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Category  土地活用

2018年10月01日 更新

空き家・空き地の管理責任とは?|草刈り・害虫駆除などの管理方法と費用

空き地や空き家の管理は意外と大変で手間とお金がかかります。空き地や空き家を放置していると近隣の方から苦情が来てしまいます。近くの土地ならまだしも、遠方の土地だと管理をするのも大変でついつい放置になってしまうことが多いようです。

しかし、放置が原因で近隣の方に迷惑を掛けてしまうこともあり、ひどい迷惑を掛けてしまった場合には損害賠償を求められる事もあります。滅多に会わないとしても、近隣の方とは良い関係でいたいですよね。

  • 空き地や空き家を放置するとどんな問題が起きるのか?
  • その対策はどうすれば良いのか?

このふたつについてお話をしていきます。

1. 空き家・空き地の管理責任とは?

空き地や空き家を所有される人にとって、雑草の処理や違法駐車、ゴミの不法投棄などは頭が痛い問題です。所有者には適切な管理をする責任があるので、草刈りや害虫問題への対処、不法投棄によるゴミの処理をしなければなりません。

管理ができず所有地を放置してしまうと、近隣の方から様々なクレームが来ます。近隣の方に迷惑をかけないためには、月に1回くらいの点検と2か月に1回以上の清掃が望まれます。土地の状況にもよりますが、夏場は雑草が伸びやすく、害虫が発生しやすいので、2週間くらいの間隔で点検をされた方が良いかもしれません。

所有地が近いのであれば、確認に行くことはそんなに難しくはないかもしれませんが、土地が遠方であったり、忙しい人にとってはマメに確認に行くのはかなりの負担になります。そういう方は巡回点検をしてくれる会社や掃除をしてくれる会社を利用されるのが良いでしょう。

では、どのようなサービスがあるのか、どのような検討をすると良いのか順に見ていきましょう。

2. 空き家・空き地の管理不足によるトラブルや問題点

土地を放置していると・害虫の発生・不法投棄・景観の悪化・放火や野火の恐れ・道路からの視界不良、などの問題が起こります。それぞれ、どんな問題が起こるのか順に説明をしていきます。

2-1. 害虫の発生

手入れのされていない場所は害虫・害獣の棲み家になりやすく、その場所から近隣住宅へ害虫や害獣が移動してしまい、トラブルを引き起こすことがあります。逆の立場になって考えてみると良くわかると思いますが、隣の敷地からゴキブリやネズミがやってきたら嫌ですよね。大きな問題になる可能性がありますので、しっかりと対策をしましょう。

①ゴキブリやハエの発生

ゴキブリやハエは、餌を求めて移動します。空き家の中に巣を作ったり卵を産み付けたりして育ち、[4]餌を求めて近隣住宅へ移動します。ゴキブリやハエによる被害は、衛生面の被害だけでなく、精神的被害の面もあります。

②シロアリの発生

シロアリは湿った木材を餌として好みますので、管理のされていない空き家の柱などは木材が湿っているため、シロアリの恰好の餌となります。家を支える柱・筋交い・土台などの部材をシロアリに食べられてしまうと、家の強度が低下し、最悪の場合、倒壊の恐れもあります。また地震があった際に、柱などが脆いため簡単に倒壊してしまう危険性があります。

③蜂による被害

人の住んでいない空き家は蜂にとって危険にさらされることのない、巣を作るのにもってこいの場所となります。早めに駆除しないと蜂の巣はどんどん大きくなり、空き家の敷地内だけでなく、近隣にも影響を及ぼし、空き家の前を通りがかった子供が蜂に刺されてしまったなどの問題となることがあります。

④ネズミや野良ネコなど害獣の被害

空き家でネズミや野良ネコが繁殖してしまうケースがあります。ネズミは言うまでもなく存在自体が嫌なものですが、実はネコの被害も深刻です。ネコの被害はフンと繁殖期の鳴き声などが主なものですが、それ以外にも飼いネコが野良ネコと過ごすことでノミや病気をもらってくることもあります。

地域によっては、タヌキやアライグマの被害も深刻です。タヌキやアライグマの被害は、空き家だけに限った問題ではありませんが、空き家の場合は完全に棲み処とされてしまうので特に深刻な問題となります。

害虫・害獣の発生は、主に駆除する人がいないことが原因です。湿気によるカビの発生、使われていない下水道管の乾燥により、下水道から害虫が発生することもあります。これらは、適切な管理があれば防ぐことができます。空き家の資産価値を守る為にも定期的な管理をしましょう。

