トランクルームの需要の高まりを受けて、使っていない土地をトランクルームとして活用する人が増えてきました。トランクルームは初期費用が低い上に利回りが高めで、初心者にも始めやすい土地活用です。

しかし、一口にトランクルームといっても様々な種類が存在するので、きちんと調べて自分の土地やエリアに合ったものを選ぶ必要があります。

さらに、需要の見極めが必要なことや、違法なものも紛れ込んでいるため、十分注意が必要です。トラブルや赤字経営を避けるためには、実際に始める前に、しっかりと準備しておくことが大切です。

この記事では、トランクルーム土地活用を始めるために必要なトランクルームの種類、設備、順守すべき法規などについて、詳しく解説していきます。

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1. トランクルーム土地活用の始め方

トランクルームとは、家などに置ききれない物を保管するため、契約者が物を出し入れできるようにする場所やスペースを提供するサービスのことです。

基本的に、金銭や貴重品、危険物、生鮮品、生き物以外のものは収納可能です。レジャー用品、タイヤ、家具・家電、収集グッズ、衣服など、特定の時期しか使われないもの、置き場所に困るもの、使用頻度は低いが捨てられないものなどが代表的です。

このトランクルーム経営による土地活用を始めるには、法規上トランクルーム建築が可能か調べる、周辺のトランクルームの需要と供給を調べる、運営方式を決める、トランクルーム業者を決める、という4ステップが必要になります。

1-1. トランクルーム経営が可能な土地であるか用途地域を調べる

第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域には倉庫の用途でコンテナを設置することができません。自分の土地がこれらの用途地域に指定されていないかどうか、調べておきましょう。

1-2. 周辺のトランクルームの需給を調べる

トランクルームへの荷物の搬入は基本的に車で行われることが多いため、トランクルームの商圏は比較的広くなります。郊外のコンテナ型では概ね車で5〜10分程度(約2.5〜5km程度)、都市部のルーム型では概ね徒歩で5〜10分程度(約0.4〜0.8km程度)を目安に考えると良いでしょう。

①トランクルームの数と稼働状況をチェックする

まず、所有地の商圏内にトランクルームがどのくらいあるか調べましょう。

所有地の周辺のトランクルームの稼働状況が良いようであれば、そのエリアは需要が供給を上回っており、トランクルーム経営が可能なエリアです。ネットでもある程度調べられますが、運営会社へ現在の空き状況を問い合わせれば簡単に詳細な稼働状況を確認することができます。

②トランクルーム賃料の相場をチェックする

料金相場はエリア毎に概ね一定しており、あまり差がつかない傾向があります。従って、周辺の既存トランクルームの料金相場を調べることで、自分が運営した場合の収入を予測することができます。

料金設定に差が出るケースとして「コンテナ型かルーム型かといった型式の違い」や「防犯設備や空調設備等の設備仕様の違い」によって2〜3割程度差が出ることがあります。

屋外型レンタル収納スペースでは、畳数での料金体系が多いようで、相場は1畳あたり3,000円~5,000円/月程度です。20フィートコンテナの広さは約8畳あり、2室に区切ると約4畳、4室に区切ると約2畳、6室に区切ると約1.3畳です。コンテナ1基を満室にすると月額で24,000円~40,000円ほどの賃料収入が得られると考えられます。

③トランクルームの形式・設備・サイズを調べる

競合相手である周辺のトランクルームについて、どのような型式・設備仕様でどのようなサイズのトランクルームの稼働率が良いかを確認しておきましょう。利用者のニーズに合わせて、同ランクのトランクルームを少し低めの料金設定で貸す、設備仕様をワンランク上げる、などの差別化を図ると良いでしょう。

1-3. トランクルームの運営方式を決める

次に、自身のニーズに合わせて運営方式を決めます。自己運営は必要なことを自分自身で行う方式で、最も利益が出る代わりに始めるまでが大変です。コンテナの調達、設置業者の手配、建築確認申請、集客、契約業務、管理業務(賃料回収や放置物の対応)などをすべて自分で行う必要があります。

