

土地、建物の固定資産税=約25.7万円

この計算から、空き家を所有することで、年間で固定資産税を約25.7万円支払うことになるのです。

4.税制改正?!空き家マンションの固定資産税が高くなるって本当?

2015年5月26日から、増え続ける空き家を少しでも減少させようとする法律「空き家対策特別措置法」が施行されました。

空き家を放置した場合には、所有者に対して空き家にかかる固定資産税が6倍に増額されるか、強制的に空き家を解体するようにと命じられるようになったのです。

「空き家対策特別措置法」は、現在ある空き家全てに適用される法律ではありません。しかし、放置されていて周囲の迷惑になる有害な空き家であると自治体が判断した場合、「空き家対策特別措置法」に応じた通知を受けます。

つまり、有害な空き家と認定された場合は、通常の固定資産税よりも6倍高い金額の税金を払わなければならないことになる可能性もあるということになります。

とはいうものの、マンションは戸別単位ではなく「棟単位」で空き家の判断するため、一つひとつの家庭を取り締まることはなされておらず、マンションよりも戸建の方が厳しい取り締まりがされているのが現状です。

固定資産税が跳ね上がると言われる「特定空き家」に認定されると、固定資産税などの税金が高くなることがあります。

地方自治体から、管理が行き届いていなく、周囲の外観も著しく損なうなどあらゆる条件から判断し「危険な家屋」と認定された空き家は、「特定空き家」扱いとなり、土地の固定資産税は最大6倍、都市計画税は3倍まで高くなるのです。

マンションの場合は、戸建と比べてみれば税金は安いのですが、空き家のまま放置していては室内も外見もどんどんダメージが大きくなるばかりです。所有しているマンションが無人化しているのであれば、何らかの対策を取っていきましょう。きちんと対策を取らないままだと、過料10万~50万円の納税通知が来る場合があります。

しかし現実問題として、マンションの場合は「特定空き家」に認定されることはまずありません。単にこれまで住んでいた人が亡くなったからか、たまたまいまは人が借りていないだけなのか、もう慢性的に空き家状態が続いているのかなど、厳密には戸別に調べていくことには果てしなく時間がかかるからです。

マンション内で1部屋空き家になっているだけなら、どのような理由で空き家になっているのかもはっきりしません。また空き家が深刻化した場合でも、ダメージを受けるのは自治体よりもまずマンション管理組合の方でしょう。

マンションの場合は、管理組合とマンション住人たちで何かしらの対策を取って行くことになるでしょう。

しかし、現在の空き家として把握されている700万戸以上の空き家のうち、半数はマンションの空室とされており、マンションの空き家も社会問題として注目されつつあります。

2015年に空き家対策法の施行がなされてから、固定資産税の税収率が大幅にアップしていますので、今後はマンションの空き家に対しても各自治体が厳しく対策を取ると考えられています。

5.空き家になったマンションはどうすればいい?税金対策は?

以上の理由から、空き家になってしまったマンションを所有している場合にも、これからはしっかり対策をとっていかねばなりません。

マンションですでに3部屋以上の空き家が出ている場合は、空き家として目立ち始め、マンション全体が空き家化して行く可能性が高いと考えることができます。

また、空き家になっていても管理組合が特別関与していないという状態や、管理組合の運営自体に疑問を感じるときなどは、マンションのお部屋を手放すことも視野に入れた方が良いでしょう。

管理組合がしっかりしていないマンションは、管理費の値上げが検討されるようになるか、すでに管理費の値上げの告知が来ている可能性も考えられます。

所有している空き家のマンションもそうですが、自分が現在所有し住んでいるマンションが、近い将来空き家になるかもしれないリスク・問題があると判断した場合は、できるだけ早くマンションの売却に向けて動いておくとよいでしょう。

ここで賃貸にするという選択はオススメしません。というのも、すでに空き家という状態があるということは、賃貸にして資産活用しようと思っても、希望する金額で借り手がつくことは難しいからです。

「人が集まらないから空き家になっている」という現状をしっかりと直視しましょう。

また、マンションの空き家を買い取ってくれるところへ売却し、リノベーションした後、企業、事務所、施設や民泊などへ再利用していく目的なら、その後の売却がスムーズに行くケースもあります。マンションの空き家は、今の社会的な流行であるリノベーションブームが後押ししてくれて、とても売れやすい状態になっているのです。

注意すべき点は、親から相続したマンションや戸建住宅の空き家を売却した際に、売却価格が取得費を上回っていた場合には譲渡所得税が課されてしまうことです。

1970年代までに建てられたマンションや戸建住宅の大部分は、安い価格で土地を取得している人が多く、売却で利益が増えてしまうと「譲渡所得税」の金額も上がってしまいます。

すると当然「多くの譲渡所得税を払いたくないな」と思う人が多く、「家を売りたいのに売れない」という状況もあるのです。

しかし、2016年4月から新しい税制によって、空き家を売却した利益から3,000万円が控除される制度が施行されています。2019年12月31日までの間に売却した場合という期限付きであることと、売却額が1億円以内であること、相続した時から売却までの期間居住や賃貸などで使用していないことなどが条件になりますが、売りたくても売れなかった家がある人は、この期間が譲渡所得税を気にせず空き家を手放すチャンスなのです。

6.まとめ

自分の意志とは反しても親から空き家を相続した場合には、毎年高額な固定資産税を納付しなければならない義務があります。また、課税標準額が高額な空き家を相続すると、固定資産税の支払いも高額になるため、固定資産税を支払う時期は憂鬱になってくるでしょう。

固定資産税を支払いたくないからといって支払いを滞納してしまうと、財産の差し押さえをされる可能性もありますので注意しましょう。

無料ebook|土地活用が気になり出したら最初に読む本

土地活用は相続対策に適していると言われていますが、実はそれ以上に「黒字経営」させることが重要です。

収益性を考えた時に重要になる、

・投資分析の視点
・市場分析の視点
・ファイナンスの視点
・財産継承の視点
・タックスプランニングの視点

という5つの視点の解説など、ブログでは公開できない土地活用のコツをお伝えいたします。