2-2. 不法投棄

空き家を放置していると庭先などの敷地内にポイ捨てされやすくなります。そのままポイ捨てを放置していると、ゴミがゴミを呼び、最終的にはゴミが溢れかえり、悪臭問題や粗大ゴミなどの不法投棄問題に発展する可能性があります。

ポイ捨てや不法投棄をする人は、空き家の状態をよく見て観察しているため、放置されている兆候(例えば庭の植木が伸び放題になっているとか枯れている)があると、その空き家はターゲットになります。逆に庭の手入れが行き届いており、定期的に所有者が来ていると思われる空き家はポイ捨てや不法投棄がされにくくなります。粗大ゴミを不法投棄されてしまった後の対応は、自治体・警察への相談くらいしか方法がなく、ゴミの処理は原則、土地の所有者がしなければなりません。

2-3. 景観と治安の悪化

空き家や空き地が地域の景観を損ねたり、治安を悪化させる場合があります。このような空き家や空き地はその周辺の不動産価格にも影響を与えます。廃墟のような建物があることで、防犯・防災上の不安を増大させるため、その地域に住みたいと考える人が少なくなるからです。近隣の方の資産価値にも影響を与える恐れがあるので、適切な管理を心掛けたいものです。

2-4. 放火の恐れ

総務省消防庁のデータによると、火事の原因として放火と放火の疑い合わせた割合は、18.9%と2割近くを占めています。

放火犯がターゲットにするのが、空き家だと言われています。放火犯は人目を気にするので、人目がない空き家は恰好のターゲットになります。管理をしないで放置していると、空き家だとすぐにバレてしまい、放火犯に狙われやすくなります。言うまでもなく、火事は自分のところの問題だけでは済まず、近隣の方への影響も大きいものです。

どのような家が、放火の対象になりやすいのか調べてみたところ、門扉が無い、または施錠されていないものが上位になっていました。誰でも容易に入ることができるためだと思われます。放火犯の侵入を防ぐには、敷地周辺をフェンス等で囲み、灯油などの危険物は置かないようにすると効果があります。夜間、建物周辺を照明で明るくすることも防犯や放火の予防に効果的です。また、管理者を明示して管理されていることをアピールすることも対策となります。

2-5. 草刈り

管理できていない状態が続くと雑草が増えます。特に夏の時期は雑草の成長が早いので、定期的に草刈りをしていないと雑草はお隣への越境や、害虫の発生、景観・衛生面の悪化、不法投棄やゴミの増加、道路からの視界不良、放火や野火による周辺損害など、近隣の住民との様々なトラブルの原因となります。雑草は定期的に処理をして敷地の周辺を綺麗に整えておくようにしましょう。

3. 空き家・空き地の管理方法と費用

近隣の住民からクレームが出ないようにするには、定期的に管理をする必要があります。

対策として、掃除をまめにしたり、(自分でできない場合は業者に依頼)、看板を設置したり、囲いを設けたりと様々な対策方法があります。業者に頼む場合は当然ですが、自分で管理する場合でも管理費用が必要となります。何にどのくらいの費用が掛かるのかがわからないと何をすれば良いのか決められないと思いますので、対策や費用についてお話していきます。

3-1. 空き家・空き地の管理は掃除から

ゴミが勝手に集まってくることは考えにくく、ゴミだらけになる原因はポイ捨てや不法投棄です。放置した結果、気がつけばゴミ屋敷になってしまっていたということもおこります。ゴミがひとつでもあると、ゴミを捨てられやすくなるそうです。これは、すでにゴミがあることで、ゴミを捨ててはいけないという罪悪感が減るためだと言われています。

同様に草がボウボウの場所も汚してはいけないという心理的ハードルが下がるため、ポイ捨てを誘発しやすいと考えられます。草には他にも問題があります。例えば空き缶などを投げ捨てた場合に草ボウボウになっていると、クッションの役目をして大きな音がでなくなります。大きな音がすると周りの注目を受ける可能性があるため、ポイ捨てをしにくくなります。また、ポイ捨てをした後に、草でゴミが見えなくなると、捨てたという罪の意識が無くなるとも言われています。

不法投棄を完全に防ぐ方法は、残念ながらほぼ無いに等しいのですが、草刈りを定期的に行うことで、ポイ捨てや不法投棄を防ぐ対策となります。不法投棄されたゴミは土地の所有者が片付けをしなければならないので、できる限り有効な対策をしたいものです。