①フランチャイズ

既存企業の知名度とシステムを活用しながら、系列店舗として開業する方式です。フランチャイズ料を支払う代わりに、サポートを受けられて顧客も集まりやすくなります。

②一括借り上げ(サブリース)

購入したコンテナを運営会社が借り上げて、利回り保証をする方式です。自分で経営するわけではないので安定経営にはなりますが、借り上げた会社が利益を抜くので、収益性は低くなります。

③事業用定期借地方式

土地活用の目的が「相続税対策」にあり、収益性よりも節税効果を求める人にとって向いている方式です。土地をトランクルーム業者へ定期借地するだけなので、収益は少なくなります。しかし、定期借地にすることで相続税における評価額を圧縮することが可能です。

④リースバック方式

リースバック方式は、トランクルームの建物やコンテナを土地所有者が建設し、トランクルームの業者に賃貸する方式です。事業用定期借地方式では土地を更地にして返しますが、リースバック方式では建物が残ります。

⑤業務委託方式

業務委託方式は、土地の所有者が設備投資や経営を行い、業者が集客や管理をする方式です。業務を所有者と業者が半々で行うような感じなので、収益性は中間程度になります。

2. トランクルーム経営で土地活用するための必要条件

トランクルームを開設するには、ある程度の敷地の大きさ、倉庫の用途でコンテナを設置できる用途地域であること、建築基準法を満たしていることなどが必要です。

2-1. 敷地の大きさ

コンテナには、様々なサイズと種類のものがあります。屋外型の場合、レジャー用品や家具等の大きな物を収納するニーズが高いので、内部で2畳(3.3㎡)程度の広さがあると良いとされています。

さらに、トランクルームまで車で荷物を運んで、積み下ろしをすることを考えると、通常の駐車マス(12㎡程度)より広い駐車スペースも必要になります。両者を合わせると、1室あたり20㎡~25㎡の広さは必要になるでしょう。

全員が同時に駐車場を利用するわけではないことを考えると、1つのコンテナごとに駐車を作らず、何台分かに押さえておくこともできます。車路(通路)をコンテナで挟むように配置すると、かなりスペースを節約できます。

この場合、各コンテナの周囲には、荷物を運べる分のスペースがあればいいことになるので、もう少し狭くても大丈夫でしょう。

2-2. 用途地域

用途地域とは、都市計画法の地域地区のひとつで、用途の混在を防ぐことを目的としています。住居、商業、工業など市街地の大枠としての土地利用を定めるもので、第一種低層住居専用地域など12種類があります。

倉庫の用途でコンテナを設置する場合には、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域には建築することができません。倉庫以外の用途で申請するなど、虚偽の申請でコンテナを設置すると、行政処分の対象となります。

2-3. 建築基準法の適合

コンテナを倉庫として設置し継続的に使用する場合、このような随時かつ任意に移動できないコンテナは、その形態及び使用の実態から建築基準法第2条第1号に規定する建築物に該当します。コンテナをコンクリート基礎などで固定し、建築確認申請を行う必要があります。

3. トランクルーム土地活用を始めるための初期費用とランニングコスト

トランクルームはどのくらいの収益性があるのでしょうか。具体例として、初期費用とランニングコストが少なくて済み、個人でも始めやすい屋外型レンタル収納スペースの場合を中心にみてみましょう。

3-1. 初期費用

トランクルームの初期費用は、その他の投資と比べて、支出がかなり少ないといえます。特に屋外型レンタル収納スペースの場合、建物も電気・ガス・水道の敷設も必要ないからです。

①コンテナ費用

初期費用で最も大きいのは、コンテナ料金です。トランクルームとして主に使われる20フィート(約4.5坪、15㎡)のコンテナは、中古で20万円台からあるようです。念のため、1基あたり50万円~100万円程度見ておくと良いでしょう。

その他に、舗装費用が5,000円/㎡、看板等の広告費が20万円程度かかると考えられます。

②空調設備費用

屋外型の場合は、空調は無い場合が多いです。屋内型の場合は、マンションの一室などを使う場合は、既に設置されているものを使うことができます。

③セキュリティ費用

倉庫業者のトランクルームの場合は収納物の管理責任が事業者側にあるのでセキュリティは必須ですが、レンタル収納スペースの場合は利用者側の責任になるので、必須とまではいえません。防犯カメラを自分で設置する場合、一台2万円程度、記録装置と合わせると全体で40万~50万程度になると考えられます。

セコムやALSOKなどの大手セキュリティ会社を導入するとセキュリティ上の効果はあるものの、毎月のランニングコスト(1万~2万)が高くなります。

高価なものを保管しない契約になっていれば、入り口(屋内型の場合)と保管専用部分に、複製が困難と言われているディンプルキーもしくはリバーシブルキーを用いれば十分でしょう。

3-2. ランニングコスト

次に、ランニングコストについてみていきます。

①土地の固定資産税

一般には、固定資産税と都市計画税の合計額を3倍~5倍した金額が地代となります。更地の標準税率は、固定資産税は1.4%+都市計画税0.3%=1.7%なので、固定資産税評価額の5%~8%程度になります。

②管理料・電気代

自己運営の場合は、電気料金程度です。フランチャイズならフランチャイズ料、運営委託をした場合は委託料、運営委託をしなくても巡回・清掃などで人を使えばその人件費がかかります。

4. トランクルーム経営で土地活用を成功させるために必要な4つの設備

法規等で必要な設備が定められているわけではありませんが、あった方が良いとされる設備について紹介します。

4-1. 駐車場

トランクルームに預けるものは、レジャー用品や家具など置き場に困る大きなものの場合も多いため、車で運んでくる利用者が多いと考えられます。従って、駐車場と荷物を運ぶ通路の整備が必要になります。余計な物損事故が起きないように、通路を広めにとるなどの配慮もしておきましょう。

4-2. 看板

レンタル収納スペースであることが一目で分かるように広告するための看板です。集客をホームページなどから行うとしても、接する道路からよく見えて分かりやすい看板があると良いでしょう。

4-3. 電灯

管理責任があり、人の配置が必要な倉庫業者のトランクルームと違い、自由な時間に利用できることもレンタル収納スペースの利点です。24時間営業など、暗い時間にも営業するなら電灯の設置は必須です。

4-4. 監視カメラ

不法行為の抑制と物損事故時の責任の所在を明確にするといった、防犯及び余計なトラブルを避ける効果が期待できるので、設置が推奨されます。

5. トランクルーム土地活用の2種類の経営方法

今回お伝えしているサービスを便宜上トランクルームと読んでいますが、厳密にはトランクルームサービスの形態には2種類あります。1つは倉庫事業者が寄託契約を結び物品を預けるトランクルームです。

そして、もう1つは非倉庫事業者が賃貸借契約を結び保管スペースだけ提供して自由に出し入れさせるレンタル収納スペースです。さらに、レンタル収納スペースは屋外型と屋内型に分かれています。

5-1. 倉庫業者としてトランクルーム経営をする

トランクルームは倉庫業であり、基本的に荷物を預かるというイメージです。契約の種類は物品を預かる寄託契約であり、物品を一つ一つ業者が預かり保管するサービスになります。

・国土交通大臣の登録が必要

倉庫業を営むには国土交通大臣の登録が必要です。倉庫業の適正な運営を図るべく倉庫業法が制定されていますが、平成14年4月には、倉庫業法の一部が改正され、許可制から登録制へ変更されました。

・収納物の管理責任がある

トランクルームには事業者に収納物の管理責任があるため、セキュリティの万全な施設を必要とし、荷物の出し入れ時にも事業者が立ち会って物品を預かります。

預かっている物品の損害補償も事業者が行う必要があります。利用者にとっては24時間利用できないという不便な点はありますが、防犯上は安心です。費用がかかるため、利用料金も比較的高くなります。

5-2. 非倉庫業者としてトランクルーム経営をする

・屋外型レンタル収納スペース

屋外にコンテナ状の箱(収納スペース)を用意し、利用者がその箱の中にものを置くことができます。基本的にコンテナ等を設置するだけなので、更地の土地活用に向いています。最近では街中や住宅街でも見かけるようになってきました。