3-2. 空き家・空き地掃除の頻度

ポイ捨てをさせないためには、空き家に住む、リフォームする、もしくは解体すると言った「空き家の状態」を変えることが最も有効的です。しかし、どうしても解体や住むということが出来ない場合は、空き家を定期的にきちんと掃除することが重要になってきます。

月に2回ほど、窓・戸などの全てを開放する、通水作業を行って水道管の水を入れ替える、清掃をして埃や虫の死骸を取り除くという作業などにより害虫予防につながります。

治安悪化・景観破壊に対する管理と対策については、定期的に雑草処理やクリーニング、ポストの郵便物の処理を行うことや通気・換気を行い、建物の老朽化を防ぐことが必要となってきます。管理者をはっきりとさせて、連絡体制を確立しておくことが大切になります。問題が発生した場合は早期発見と迅速な対応を徹底させるように心がけてください。

3-3. 空き家・空き地の草刈りの頻度

草刈りは、春と秋に1回ずつ、夏場は2回の計4回は最低でもする必要があります。管理業者に依頼した場合、年に1回または2回の頻度のところが多いようです。

しかし、年2回程度では長期的な持続は難しくなります。根本的な対策としては、表土を削って砕石を敷く整地か舗装などもありますが、これには費用が掛かるので、積極的な気持ちにはなれないかもしれません。しかし、放置をして問題が起きるとそれ以上に費用がかかることもあります。

管理が難しいのであれば、思い切って土地活用をするという方法もあります。しかし、土地活用が難しく、遠方でなかなか行けないという場合には、業者に依頼をするしかありません。最近では、シルバー人材派遣などもありますので、費用を抑えながら管理をすることができる場合があります。便利屋さんなどに依頼することもできますので、色々と比較してどこに依頼のするのかを決めると良いでしょう。

3-4. 害虫の駆除や掃除を依頼する費用

では、実際に業者に依頼をすると、どのくらいの費用が掛かるのかについて見ていきましょう。価格には地域差があるので、あくまでもひとつの目安として考えていただければと思います。

①ゴキブリやネズミの駆除

一般家庭の駆除の場合、1回毎のスポット契約とするか年間契約にするかで単価が変わってきます。また、駆除の内容によって効果の持続期間が大きく変わります。例えば、燻蒸剤(バルサンなど)を散布するだけでは、効果的とは言えません。どうしても薬剤の届きにくい場所があるからです。良心的な業者ですと、そのような場所については別途、薬剤の散布をしてくれます。業者に依頼をする際は、駆除の方法や効果の保証期間などもきちんと確認をするようにしましょう。

気になるお値段ですが、15,000円~70,000円くらいのところが多いようです。決める前には、しっかりと内容を聞いてから決めるようにしましょう。

②ハチの駆除

ハチの駆除は、素人が行うのは大変危険です。ハチに刺されるとアナフィラキシーショックを起こすことがあるからです。日本では年間30名前後の方がハチによる被害で亡くなっているそうです。危険なので専門の業者に依頼するようにしてください。

料金はハチの種類と巣の大きさによって変わります。相場は10,000円~50,000円くらいです。ミツバチ、アシナガバチ、スズメバチの順で料金が高くなります。

③シロアリの駆除

シロアリの駆除の場合は、家の大きさによって施工する面積が変わるため、料金は1平米あたりの価格か1坪あたりの単価で決めている業者が多いです。1坪は3.3平米ですので、平米単価と坪単価を比較する場合には、平米単価に3.3を掛けて条件を揃えると比較がしやすくなります。

シロアリはゴキブリなどと同様に1匹でも残ってしまうと、駆除を依頼した意味が無くなってしまいます。シロアリの駆除を依頼する際には、丁寧な仕事をしてくれる評判の良い会社を選ぶようにしてください。また、薬剤によっては、健康に影響が出る可能性がありますので、将来住むかもしれない場合は、できるだけ残留毒の少ないものを選ぶという方法もあります。

料金の相場は、2,000円~5,000円/平米です。

3-5. 草刈りの費用

草刈りの料金は、掛かる時間と作業者の人数で決める会社と面積によって決めている会社があります。

わかりやすく書くと、

  1. 時間単価×人数×作業時間の業者
  2. 平米または坪単価×広さの業者

の2つです。

時間単価なら3,000円/時程度、平米単価なら200円~300円/㎡程度(坪単価に換算すると700円~1000円/坪程度)のところが多いようです。

草刈りを依頼する先としては、土地管理を請け負う不動産会社、管理サービス業者、掃除業者、植木屋、便利屋、シルバー派遣などがあります。草刈りはシルバー人材センターを利用する方が多いです。シルバー人材センターでは、時間単価が民間業者の1/3~1/2程度(地域による)ですから、高齢者で少しくらい作業が遅くても、民間業者に依頼するよりは安く済むからです。掃除や駆除代は、建物の大きさによって変わりますし、業者によっては事前に調査費用がかかる場合があります。