レンタル収納スペースは非倉庫業者が運用する、不動産賃貸借契約に基づいたサービスで、場所を貸す契約です。不動産業者が運営を行っている場合が多くなります。

コインロッカーに似ていますが、賃貸借契約を結んだ契約者だけが利用できる点、契約者が荷物を入れても入れていなくても同じ料金がかかる点が異なります。24時間出し入れできる場合が多いですが、管理責任は原則的に契約者となり、セキュリティも万全ではない施設もあります。

・屋内型レンタル収納スペース

建物の内部をパーテーションで区切るか、ロッカー・物置で区切り、1つの空間を単位として貸し出す事業です。建物がない状態から始めるとコスト増で、空きテナントの有効活用として行われるケースが多いです。一方、屋外型よりもコンテナの強度が必要なく、小さな収納スペースが欲しいニーズに対応しやすいというメリットがあります。

6. トランクルーム経営の土地活用に向いている人

トランクルーム経営は潜在的需要が多く比較的高利回りな土地活用であるため多くの人に向いている土地活用といえます。中でも、以下に該当する人には最適な土地活用です。

6-1. 住環境の良くない土地を活用したい人

人が住むには住環境が良くない土地を所有している場合です。「線路や高速道路が目の前に通っており、騒音や振動がひどい」、「高い建物に囲まれた北側接道の土地で、全く日が当たらない」などが代表例です。騒音や日当たりの悪さは、トランクルームではデメリットになりません。

6-2. 短期間で回収可能な土地活用がしたい人

転用性・流動性確保ニーズのある場合です。具体例は以下のようになります。

  • 将来子供にあげる土地なので、10年ぐらいで次の転用が考えられるようにしておきたい
  • ずっと残す予定の土地なのでとりあえず活用したいが、将来どうなるかわからないので短期で回せるようにしておきたい

トランクルームは施設建築が必要ではありますが、収益性が高く比較的短期で回収可能です。その上、居住権や営業権等が発生しないことから比較的転用も容易です。

6-3. 賃貸住宅経営は不安な人

「親から相続した土地を活用したいが、賃貸住宅は既にたくさん建っており入居が不安」、「既に賃貸住宅を所有しており別の土地活用でリスクを分散したい」という場合です。このような場合、法規さえ満たせば比較的様々な土地に対応可能で、高利回りも狙えるトランクルーム経営を考えてみる価値はあるでしょう。

6-4. リスクを取りたくない人

6-3.の場合と重なる部分がありますが、トランクルームは初期費用もランニングコストも低く、転用も容易であるため、始めるのも止めるのも低リスクの活用方法といえます。

6-5. 駐車場が埋まらないので別の土地活用を検討したい人

「流動性や転用性は確保しておきたいが、駐車場が埋まらなくて困っている」、「埋まらない駐車場を活用したいが、あまりお金は掛けたくない」のような場合です。駐車場は駅周辺などの利用頻度の高い場所が有利ですが、一度預けたら頻繁に来る必要のないトランクルームは、多少不便な場所でも収益が見込める可能性があります。

6-6. 所有している建物の空室や空きスペースを有効活用したい人

「築年数も古く空室も目立ってきたが、入居者がいるため簡単には建替えできない」。「プライバシーやセキュリティーの観点で条件の悪い一階部分を住居ではなく有効に活用したい」。このような場合、物を保管する施設であるトランクルームは、築年数や住環境に関係なく既存物件でもリフォームすることで有効活用することができます。

6-7. 将来的に他の活用プランに変更するかもしれない人

6-2.の場合と同様に、転用が容易なトランクルームが向いているといえます。

まとめ

この記事では、トランクルームの種類、必要な設備、法規、運営方式、注意点などについて見てきました。トランクルーム経営は、初期費用とランニングコストが低く、初心者にも始めやすい土地活用です。

しかし、比較的敷居の低い投資とはいっても、十分な調査と実現可能な計画の作成を怠ると、思わぬ損害を出す羽目になるかもしれません。

実際に投資を始める前に、自分の状況に合った運営方法を選んでシュミレーションするなどして、無理のない計画を立てておくと良いでしょう。その際は、「トランクルーム経営で失敗しないために確認したいメリット・デメリット」こちらの記事も参考になります。

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