3-6. 空き地・空き家の管理でポイ捨て対策

ポイ捨てについては、いつ捨てられているのか予測することができません。先ほどお話をしたように、ゴミがあると次のゴミを呼び寄せてしまう傾向があります。この為、どのくらいの間隔で掃除をすれば良いというのは難しいのですが、定期的な確認と掃除が必要になると考えてください。

管理サービス業者が提供している巡回サービス(年数回から月1回程度)に、オプションで簡単な清掃をするか、巡回時に汚れ具合を報告してもらい、状況が悪ければ自分で掃除するか業者に依頼するのがいいでしょう。こうした巡回サービスをしてくれる会社の中には、月に100円で見に行ってくれるNPO法人もありますが、月に5000円くらいから受けられるサービスが一般的です。

3-7. 空き地を管理して不法投棄を防ぐ

いきなり粗大ゴミを不法投棄をされることは少ないので、まずはポイ捨てのゴミ対策をすることが重要です。定期的にチェックしに行くのが難しい場合でも、不法投棄をしないよう呼びかける看板などを設置しておくだけでもある程度は効果があります。

また、管理をしているということを伝えることが、一番の対策になるのでロープを張ったり、張り紙をするなども不法投棄を予防する方法として効果があります。

3-8. 空き地に看板の設置

看板を設置する事で管理されている土地、家だとアピールすることができるため、ある程度は、落書きや悪戯や不法侵入を防ぐ効果が期待できます。看板に電話番号を表示しておくことで、何かあった時に近隣からの連絡を期待することができます。連絡先を明示しておくことで、近隣の方から樹木、雑草の越境・ゴミなどについてクレームが入る可能性がありますが、大きな問題になる前に対処できると考えればメリットになります。

不動産所有者には、工作物責任といって、所有物を適切に管理する義務があります(民法第717条)。例えば、庭に植えてある木々をきちんと管理していなかった為に木の枝が折れ、隣の家の車を壊してしまったとします。このような場合には、その土地の所有者は車の修理費用を負担しなければならず、修理費用の支払いを拒んだ場合、隣の家の住人から所有者に対して損害賠償請求の裁判を起こされる可能性があります。

空き地の管理がされていなかったため、隣地の樹木の枝が自分の土地まで伸びて、実や果実が落ちたりして自分の家が汚されたとしても、法律上、宅地内の樹木は所有者の財産と見なされるため、たとえ自分の敷地内に入ってきた枝でも近隣の方は勝手に切ることはできません。このため、連絡先を表示しておくことは、後々の大きなクレームを回避できる可能性があります。

他にも賠償責任保険などがあり、万が一の事故の際、空き家管理事業者や空き家の所有者が被る賠償損害と費用損害を補償する保険があります。空き家管理事業者の業務遂行上の事故により負担する賠償責任のほか、所有者が空き家を原因とした事故により負担する賠償責任も対象です。

簡単な看板を立てるだけなら、1万円程度から依頼が可能ですので、検討してみると良いと思います。

3-9. 空き地に囲いを設置する

不法投棄対策やポイ捨て対策として、看板を設置したとしても、ゴミを捨てていく方はいます。物理的に土地の中に入れない状況をつくることで問題を回避できる可能性が高くなります。囲いにはたくさんの種類がありますが、人の背丈ほどの高さがあれば、投げ入れられる程度のゴミしか入って来ないため、廃家電や産業廃棄物などの不法投棄を減らすことができます。

3-10. 空き地への不法侵入対策

空き家へ不法侵入されるのを防ぐには、空き家の管理を徹底し、人が住んでいるように見せることや管理している事を見せることが必要になります。

定期的に鍵を開けて中の様子を確認し、人が侵入した形跡がないかどうかチェックするのはもちろんのこと、庭木を整え、花壇に花を咲かせておけば、侵入者に狙われにくくなります。

空き家の管理と同時に、周辺に不審者が徘徊していないかどうか、見回りをしておくと安心です。また、管理者が定期的に訪れて管理していることを表す、管理看板の設置も効果的です。

3-11. 空き地への不法駐車対策

不法駐車対策には、立札等を設置するのが良いでしょう。賃貸駐車場でもよく見かける『無断駐車は罰金1万円頂きます』といった立札や張り紙には、ある程度の抑止力はあると言われています。しかし、実際に1万円を徴収できるのは、運よく本人を捕まえることができて、さらに素直に払ってもらえた場合だけです。本人が払おうとしない場合、裁判で争うことも可能ですが、正直に言って割に合わないのでオススメできません。

立札よりも効果がある囲いで駐車できないようにすることが一番良い対策となります。

3-12. 空き地を管理するには囲いが効果的

囲いを設置することにより、車やゴミ、不審者の侵入を防ぐことができます。囲いには沢山の種類があり、それぞれ費用や強度が違いますので、ニーズに合わせて選ぶ必要があります。

①ブロック塀

施工が必要になる分、頑丈ですが費用がかかります。また、落書きの対象にされやすいというデメリットがあります。そして、中に入られてしまうと外から見えなくなるので、逆に不法投棄が増えてしまったというケースもあります。また、放火犯に狙われやすいというデメリットもあります。またブロック塀はしっかりと基礎を作らないと倒壊の恐れがありますので、ブロック塀を建てる際にはこのような点にも注意が必要です。

②フェンス

フェンスには沢山の種類があります。金額もどのフェンスを何メートル使うかにより異なってきますが、あまり低すぎると意味がありません。欲を言えば、2.5m~3mくらいの高さがあると良いです。材質は、アルミやスチール素材などが一般的です。金網や鉄柵の場合は、荷重に耐えられるように支柱の基礎工事が必須となります。価格はピンキリで、高さ3mのフェンスでも安いものなら1mあたり12000円くらいからあります。但し、別途設置工事が必要になりますので、外構業者さんなどに依頼して価格を確認するようにしてください。

ホームセンターなどでガードフェンスを購入し、置いてある所もありますが、ガードフェンスは動かせるため根本的な解決にはなりません。

③ガードポール

ガードポールには、棒だけのポールタイプとU字を逆さまにした感じのアーチタイプがあります。素材は樹脂製のものと鉄の塗装品、ステンレス製の3種類が一般的です。どのタイプを採用するとしても、高さがないため無断駐車に対する効果は期待できますが、ゴミのポイ捨てなどの対策としての効果は望めません。地盤がしっかりとしたところで基礎工事が不要なら自分で設置することも可能です。通販などでも購入することができますので、費用を抑えることができます。

ポールタイプで6000円くらいから、アーチタイプですと18000円くらいから購入することができます。

④パイプ

工事現場の足場などで使われる、単管パイプとジョイント金具を使って柵を作る方法です。基本的に低い柵で使用されることが多いので、ガードポールと同様に無断駐車以外の抑止効果は期待できません。単管パイプも通販やホームセンターなどで購入することができます。単管パイプは6mの長さのもので、1本あたり2500円前後となります。単管パイプ以外に、支柱用の単管やジョイント金具、樹脂製のキャップなどが必要となります。金具やキャップは安いものですが、数がたくさん必要となるのでまとまるとそれなりの金額になります。

材質は基本的に鉄製なので、時間が経つとと錆びが発生します。長期間使用する場合は、メッキされたものを使用するか塗料を塗ると良いでしょう。錆びてみすぼらしいとゴミを捨てられやすくなります。

⑤ロープ

ポールを立てロープを張ることで不法侵入や無断駐車を防ぐことができます。費用はこれまでに紹介したもので1番安く手間もあまりかからないため、ロープに張り紙というところはとても多いです。こちらも無断駐車には効果が期待できますが、不法投棄や不法侵入に対しては予防程度の効果しか期待できず、完全に不法投棄や不法侵入を防ぐことは難しいです。

但し、設置にも撤去にも時間が掛からないため、応急的な手段として人気がある方法です。

4. 空き家・空き地の管理責任と管理方法まとめ

空き地や空き家の管理をしないで放置していると、間違いなく近隣とのトラブルになります。トラブルになってからの対処では、相手が感情的になっている場合が多いことから、解決までに時間とお金が掛かることが多いです。とくに遠隔地の場合などで、何度も何度も出向くのは、自分の負担が大きくなります。

近隣に迷惑にならないように日ごろからしっかりと管理し、自分が管理できない場合は業者に依頼するなどして、予防できる対策はしっかりと行いましょう。長い目でみれば、それが一番得となります。

また、トラブルを防ぐためには、「空き家のリスク|放置すると危険な理由まとめ」こちらがわかりやすくまとまっていますので参考にしてください。